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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

再生可能エネルギーその4

2015年06月06日 00時00分01秒 | 紹介

3.地熱

 

 我が国は火山列島との異名があるほど、火山が多く、地球内部のマグマが地表近く存在し、その熱は地熱となって再生エネルギーとして利用してきている。温泉が多いこともその現れで、健康志向の意識増大だけでなく、マグマの高温に触れた雨水は水蒸気となって噴出している。天然の蒸気や熱水をエネルギーとして利用しない手はない。

 

 地熱の発生はマグマであるが、多くの鉱物が放射性物質(核融合)の崩壊によって高熱で溶かされたもので、高熱が発せられる期間は10~数十億年といわれている。発電・暖房・冷却源・蓄熱・蓄冷蔵・温泉などの利用拡大が期待されている。

 

 現在利用されている地熱発電のメカニズムは、天然の水蒸気でタービンを駆動し、発電機を回転させるものである。世界の火山地帯で発生する合計出力は約300万kwに達し今後も増加傾向にある。我が国の地熱発電所においても17~20万kwであり、増加傾向にある。(松川、大岳、大沼、鬼首、八丁原、葛根田地熱発電所等)

 

 高圧の天然水蒸気だけではなく、150℃以下の熱水が持つ熱エネルギーを有効に利用するために、熱交換機を通して低沸点の液体(フロン・イソブタンなど)と接触させて、それらを蒸発させ、タービンを駆動させる。放出した蒸気が空気中で冷やされると元の液体に戻るため、閉じた系として循環可能である。また熱水も温度が低下すると地下に戻される。このメカニズムをバイナリーサイクル地熱発電といっている。排水を温泉などにも利用可能である。

 

 我が国の地熱発電のための掘削は2~3kmの浅部にある熱水を利用しているが、これを3~5kmの深部にまで掘削し、地上から常温水を注入氏、高熱岩盤に触れさせることによって水蒸気量を拡大すれば、発電容量が増えることになる。これを高温岩体発電という。

 

 火山列島であることのメリットもあるが、箱根産、御嶽山、浅間山等、マグマ活動が活発化していて、何時噴火するかの予測もままならない。地下深部で起こっている自然現象を十分承知した上での技術的な対応がなされて、始めて利用できる地熱といえよう。