今回、わたしはクマガイソウという植物を初めて知りました(^^;)
福島の山の中です。
二本松市の羽山の里でクマガイソウ祭りをやっています。
この形だけでもヘンな花~と思いましたが…
それが
こんなにあったり
さらにこんなにあったりしたらもうスゴいと思うしかありません。
日陰を好んで生えるそうです。
クマガイソウの名前は源氏の武将熊谷直実にちなんで付けられた…とパンフレットにありましたが、なぜ熊谷直実?と思いちょっと調べて見ました。
熊谷直実はその名の通り埼玉県熊谷市を本拠地とする武将で
もともと平氏側でしたが源氏に付き、再び平氏に付き、さらに源頼朝に付き、義経と一緒に鵯越をやり、一の谷の合戦では平敦盛の首を取った武将です。
そののち法然の弟子となり出家、お寺を建てたりしています。
わたしが直実の名前に反応したのは多分金戒光明寺でその名を見かけたことがあるからでしょう…。
真ん前に、熊谷直実鎧かけの松という立派な松の木があります。
…で、クマガイソウの花の形が直実の母衣をまとった姿に似ているからこの名が付いたそうな。
↑クマガイソウのアップです。
このふんわりした感じが母衣っぽいらしいです。
母衣は鎧の上にまとう布で、風をはらんで膨らみ、弓の攻撃から身を守るもの。
南北朝時代くらいからは形状も変わってきて、つまりは鎧の進化で防御力があがったり(隙間がなくなったり)、戦法も弓中心のものから一騎打ちや、さらには戦国時代の鉄砲に変わった…ということですね。
そうなると鎌倉時代とは母衣の役割も変わって、装身具的なものになったようですね。
クマガイソウの名前がいつ付いたのかは分かりませんが、たぶん母衣の形状が鎌倉時代のものとすると、熊谷直実が全国的にすごく有名だったのか、もしくは平家物語がひどく流布していたか(琵琶法師!?)、一の谷合戦図屏風に描かれた母衣をなびかせる熊谷直実の姿が有名だったのか、単にこの花の名前を付けた方があの図をパッと思い浮かべたか…というところでしょうか。
思わぬところで面白いものに出会えました(^^)
ちなみに両親は昨年もこの花を見に来ているそうです。
これだけ大群で咲いているとスゴいですよね。
太陽の方をいっせいに向いているのがこれまた面白く…。
でも日陰にこういう花が大群で咲いていると…
どうしても小学生の時にハマった「弟切草」というテレビゲームを思い出して、なんかちょっと怖くなっちゃうんですよね(^^;)