か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

島原まで  7(最終回)

2017年08月03日 | 日常

夕方、宿を決めて車を置き再び街を散歩した。8月から有料になる武家屋敷が数件あった。やはり武士の家だけあってそこらの商売人の家とは違った。

本物はもっと量が多く上品な甘さだ かんざらし

さすが武家は質素である。過度に上等な木材を使うことなく、調度品にも奢侈なところがない。お城に近いところを見学したので、かなり高級武士だったろう。奥行きは1間ほどの狭い庭だが、当時、きちんと手入れされていただろう。堅実、質素、堅忍、…武士の素養を高めようと厳格な家訓のもとに生活しただろう。

商売人の家はなかなか贅沢な作りで、奇をてらい贅を誇示する成り上がりの下品さに感動した。

現代に通じる。商人の屋敷に嬌声をあげる人、武家屋敷に清貧の美しさを見る人。武家屋敷からは、武士の品位が読み取れた。特別に見学させてもらったからこそ、食レポみたいにウソで褒めちぎることは、してはならぬ。

こう書くと商売人を卑下しているようだが、その通り。銭儲けをしても自律した清貧の財閥は今も残っている。どこに五代がいるか、鮎川は風前の灯火だ。

ところが世の中にはもっと下等な生物がいる。島原の町に残る小道、路地は、すべからく飲み屋に変身していた。しかも寂れたアーケードに付随して夜銭を稼いでいた。

汚いプラスチックの看板。それを酔っ払いが割ってそのまま。恋の泳ぐ街にアルコールと嘔吐物のにおいはそぐわない。

旅館への帰り道、島校生に会った。清楚な顔立ちの利発な生徒だ。ほんの10年前でもこんな生徒はクラスに5,6人はいた。今は見つけてほっとする程度だ。

日本はバカになっている。現代文や小論文の課題が不真面目になってきている。点差はつくが優れた人間が選ばれているとは限らない問題だ。いつか機会があれば書きたい。僕は問題を造りながら、こりゃ無理だな解けないなと思うことが多くなってきた。

再度、日本はバカになっている。ネトウヨは韓国の心配より自分の心配をしろ。

島原城 横に島原高校、島原商業 両者優れた高校だ

 

 

 

 


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