弟子屈町内の小・中学生を対象にした、川湯EMC主催の自然体験活動
「もりのパレット探検隊!」。
今年の年間テーマは「ほんとは身近な川湯の森」。
季節を変え、接し方を変え、6回ほど川湯の森へ探検に出かけます。
きょうは、その第3回目が行われました。
草木染めに挑戦!です。
参加してくれたのは小学生24人。
ことしは暑い日が長く続きましたが、
外で過ごすには暑くもなく、涼しすぎもせず、
絶好の日和となりました。
森へ出かける前に、
まずは、“染める”ということについて考えます。
いま、みんなが着ている服、
使っているものには必ずといっていいほど“色”がついているね。
それらの“色”は、ほとんどが化学染料といって人工的に作られた色なんだ。
じゃあ、化学染料が発明される前は、
どうやって“色”をつけていたんだろう?
子どもたちには、染材として虫や貝殻が利用されていることを伝えました。
でも、今回はせっかくなので、
川湯の森の中に“落ちているもの”を使おうね。
-ということで、3グループそれぞれにミッションを与えました。
「どんぐりを拾ってくること!」
「緑色以外の色がついた葉っぱを拾ってくること!」
「広葉樹の小枝と、緑色の葉っぱを拾ってくること!」
子どもたちは一斉に、森へ向かって歩き出します。
そして30分後、各グループはミッションに従い、
収穫物をいっぱい袋に詰めて戻ってきました。
それらを薪ストーブにのせた鍋に入れ、染料を煮出します。
グツグツ煮出している間、
布に輪ゴムやペットボトルキャップをつかって模様を作る
“しぼり”の作業を行いました。
染液から染材をすくいあげ、
ザルで漉したら、きれいな染液が完成!
いよいよ布を染液に投入します。
十人十色ならぬ二十四人二十四色。
染め上がりが楽しみです。
さて。
染色には、染液も大切ですが、
色のつきと発色をよくするために媒染剤というものが必要なんです。
スタッフは検討と実験を重ねた結果、
川湯の温泉を使うことにしました。
先住民族アイヌの人たちは衣装を作るのに温泉を利用した、
と記述に残っていることも参考にしました。
自分たちの染物だもん。
温泉だって、自分たちで汲みに行きました。
染材を集め、
煮出して染液を作り、
布を浸し、
川湯の温泉で媒染し、
再び染液に浸し、
水洗い
これら一連の作業を経て、輪ゴムでとめてあった布を広げたときには、
子どもたちから歓声があがりました。
「見て見て~」
「こんなもようになった~」
「なんだ、それ~」
「きれ~い。よかったあ」
“染”という字は、
さんずい(水)を使い、
木(植物)を使い、
九(一の位で一番大きい数)=何回も(染色を)繰り返すという意味を持っていると
伝えました。
子どもたちが、
自然の持つフシギな力の一部分を感じてくれたなら、
うれしく思います。
次回の「もりのパレット探検隊!」は10月27日(土)、
天然ジャム作りに挑戦です!
(スタッフ一同)