けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「草原の椅子」(宮本輝著)

2014-02-18 18:00:00 | 書籍(小説)
昨年の話になるが、宮本輝著の「草原の椅子」(上下巻)を読んだ。





宮本さんの作品は好きであるが、これも宮本さんらしい素敵な作品であった。
とても感動するというわけではないが、
頷きながら読み、「そうだよなぁ」としみじみ感じ入る、そんな作品である。

特に遠間と富樫が発する言葉や想いには、共感できるものが多かった。

(富樫の言葉)
「ひとつのことが、ちゃんとできるやつは、ほかのことも、ちゃんとできるんや。
 つまり、その逆のケースは、ほとんどないっちゅうことや。
 ひとつのことができんやつは、ほかのことをさせても、結局、あかんちゅう場合が多い。」

(やりたい仕事から外され、希望外の部署にいる遠間の言葉)
「その希望を社に強く訴えてみればいい。
 そうすることに躊躇があるなら、いま与えられた仕事に全力を尽くしてみることだ。
 俺はもう立派なおとななんだからな。
 これがいや、あれがいや、と文句を言って、あてもなくさまようのは、
 芯のないガキのやることだ。」

本当にそうだなと思う。
若い人には、こういう作品を読んで、自分の境遇を乗り越えて行ってもらいたい。

本作品を読み終えた頃、佐藤浩市さん主演で本作品が映画化されていた。
美しいフンザの景色が見たく、映画館へ足を運ぼうかとも思ったが、行けなかった。



先週末DVDを借り、やっと観ることができた。
その感想はあす以降に。

コメント
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