2017年1月29日の「サンデーモーニング」は、「科学者と軍事」を特集していた。
2016年に「宇宙基本計画」なるものが閣議決定されたそうだ。(全く知らなかった)
これは「 『国家安全保障戦略』を踏まえ、
宇宙を積極的に活用していく必要がある 」
というものだ。安全保障目的が、前面に打ち出されたことになる。
1月24日に打ち上げられたH2Aロケット32号機に、防衛省が初めて独自に運用する
通信衛星「きらめき2号」が搭載された。
これは南スーダンPKOなど、自衛隊の海外派遣部隊での活用や、弾道ミサイル防衛の
情報伝達などに使用できるという。
国民の知らないうちに、日本の宇宙開発は大きく方向転換したようだ。
宇宙物理学者の池内了(さとる)さんの言葉を引用させて頂きます。
(ドイツ文学者の池内紀(おさむ)さんに、お顔や話し方が似ていると思ったら、
弟さんでした)
「宇宙がいわゆる、『防衛のため』という言い訳で利用されている。
宇宙はかけがえのない ”探求の場 ”を提供してくれていた。
ところが、防衛のためという軍事化をされることによって、宇宙研究が
どんどん阻害されていく。非常に危機感をもっている」 (引用ここまで)
他にも、科学研究の現場を揺るがす動きが起きている。
2015年に、防衛省に「安全保障技術研究推進制度」を創設した。
これは大学などの研究機関が行う防衛装備品の開発につながる研究に、1件あたり
最大 3000万円 を助成するというもので、23の大学が応募し、
5つの大学に資金提供されることになった。
このため、2016年には6億円だったが、2017年度の予算は、
6億円から110億円 に大幅に増額される。
池内さんは、
「一般の研究者は非常に研究費の不足に悩んでいる。
背に腹はかえられずに手を挙げる、そこまで追い詰められている人は多い。
しかし、一旦お金をもらい始めると、(軍事研究を)やめられなくなる。
軍事に手を出さないということが、科学や技術に対する信頼の中心だったのではないか」
(引用ここまで)
(安倍政権は、基礎研究の予算を減らし続けている。
こちらを増額するのが先ではないのか!)
2016年6月24日、日本学術会議はこれまでの方針を見直す委員会、
「安全保障と学術に関する検討委員会」を設置した。
戦後、多くの科学者が軍事研究に動員された事実があり、
「戦争を目的とする科学研究は行わない」という声明をくり返し発言してきた。
だが中間報告では、軍事的研究への参加については、賛否両論を併記するとした。
更に池内さんは、
「戦前の軍事研究は誰のためかといえば、”軍のため” ”国のため”だった。
研究者の原点とは何か。国や軍という限られた者たちだけに奉仕する学問ではなく、
広く人々の幸福を考えて仕事を全うしていくことが必要だ。
そのためにこそ、学問が生きなければならない」 (引用ここまで)
2017年度の防衛費は、5兆円を超える規模で、これにはF35戦闘機の購入費も含まれる。
1月25日の国会で安倍氏は、
「 日本独自の防衛力を強化し、
自ら果たし得る役割の拡大を図っていく 」
と訴えている。
1965年、ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎博士は、戦時中に兵器の研究に加担した
経験から、次のように警鐘を鳴らし続けた。
「 科学者の任務は……善悪両面の影響の評価とその結論を人々に知らせ……
判断の誤りをなからしめるところまで及ばねばならぬ 」
(引用ここまで)
(トランプが大統領になり、アメリカに従属するだけでなく、自ら防衛について考える
チャンスだ、と私は思っている。
だが安倍氏は考える前に、「日本独自の防衛力の強化」を打ち出し、突き進もうとしている。
まずは立ち止まって、国民一人一人がこれからどうしたらよいのかを考える時ではないのか!
軍事軍事と、あまりにも日本全体が軍事ファーストの流れになっていくことに、懸念を抱く。
もしかして、敗戦国という名前に上書きをしたいのでは――と、勘ぐりたくもなってくる)
※「軍事研究『学問の自由危うい』 応募反対の署名2600人超 2月1日 東京新聞」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020102000129.html
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(画像はお借りしました)
2016年に「宇宙基本計画」なるものが閣議決定されたそうだ。(全く知らなかった)
これは「 『国家安全保障戦略』を踏まえ、
宇宙を積極的に活用していく必要がある 」
というものだ。安全保障目的が、前面に打ち出されたことになる。
1月24日に打ち上げられたH2Aロケット32号機に、防衛省が初めて独自に運用する
通信衛星「きらめき2号」が搭載された。
これは南スーダンPKOなど、自衛隊の海外派遣部隊での活用や、弾道ミサイル防衛の
情報伝達などに使用できるという。
国民の知らないうちに、日本の宇宙開発は大きく方向転換したようだ。
宇宙物理学者の池内了(さとる)さんの言葉を引用させて頂きます。
(ドイツ文学者の池内紀(おさむ)さんに、お顔や話し方が似ていると思ったら、
弟さんでした)
「宇宙がいわゆる、『防衛のため』という言い訳で利用されている。
宇宙はかけがえのない ”探求の場 ”を提供してくれていた。
ところが、防衛のためという軍事化をされることによって、宇宙研究が
どんどん阻害されていく。非常に危機感をもっている」 (引用ここまで)
他にも、科学研究の現場を揺るがす動きが起きている。
2015年に、防衛省に「安全保障技術研究推進制度」を創設した。
これは大学などの研究機関が行う防衛装備品の開発につながる研究に、1件あたり
最大 3000万円 を助成するというもので、23の大学が応募し、
5つの大学に資金提供されることになった。
このため、2016年には6億円だったが、2017年度の予算は、
6億円から110億円 に大幅に増額される。
池内さんは、
「一般の研究者は非常に研究費の不足に悩んでいる。
背に腹はかえられずに手を挙げる、そこまで追い詰められている人は多い。
しかし、一旦お金をもらい始めると、(軍事研究を)やめられなくなる。
軍事に手を出さないということが、科学や技術に対する信頼の中心だったのではないか」
(引用ここまで)
(安倍政権は、基礎研究の予算を減らし続けている。
こちらを増額するのが先ではないのか!)
2016年6月24日、日本学術会議はこれまでの方針を見直す委員会、
「安全保障と学術に関する検討委員会」を設置した。
戦後、多くの科学者が軍事研究に動員された事実があり、
「戦争を目的とする科学研究は行わない」という声明をくり返し発言してきた。
だが中間報告では、軍事的研究への参加については、賛否両論を併記するとした。
更に池内さんは、
「戦前の軍事研究は誰のためかといえば、”軍のため” ”国のため”だった。
研究者の原点とは何か。国や軍という限られた者たちだけに奉仕する学問ではなく、
広く人々の幸福を考えて仕事を全うしていくことが必要だ。
そのためにこそ、学問が生きなければならない」 (引用ここまで)
2017年度の防衛費は、5兆円を超える規模で、これにはF35戦闘機の購入費も含まれる。
1月25日の国会で安倍氏は、
「 日本独自の防衛力を強化し、
自ら果たし得る役割の拡大を図っていく 」
と訴えている。
1965年、ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎博士は、戦時中に兵器の研究に加担した
経験から、次のように警鐘を鳴らし続けた。
「 科学者の任務は……善悪両面の影響の評価とその結論を人々に知らせ……
判断の誤りをなからしめるところまで及ばねばならぬ 」
(引用ここまで)
(トランプが大統領になり、アメリカに従属するだけでなく、自ら防衛について考える
チャンスだ、と私は思っている。
だが安倍氏は考える前に、「日本独自の防衛力の強化」を打ち出し、突き進もうとしている。
まずは立ち止まって、国民一人一人がこれからどうしたらよいのかを考える時ではないのか!
軍事軍事と、あまりにも日本全体が軍事ファーストの流れになっていくことに、懸念を抱く。
もしかして、敗戦国という名前に上書きをしたいのでは――と、勘ぐりたくもなってくる)
※「軍事研究『学問の自由危うい』 応募反対の署名2600人超 2月1日 東京新聞」
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(画像はお借りしました)