4月6日の朝日新聞に、黒田杏子さんが桜について書いていました。
◎桜は根付いたその大地を生涯動かない。
◎桜は人のいのち、とりわけ心とたましいを活性化させる。
◎桜は人間を謙虚にさせ、貪(むさぼ)る心を捨てさせてくれる。
そして高浜虚子の句を紹介していました。
谷深く尚わたり居る落花かな 高浜虚子
山桜の花びらは、ソメイヨシノの花びらの何倍も薄くて軽いそうです。
だから風のない日にも気流に乗って、どこまでも流れてゆけるのだそうです。
私は不遜にも、「私の歌と同じことよんでる」と思いました。
昨年の4月に、前登志夫氏を感じたくて、吉野の山に行きました。
前氏は十日前にお亡くなりになっていましたが、その時の歌です。
白髪のなびくがごとく風にのり吉野の谷にさくら散りゆく
前登志夫の歌に誘はれ来し吉野 十日前にはここに在(いま)しき
桜を見て、もっと謙虚にならなくっちゃ!
ぽかぽか春の陽をいっぱい浴びて、お花見から帰ってきました。
こころがほぐれて、「春っていいなぁ」と思いました。
強く言われると、強く返してしまう、自分の性格を持て余す時があります。
今から6年半ほど前に、掲示板の「五行歌」に投稿しました。
初めて作った歌なのですごく稚拙ですが、結構、気に入っています。
やさしくされれば
やさしくかえす
怒鳴られれば
怒鳴り返す
人間は波と同じだね
トピ主さんが、綺麗な桜の写真をつけて下さいました。
短歌と出会う前のことです。
残念ながら、そのトピは今はありません。