省エネになると話題のLED照明器具。
そんなLED照明の話題が今週2つあがりました。
政府が白熱電球の販売自粛を要請
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD130GY_T10C12A6TJ1000/
前にも書きましたが、低炭素化社会に向けた省エネの取り組みをしているなかで、そこへやってきた原発停止問題。
電力不足解消のために政府が取った行動が、「もう白熱電球をやめてくれませんか。」と言わんばかりのこの要請。
たしかに、21世紀の建築を行う者にとって省エネは避けては通れない問題ですので、LED照明に変えていきたい気持ちはあります。
しかし、設計する立場からすればLEDの特殊性は使いにくさをまねくだろうし、白熱球の色味や光の放ち方はとても魅力的で、調光して使うにも使いやすいんです。
以前も書きましたが、LEDの光というのは直進性が高いのですが、拡散性が低く照明器具の真下にいると異様に明るい反面、離れていくと割と暗くなると言う特性があります。(写真)
車を運転していて前車のLEDブレーキランプ光が目に刺さるようにまぶしいのもこの特性があるからです。
(これも何とか和らげてほしいのですが・・・)
最近では設計の工夫で明るい範囲が広がっているLED電球もあるようですが。
白熱電球や電球型蛍光灯は光の拡散がよいのが特徴です。
電球交換の際に白熱球が無くなれば困る場所も出るわけで・・・。
例えばダウンライト(天井埋込型)で電球を横方向にセットする物などは代替え品の選択肢が狭くなっています。
ペンダントライト(吊り下げ型)の照明器具に使用した際には、上方向に光があたっていた器具では上方向は光があたらなくなります。
また。ミニクリプトン球という小型の電球も代替えはまだ難しいと言われています。
お役人の机上論だけでは問題も多いわけです。(*_*)
そんな中で起きた問題が
LED電球 明るさ表示より不足 12社に措置命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120614-00000075-mai-bus_all
なんとLED電球にはJIS規格が無いらしく、販売するメーカーによって測定の方法などがばらばらで、ひどい物になると表示されている白熱灯60ワット相当という表示に対して、50%以上ダウンしている製品もあるんだとか。(>_<)
真下ではそれなりの明るさがあっても、少し離れた位置ではけっこう暗くなったり。
違反ではないと思いますが、従来と違う商品なので消費者にわかりやすい注意書き等があっても良いと思います。
わりと価格が高いメーカーはこの12社にはあまり入っていないようで、入っているメーカーは安く売っているメーカーが多い様子。
やはりコストがかかっていなければそれなりと言うことなんでしょうか。
(価格の高いメーカーでこんな事があったら大問題ですが。)
こんな事があったのではなおさら使いにくくなりますね。(^_^;)
製造メーカーさん!白熱灯や蛍光灯と同じように使えるLEDを早く作ってくださいね!
よろしくお願いいたしま~すっ!m(_ _)m
ちなみにLED電球は購入コストも安くなり、費用対効果もかなり有利になっているよう。
それ以外の明るさの明るい(居室用など)LED照明器具では、蛍光灯照明器具の方が有利なケースも多いようです。
太陽光発電同様、省エネ(エコロジー)のために私は導入する!と言う方は積極的に導入しても良いと思いますが、採算性を重視する(エコノミー)方はしっかり検討して決めた方が良いと思います。
ちなみにエコキュートはエコノミーですが、エコロジーと胸を張っては言えなくなりました。
現在の日本は夜も火力発電を中心とした電気で送電していますから。
エコロジーか、エコノミーか、はたまたエコロジー&エコノミーか
南房総 加瀬工務店
T.K
http://www.kasekoumuten.com