今日のうた

思いつくままに書いています

選挙行こうよ!! (103)

2016-05-31 15:15:03 | ②一市民運動
(1135)「NYタイムズが『安倍は広島の平和の教訓に反している』、
     ガーディアンは『安倍がオバマ訪問を右翼的に利用』と本質喝破
     5月29日 LITERA」

http://lite-ra.com/2016/05/post-2290.html

●海外メディアを通さないと、日本の現状が分らない異常さ。

(1136)「消費増税の再延期 首相はまたも逃げるのか 5月31日 朝日新聞デジタル」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12384630.html?_requesturl=articles%2FDA3S12384630.html&rm=150

●言葉を言葉とも思っていない人に対しては、どうしたらよいのだろう?
 教育分野に干渉する前に、人間として大切な次のことを、
 子どもたちの前ではっきりと言えますか?

 「 平気で嘘をつかない 」
 「 自分の言葉には責任を持つ 」
 「 弱い立場にいる人に手を差し伸べる 」
 「 自分の失敗を正当化しない 」

●6月4日の「報道特集」を観ていて、次の事が分かった。
 安倍首相がサミットで提示した「リーマン・ショック前の危機」を裏付ける資料の存在を、
 財務省の職員も、外務省の職員も知らされていない。
 麻生財務大臣すら知らされていなかった。
 しかも消費税再延期の決定が、安倍首相の独断で、税制調査会を通していなかった。
 これは問題なのではないだろうか?

 ウィキペディアによると、
 「自由民主党政権時代は政府・与党の中に2つの税制調査会が並存している。
  1つは内閣総理大臣の諮問機関としての政府税制調査会(略称:政府税調)、
  もう1つは自民党税制調査会(略称:自民税調)である。
  税に関する制度、税率の変更はすべてこの2つの調査会の決定・答申の形を経て
  政府により具体化されていった」

 内閣総理大臣=国の全てを任されている、 とでも思っているのか!

(1137)「安倍首相、増税再延期『新しい判断だ』ただただ連発 6月2日 日刊スポーツ」

http://www.nikkansports.com/general/news/1656797.html

●「 これまでのお約束とは異なる、新しい判断です 」
 ――言い訳のお手本のような言葉です。
 「新しい」には、「生き生きとしている」や、「今までになく斬新である」
 「改めた後のものである」といった、これまでよりも「ベター」だという
 プラスのイメージがある。
 さっすが!どこかのコピーライターの苦心の作なのでしょうか。
 
 使用例
 その1
 新しい恋人ができて、婚約を破棄したい男の場合
 女:「結婚するって言ったじゃない!どうしたっていうの?」
 男:「これまでの約束とは異なる、新しい判断です」

 その2
 ベースアップの約束を反故(ほご)にする社長の場合
 社員:「ベースアップの話はどうなったんですか。
     うちは子供が産まれるのでお金がかかるんです。
     どうしてくれるんですか」
 社長:「これまでの約束とは異なる、新しい判断です」

 その3
 内定を勝手に取り消す人事部長の場合
 学生:「こちらの会社で内定を頂いたから、他の会社は全部お断りしたんですよ。
     どうしてくれるんですか!
 人事部長:「これまでのお約束とは異なる、新しい判断です」

 どなたかが、「今年の流行語大賞は決まり!」と書いていたが、
 上書きすれば過去はチャラになるとでも思っているのだろうか?
 もう滅茶苦茶や!
 しかも消費税増税は、自分の任期が終わってからにすると言う。嗚呼!

(1138)「社説 首相の増税再延期 税の議論をゆがめるな 5月31日 毎日新聞」

http://mainichi.jp/articles/20160531/ddm/005/070/030000c

(1139)「『アベノミクスは大失敗』と言える4つの根拠 5月31日 東洋経済オンライン」

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160531-00120362-toyo-bus_all&p=1

(1140)「安倍首相の海外出張費88億円=2次政権以降、外遊40回分 5月31日 時事通信」

http://news.nifty.com/cs/domestic/governmentdetail/jiji-2016053100632/1.htm

(1141)「女を、沖縄を、なめるな 上野千鶴子・東京大名誉教授NPO法人WAN理事長
     5月31日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-289079.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1142)「戦争をさせない1000人委員会
     【澤地久枝さん呼びかけ】毎月3日の全国一斉行動は、
     6月3日(金)午後1時から 
     同じポスターを全国でいっせいに!
     「アベ政治を許さない」

https://sites.google.com/site/3histanding/
               ↓



(1143)「戦争をさせない1000人委員会
     "6月4日は3回目の『女の平和』国会ヒューマンチェーンです。
     戦争法廃止、平和憲法を護ろう、の声を上げましょう。"
     6月4日(土)13:00~15:00」
               ↓





(1144)「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会いいね!
     6月5日国会大行動直前の街頭宣伝です!
     街に出て最後の訴えをしよう!
     6.5は国会へ行こう街頭宣伝 
     6月3日18時半~ 」
               ↓




(1145)「安全保障関連法に反対する学者の会
     【拡散希望】
     ◆6.5全国大学有志の会 総決起行動
     日時:6月5日(日)12:30~13:30
     場所:国会正門前 北庭側後方公園入口
     *SEALDsからのゲストスピーカー決定!
     奥田愛基さん/寺田ともかさん/元山仁士郎さん」
               ↓


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選挙行こうよ!! (102)

2016-05-27 16:49:42 | ②一市民運動
(1124)「安倍首相のサミット発言『リーマンショック級の危』に世界中から失笑!
      仏「ル・モンド」は「安倍のお騒がせ発言」と 5月27日 LITERA」

http://lite-ra.com/2016/05/post-2285.html

●目先の選挙のことしか見えていない、怖さ!
 今に世界から相手にされなくなりますよ。
 それにしても、報道されたのが日本のメディアの一部だけとは……。

(1125)「社説 G7首脳会議 演出された『経済危機』 5月29日 毎日新聞」

http://mainichi.jp/articles/20160529/ddm/005/070/025000c

(1126)「オバマ大統領の広島スピーチ全文 『核保有国は、恐怖の論理から逃れるべきだ』
     5月27日 The Huffington Post (動画あり)」

http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/27/obama-begins-visit-to-hiroshima_n_10160172.html

※言い訳、言い逃れ、でたらめ、ごまかし、軽薄、固陋(ころう)……
 こういった日本の議員の答弁ばかり聞かされてきたので、
 オバマ大統領のスピーチは新鮮で、感動しました。
 アドバイザーがいるとは思いますが、それでも借り物ではなく、自分で考え、悩み、
 作りあげた言葉の重み、そして彼の理念、理想に共鳴しました。
 
 多民族国家で、しかも世界一大国のトップとして、ご自分でも矛盾を感じての施政が
 あったかもしれません。私自身、ずるさや優柔不断さなど、
 赦せないと思うこともありました。
 それでも私はオバマで良かったと思っています。
 他の政治家だったら、もっと世界が壊れていたのではないかと思います。
 次の大統領を考えると、もしかして……鳥肌が立ちます。
 選挙は、「理」よりも「情」が優先することを、いやというほど思い知らされるこの頃です。

(1127)「<社説>オバマ氏広島訪問 核廃絶へ率先して行動を 5月28日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-287381.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1128)「<米大統領広島訪問>平岡・元広島市長『何をしに来たのか』5月27日 毎日新聞」

●オバマ大統領のアメリカでの立場を忖度し、「来てくれるだけで良かった、有難い」という
 世論一色では問題だろう。自省を込めて。
 ある番組で、ある人が「アベちゃんだから出来たのよ。アベちゃんはすごいね」と
 発言していた。政治利用するな!と怒りを覚えた。

http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20160528k0000m040148000c.html

(1129)「環境汚染の恐れ 知られざる「リニア新幹線」の危ない計画 5月27日 週刊女性」

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/jprime-20160527-27672/1.htm

●国民の静かで穏やかな生活を引っくり返してまで、なぜ利益・技術優先に走るのか!
 リニア新幹線の危険性は、いろいろな分野で指摘されているのに……。
 狭い日本そんなに急いでどこへ行く?――以前、こういうCMがあったが、
 急いでいる人は飛行機を使えばいいだけのことだ!
 それとも、人々の生活より国策が優先するとでも思っているのだろうか?

(1130)「それでも私は、デモに行く ~ここは国会前。変わるかニッポン~
     BS朝日 ザ・ドキュメンタリー」

http://www.bs-asahi.co.jp/documentary/prg_032.html

※いつからデモが日本から消えてしまったのだろう。
 いつから学生が政治に関心を持たなくなったのだろう。
 いつから日本人は社会の動きに無頓着になってしまったのだろう。
 長い時間をかけて、静かに、少しずつ、じわじわと変えられてきてしまったのだろうか。

 そんなことを考えながら、このドキュメンタリーを観ていました。
 5月で91歳になった方が、毎週、バスに乗り国会前のデモに参加されている。
 老若男女、デモに行くことはその人の生き方そのものだと思った。
 持病でデモに行けない私は羨ましくもある。

(1131)「オバマ広島訪問で棚ぼた 安倍内閣支持率が2年ぶり高水準 
     5月30日 日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/182426

●唖然!憮然!悄然!

(1132)「裏金疑惑で『東京五輪中止』が現実味…フランス検察当局が執念を燃やす理由とは
     5月30日 週プレNEWS」

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160530-00065881-playboyz-soci

(1133)「【パワーシフト】デンキを選べば社会が変わる!
     自然エネルギー供給をめざすパワーシフトな電力会社」

http://power-shift.org/choice/



※私は6月から自然エネルギーによる電気が使えるようになります。
 今から節電に励んでいます。

 初めて7月分の電気料金がわかりました。
 請求書の葉書を受け取らないと50円引きになるので明細はわかりませんが、
 思ったよりも2千円ほど安かったです。
 節電に努めても、この暑さなのでエアコンは結構使いました。
 生協の品を注文することにも慣れて、自然エネルギーを選択してよかったと思っています。
 (2016年8月10日 記)

(1134)「戦争をさせない1000人委員会
     明日を決めるのは私たち―政治を変えよう!6.5全国総がかり大行動】
     きょうの朝日新聞・毎日新聞の東京本社版および東京新聞に広告が掲載されました。
     開催まであと一週間、ともにがんばりましょう!」
                    ↓

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選挙行こうよ!! (101)

2016-05-26 14:48:22 | ②一市民運動
(1115)「地位協定、基地縮小も言及せず…日米首脳会談の“茶番劇” 
     5月26日 日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/182152/1

(1116)「うるま市女性暴行殺害―『日米地位協定こそ犯罪の温床』見直さない
      安倍政権にも批判 5月26日 志葉玲」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20160526-00058080/

(1117)「安倍首相 消費増税、再延期へ 『リーマン前に似ている』 5月27日 毎日新聞」

http://mainichi.jp/articles/20160527/k00/00m/010/137000c

●昨日(5月26日)の報道ステーションを観ていたら、安倍首相の常套手段が
 またしても取られていた。
 (1)危機感を煽る、煽る。
    リーマンショック前の状況と今が似ている。このまま放置したら大変なことになる。
    (消費税増税延期の口実にしたいだけ。クライシスという言葉に異論をはさむ人も)

 (2)説得するためには、都合のいいデーターを引っぱり出してくる。
    (数字が合えば何でもOK。データーの公平性などあったものではない)

 (3)世界一の借金大国が、各国に財政出動を促す。
    (財政出動しても効果は一時的。それより今の財政赤字をどうしてくれるの!)

 いつも思うのだが、メルケル首相の沈着冷静な態度と洞察力には、ただただ畏れ入る。
 こういう指導者がいてくれたらと思うのは、私一人ではないだろう。
 これは私感だが、いざとなると女性の方がスパッと決断し揺るぎない。 
 (あくまでも私感です)

(1118)「28億円のメディアセンター、サミット後は取り壊し 5月26日 日刊スポーツ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160526-00000053-nksports-soci

●まったく!自分を良く見せるためなら、使いたい放題だ!
 後のことは何も考えていない!

(1119)「安倍首相、消費増税再延期へ、サミットで経済状況リーマン級の危機と各国に説明
     財政出動への支持取り付けと消費増税延期への地ならしをサミットで行う
     5月27日 Newsweek」

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/05/post-5183.php

●まさに「財政出動への支持取り付けと
 消費増税延期への地ならしをサミットで行う
」。
 この世は全て自分のためだけに存在する?

(1120)「安倍首相『消費増税』再延期でアベノミクスの失敗隠し
     5月27日 日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/182268
 
(1121)「『原発広告』の欺瞞を元博報堂の営業マンが激白
     『原発プロパガンダ』の著者・本間 龍氏に聞く 5月25日 DIAMOND online」

http://diamond.jp/articles/-/91823

●「もんじゅ」を廃炉に出来ない日本は、異常だ!

(1122)「『核のごみは浜岡敷地内で処理すべき』 最終処分で川勝・静岡知事
     5月25日 東京新聞 TOKYO Web」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016052502000129.html

(1123)「【拡散希望】あきらめない力が、時代を転換させる。
     『6.5全国総がかり大行動』6月5日(日)
     国会議事堂周辺~霞ヶ関周辺では14時~」
     【6.5全国総がかり大行動のプラカードができました!】
     14時30分から全国一斉に、コールをしながらプラカードを掲げてください。
     ※セブンイレブンのプリンタで印刷できます!
                  ↓






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「怒っているふり」 と 「再発防止を約束するふり」

2016-05-24 09:21:17 | ②一市民運動
(1102)「米軍関係者による犯罪、なぜなくならないのか 女性遺棄 
     5月22日 朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ5P76KCJ5PUTIL02P.html

●米兵による犯罪の被害者であるキャサリン・フィッシャーさんが、
 20日に防衛省前で声を上げた。
 上の記事の一部を引用させて頂きます。

「心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しみながらも戦い続けたのは、
 戦後の沖縄で米軍絡みの性犯罪が続いていることを知ったからという。
 今回の事件について『私を最後の被害者にしてほしいと思い、人生や家族、
 財産を犠牲にして活動してきた。本当に悔しい』と話す。

 事件が起きるたびに、こう感じてきた。日本政府は『怒っているふり』をし、
 米政府は『再発防止を約束するふり』をするが、
 実際の行動に結びついていないのではないか――。
 『必要なのは米軍兵士への教育。罪を犯せば決して逃げられないということを
 徹底して教えるべきだ』と訴える」 (引用ここまで)

 この声に安倍首相が真摯に耳を傾けるなら、(1103)や(1105)のような答弁は
 絶対に出来ないはずだ。
 うわべだけつくろって、それで済ませようとする。
 誰のために、どっちを向いて政治を行っているのですか?
 あなたには人を思い遣る、想像力というものがないのですか?

(1103)「安倍首相、日米地位協定改定に消極姿勢 5月23日 TBS Newi (動画あり)」
    (削除されますので、お早めにご覧ください)

http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye2780550.html

(1104)「地位協定の抜本改定を 女性遺棄、恩納村議会が抗議決議 市町村に拡大へ
     5月23日 琉球新報」
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-284361.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1105)「首相、地位協定改定に消極的 『相手があること』 5月23日東京新聞 
     TOKYO Web」

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016052301002194.html

●「交渉」と「服従」の意味の違いをご存知なのだろうか?

(1106)「米軍属事件に抗議する沖縄県民大会 6月19日、奥武山運動公園で決定
     5月24日 沖縄タイムス+プラス」

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=169607

(1107)「<社説>在沖米軍の規律 人権感覚欠如は構造的だ 5月24日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-284752.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1108)「日本全国デモ情報 | マガジン9 5月23日~」

http://www.magazine9.jp/demoinfo/

(1109)「朝日新聞世論調査 質問と回答 5月24日」

     ◆アメリカが広島や長崎に原爆を落としたことをどう思いますか。(択一)
      非人道的で許せない                   31
      非人道的だが、いまではそう深く根にもっていない 33
      アメリカとしてはやむを得ない手段であった     22
      戦争であるから当然                   8

※質問の仕方が気になるが、それにしても63%の人が好意的に答えている印象を持った。
 私はそのことに衝撃を受けた。
 いつから日本人は、こんな物わかりのよい国民になってしまったのだろう。
 私は「非人道的で(絶対に)許せない」です。
 これはアメリカが原爆を投下したことに対する回答であり、
 現在のアメリカとの関係を否定するものではありません。

 日本は戦時中に、加害・被害の両面を持っていました。
 加害に関しては、アジアの国々に対して謝罪の意志を持ち続けていく、
 そして被害に対しては、その理不尽さをアメリカやロシアに訴え続けていく、
 こうしたことを継承することでしか、戦争を抑止できないのではないかと思います。
 
 私は観光で沖縄と長崎に行きました。残念ながら、広島には行ったことがありません。
 平和の礎では、ガイドのお兄さんが次のように語ってくれました。
 「ばあちゃんが言ってたけど、海が見えなくなるくらいにアメリカの船が押し寄せてきた」
 そして長崎のバスガイドさんも、しっかり歴史を継承していました。

 してしまったこと、あるいはされたことに対しては、うやむやにするのではなく、
 きちんと検証して継承していくべきだ、と私は思います。
 他者に対しての物わかりの良さ、ゆるさは、自分に対してのいい加減さにも通じるし、
 また同じことをくり返すことにもなりかねない、と私は考えます。

(1110)「容疑者“民間人”を強調 米政府、事態の収拾急ぐ 5月25日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-285687.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

●犯人が捕まった時は、軍属でも公務外なので日米地位協定が適用されずに良かったと思った。
 だが今はそれを逆手に取って、だから地位協定の改定は必要ないと居直る始末だ。
 一生懸命やってます・これだけ真剣に訴えてます――こういったポーズはもうたくさんだ。
 「日米地位協定」を今こそ抜本的に改定すべきだと、安倍首相は日本から提案し、
 なぜそれが必要なのかを強く訴えて欲しいです。
 アメリカは自国民を守るために、地位協定の改定を望まないと言っているが、
 犯人の権利は守られて、日本人の生きる権利が蹂躙されていいのですか!
 日本人を守るための、政治を行ってください!
 
(1111)「沖縄・20歳女性“強姦”殺害 中谷防衛相が葬儀でひんしゅく
     〈週刊朝日〉 5月25日」

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160524-00000134-sasahi-pol

(1112)「約400人が抗議集会 抗議中の男性1人拘束 シュワブゲート前 
     5月25日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-285693.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1113)「沖縄女性遺体遺棄で4千人が追悼 米軍撤退求める 5月25日 
     沖縄タイムス+プラス」

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=169891

(1114)「『米海兵隊は撤退を』抗議決議を可決 沖縄県議会 5月26日 朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ5T7TLQJ5TUTIL055.html

(1115)「沖縄の怒りに便乗する安倍首相 
     米大統領初のヒロシマ訪問とセットで支持率アップ皮算用
     6月3日 週刊朝日 dot.」

http://dot.asahi.com/wa/2016052400135.html?page=1

●こんな裏があったとは……。
 選挙のためならなんだってする!
 だまされてはいけない!



(画像はお借りしました)
  
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選挙行こうよ!! (100)

2016-05-22 09:21:05 | ②一市民運動
(1092)「『米軍はすべて撤退を』 沖縄の16女性団体が要求 5月20日 
     NHK NEWS Web(動画あり)」

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160520/k10010528751000.html

(1093)「岡田代表『過去の首相答弁の改ざん、クーデターみたい』5月21日 
     朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ5P5Q0DJ5PUTFK00C.html

(1094)「10万年先まで危険が続く...核廃棄物の現実 (小出裕章さん他) You Tube」

https://www.youtube.com/watch?v=5axeW9Gmf4E

●「とりあえず・・・」「先送り・・・」「そのうち新しい技術が・・・」
 「未来の人たちに・・・」
 こんな無責任なことが、ずっとずっと続いている。
 「核燃料サイクル計画」はとうに破綻しているのに、いつまで誤魔化し続けるのだろう。
 「自分たちが生きているうちだけでも・・・」とでも思っているのだろうか!
 「もんじゅ」の廃炉を決めると、核のゴミと直接向き合わざるを得なくなるので、
 止めたくても止められないのだ!
 未来の人たちに遺すものが、 大量の核のゴミ と 多額の借金 では、
 あまりにも無責任過ぎないか!
 
(1095)「もんじゅ新組織示さず 文科省検討会報告書案『機構の技術継承必要』 
      5月21日 東京新聞」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016052102000137.html

(1096)「もしも高速増殖炉もんじゅをやめたら、どんな影響があるの?が
     5分でわかる、25のQ&A  2013年 5月13日 もんじゅ君のブログ」

http://monjukun.blogspot.jp/2013/05/525q.html

※「もんじゅ」と「核燃料サイクル計画」のことがとてもよく解るブログを見つけましたので、
 リンクさせて頂きます。
 このブログの最後にありますが、高速増殖炉「もんじゅ」で使われるナトリウムは、
 水と反応すると激しく燃えるそうです。
 火事が起きても水で消火することが出来ない、と聞いたことがあります。
 それではどのように消火するのでしょうか。
 この点だけ考えても、「もんじゅ」の危険性は他の原子炉とは比べものに
 ならないと思います。

(1097)「(社説)もんじゅ やはり廃炉にすべきだ 5月22日 朝日新聞デジタル」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12370092.html?_requesturl=articles%2FDA3S12370092.html&rm=150

●百害あって一利なし、「無用の長物=もんじゅ」の年間維持費が200億円とは!!!
 これを社会福祉費にまわせば、どれだけ多くの人々が救われるか!!!

(1098)「ALS岡部副会長、きょう参院委出席 障害者の声が届く国会に 
     5月23日 東京新聞」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201605/CK2016052302000125.html

(1099)「社説[米軍属暴行殺害供述]再発防止策は破綻した 5月22日 
     沖縄タイムス+プラス」

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=169307

(1100)「民進党マニフェストに脱原発を  提案書を山尾政調会長に提出 
     5月21日 山名ゆうじ BLOGOS」 

http://blogos.com/article/176395/ 

●上の記事がリンクできません。なんで?
 民進党を100%応援できないのは、「脱原発」をマニフェストに入れてないからです。
 これだけは、私は絶対に譲れません!

追記
民進党のマニフェスト原案には「2030年代原発ゼロ」とあるが、
そのための工程表を示して欲しいです。
そこから換算すれば、今何をすべきかが分ると思います。
それにしても、2030年ではなく、2030年代とは、大ざっぱ過ぎませんか?
(2016年5月29日 記)


(1101)「国会サボリの甘利氏も真っ青 地元で“落選させる会”が発足 
     5月20日 日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/181638/1

●テレビは舛添問題一色だ。
 肝心な問題を隠そうとする<悪意>さえ感じる。
 まして電通がからむ問題は、御法度?
 それにしても睡眠障害という理由だけで、説明責任を果たさせない政権は、
 余りにも無責任過ぎないか!
 こんなことは、普通の社会人には絶対に通用しない! 


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選挙行こうよ!! (99)

2016-05-20 17:21:23 | ②一市民運動
(1082)「『人殺し基地は沖縄から出て行け』 嘉手納基地に250人、憤り頂点
      5月20日 琉球新報」 

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-282689.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

※二十歳という、まだこれから楽しいことがたくさんあったであろう人生を一瞬に奪われて、
 筆舌に尽くしがたい怒りを覚えます。
 安倍政権は米国の関係者を呼んで抗議するだけで、絶対に終わらせてはならない。
 今こそ、政権がどっちを向いて政治を行っているかが問われる、試金石になると思います。
 オバマ大統領が来日する機会に、「日米地位協定」の見直しを訴えて下さい!

 映画『うりずんの雨』で、沖縄では米兵によるかなり多くの悲惨な事件が起きていることを
 知りました。こうしたことは、本土では絶対に報道されません。
 また映画では、1995年に起きた少女暴行事件の犯人の一人、元海兵隊員が、
 インタビューに応じています。
 その中で彼はこう述べています。

「沖縄ではレイプ事件がいつも起きている。でも多くが逮捕されることはない。
 (日米地位協定のこと)
 日本の女性は従順で、彼女たちの微笑はOKを意味する、と周りから教え込まれた」

 戦時中に日本人がしたような「アジア人蔑視」を感じます。
 どうせ罪を犯しても、米国が守ってくれるという感覚がはびこっているように思います。
 今回は元米兵で、軍属とはいえ勤務外だったので、日本が犯人を逮捕することができました。
 そう思っていたら、下の記事を見て唖然としました。
 なぜ「地位協定適用認める」なのか!!!
 何のために明治政府が「不平等条約」改定に努めてきたと思っているのか!
 こんな「日米地位協定」=「不平等条約・治外法権」がある限り、沖縄における
 米兵の事件は無くならないと思う。
 そして尋常でないほどの基地を沖縄に押し付けている限り、絶対に無くならない。
  
(1083)「『事件は全て私の責任』 四軍調整官、県に謝罪 地位協定適用認める
     5月20日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-282760.html

(1084)[沖縄女性遺棄 怒りと痛み抑えられぬ 女性団体が記者会見 5月20日 毎日新聞」

http://mainichi.jp/articles/20160521/k00/00m/040/076000c

(1085)「<社説>「殺害」示唆 植民地扱いは限界だ 許されない問題の矮小化
     5月21日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-283046.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1086)「『米軍いる限り事件防げぬ』 大田元県知事、全基地撤去訴え 
      5月22日 琉球新報」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160522-00000004-ryu-oki

(1087)「【五輪招致疑惑】 電通は霞が関でもタブーだった 5月18日 田中龍作 BLOGOS」

http://blogos.com/article/175988/
 
(1088)「4野党に署名1200万託す=安保法廃止へ連携-市民団体 
      5月19日 時事ドットコム」

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051900754&g=pol


(1089)「共産系で野党統一候補へ 参院選・香川、民進が取り下げ 5月20日 
     朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ5M7WG4J5MUTFK01M.html

(1090)「身内企業へ193億円 自民党の“血税還流”は舛添氏も顔負け 5月20日 
     日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/181753/1

(1091)「20兆円規模で難民支援など 総理、サミットで表明へ 5月19日 テレ朝 news」

http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000075118.html

●この人の言うことはどうしても「エーカッコシー(私感です)」に見えてしまう。
 もっと国内に目を向けてよ。問題山積ですよ。



(画像はお借りしました)


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1★9★3★7 (イクミナ) ①

2016-05-17 06:14:38 | ⑤エッセーと物語
今村昌平企画、原一男監督のドキュメンタリー『ゆきゆきて、神軍』を
観た時には、「観たからには、見なかったことにはもう出来ない」と思いました。
2014年7月13日のブログ 
             ↓
http://blog.goo.ne.jp/keichan1192/e/3fb81ff54338b7e73d62e2c3746139da

辺見庸著『1★9★3★7 (イクミナ)』は、「読んだからには、
知らなかったことにはもう出来ない」という思いです。
             ↓
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309247526/

私にとって戦争の記憶とは、酔った時に父が話す軍隊での辛い体験であり、
ベトナム戦争を扱ったアメリカ映画であり、小さい頃に成田山参道で見かけた
白衣を着てつくばいになった傷痍軍人です。それ以上でも、それ以下でもありません。
それほど戦争に対しては無知に生きてきました。

父はお坊ちゃん育ちで気が弱く、戦地では人並みには動けなかったようです。
そのため隊では一番殴られていた、と亡くなってから戦友の方に聞きました。
またアミーバ赤痢に罹っていたこともあり、父が戦地で人を殺すことなど
考えたこともありませんでした。酔って何の屈託もなく、
戦地での体験を話していたのですから・・・。
その体験とは、中国ではおしっこが凍る程の寒さだったとか、眠いのに起床ラッパで
起こされたとか、冷たい川の水で洗濯をして手が凍ったとか、上官に殴られたとか、
そういった類の話でした。
30代、40代の私は忙し過ぎて、父の話が始まると逃げていたものです。
50代、60代になっていたら、もっと父の話に耳を傾けることが出来たのではと
悔やまれます。

『1★9★3★7 (イクミナ)』は、私が知らないことばかりでした。
読んでいて苦しい時もありました。人間は嫌な記憶ほど忘れたがるものです。
心に引っかかったものを残して置こう――その思いで、本の一部を引用させて頂きます。

(1)(浜田知明作品集『取引・軍隊・戦場』現代美術社)
 
   最近、
   赦免されて刑務所の門を出る
   一部戦犯者たちの
   誇らかな顔と
   不謹慎な言葉には
   激しい憤りを覚えずにはいられません。
   再軍備の声は巷に高く
   その眼から怪しげな光芒を放つ亡霊は、
   今や
   黒く淀んだ海面から浮び上がりつつ
   あります

   「日本に於いては/ 日本人による/ 戦争責任者の裁判は/ 行われませんでした」。

(2)この年(1937年)には、なによりも日中戦争の発端となる盧溝橋事件が
   勃発し、それまで経験したことのない規模で人間とモノと「精神」を
   上から下までやみくもに総動員する「国家総力戦」のはじまりとなった。
   国家総力戦の精神的な支柱は「挙国一致」である。挙国一致とはなんだろうか。
   大辞林にはその語義として「国全体が一つの目的に向かって同一の態度をとること」
   と、……盧溝橋事件の翌月にあたる1937年8月、近衛内閣は
   「国民精神総動員実施要綱」というのを閣議決定する。
   国家権力が「精神」をとなえ、「動員」をよびかけ、それらのことをかってに
   「閣議決定」するくらい怪しいうごきはない。
   だが、歴史の  (傍点が付けられず
   太字にしました)時間にあって、果たして、どれだけのひとがこれを
   まがうかたない危機と感じえたか。わたしはいぶかる。
   抵抗はなきにひとしかったのだ。 

(3)学徒出陣のさいにもちいられた行進曲(大日本帝国陸軍の公式行進曲、別名
   「抜刀隊」)と自衛隊・防衛大学校の観閲式の行進曲がおなじというのは、
   不思議どころかまことに異常ではないか。戦争の反省もなにもあったもの
   ではない。あまりといえば無神経ではないのか。

(4)丸山(眞男)が『忠誠と反逆――転形期日本の精神史的位相』のなかの論文
   「歴史意識の『古層』」であげていたニッポン人の歴史意識の古層を形成する
   特徴的ことばは、「つぎ」「なる」「いきほひ」の三つであった。・・・
   三つの原基的な範疇を抽出すれば、「つぎつぎになりゆくいきほひ」
   なのだという。これは、わたしに言わせれば、主体と責任の所在を欠いた、
   状況への無限の適応方法をうちにもつ、丸山に言わせれば「オプティミズム」の
   歴史観だという。・・・
   ただ、ニッポンの昭和十年代の、「狂熱」としか名状のしようのない、
   およそ論理的一貫性というもののない、熱に浮かされ、地に足がつかぬまま、
   命じられるままに大挙集合し、つきすすみ、あばれまくる様は
   「つぎつぎになりゆくいきほひ」そのものではないかとおもわれる。
 
   また、いま平和憲法をかなぐりすてるとおなじ瞠目(どうもく)すべき歴史的
   大転換点にありながら、このクニで土台がゆらぐほどの抵抗も悲嘆もないのは、
   歴史が、わたし(たち)という人間主体がかかわって新たに生まれたり
   変革されたりすべきものではなく、自然災害のように「つぎつぎになりゆく
   いきほひ」として、わたし(たち)の意思とはなんのかんけいもなく、
   どうしようもなく外在するうごきとしてとらえられているからでは
   ないのか……そううたがわざるをえない。

(5)1937年のような実時間に、自分がどうふるまい、なにをかたり、
   なにをかたらないで生きることができるのか。つきるところこれだけが
   本書のテーマなのである。すべてを時代のせいにすることはできないのだ。

   「どうも昭和の日本人は、とくに、十年代の日本人は、世界そして日本の
    動きがシカと見えていなかったのじゃないか。そう思わざるをえない。
    つまり時代の渦中にいる人間というものは、まったく時代の実像を理解
    できないのではないか、という嘆きでもあるのです。
    とくに一市民としては、疾風怒濤(しっぷうどとう)の時代にあっては、
    現実に適応して一所懸命に生きていくだけで、国家が戦争へ戦争へと
    坂道を転げ落ちているなんて、ほとんどの人は思ってもいなかった」。
   『昭和史1926-1945』(平凡社ライブラリー)に、こう書いたのは、
   半藤一利(はんどうかずとし)さんである。

   「これは何もあの時代にかぎらないのかもしれません。今だってそう
    なんじゃないか。なるほど、新聞やテレビや雑誌など、豊富すぎる情報で、
    われわれは日本の現在をきちんと把握(はあく)している、
    国家が今や猛烈(もうれつ)な力とスピードによって変わろうとしている
    ことをリアルタイムで実感している、とそう思っている。
    でも、それはそうと思い込んでいるだけで、実は何もわかっていない、
    何も見えていないのではないですか。時代の裏側には、何かもっと
    恐ろしげな大きなものが動いている、が、今は『見れども見えず』で、
    あと数十年もしたら、それがはっきりする。歴史とはそういう
    不気味さを秘めている」と言う。

(6)この小説(堀田善衛著『時間』)のもつ、なにものにもとらわれない、
   自由奔放とさえおもわれる、非ニッポン的な「個の目」にひきつけられるのだ。
   そして、小説の後段にでてくる「幾十百万の難民と死者たちをどうして
   くれるつもりか。
   日軍(辺見注=日本軍)の手になる南京暴行を、人間の、あるいは戦争による
   残虐性一般のなかに解消されてはたまったものではない」という
   主人公の心情吐露が、できごとの加害と被害のかんけいをとびこえて、
   わたしにも「たまったものではない」というおもいをかきたてるのである。
   にしても、時間とは、じつにおもいはかることのできないものだ。

(7)「君が代」はむしろ、「桃太郎」や「一列談判」の基底部にながれている
   ニッポンどくとくの「執拗な持続低音」なのであり、わたし個人の第六感で
   言えば、それらは想像の共同体をたちあげ、しばしば非ニッポンジンへの
   「いわれのない暴力」と差別とをそびきだしてきた曲であり、歌詞である。
   それらは、子どもらにさいしょの「われら」=「最強・永遠の共同体」を
   想像させ、さいしょの「他者」=「鬼、鬼が島、醜いもの、みっともないもの」
   の存在をイメージさせるだろう。前者には「死んでも尽く」し、
   後者には敵対し、さげすみ、ときには容赦ない「征伐」の対象とすることを、
   おしえるともなくおしえる。
                              ②につづく






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1★9★3★7 (イクミナ) ②

2016-05-17 06:14:15 | ⑤エッセーと物語
(8)おもいだした。「記憶は無記憶になりたいと望み、それに成功する」とは、
   やはりレーヴィが言ったのだった。……「それ(辺見注=記憶)を何度も
   否定することによって、排泄物や寄生虫を体外に出すかのようにして、
   自分自身の中から有害な記憶を輩出する」(『溺れるものと救われるもの』)。
   記憶の無記憶化はじゅうぶんに可能だというのだ。ニッポンは記憶の
   無記憶化にほぼ成功しつつある。敗戦後のニッポンは朝野あげて
   記憶の無記憶化にはげんだ。

(9)善意と悪意の定義は解体され、それらの境界は消えている。
   慈悲と獣性の共存――かもしれない。
   だが、真理のきれはしに触れえたとしても、なぞはとけない。
   獣性はどこにいったのか。
   それはいまのこの社会に細かく揉みこまれてはいないのか。
   戦後とはなんだったのか。
   そのときそこ にいなかった者たちは、
   そのときそこ にあったできごとに
   無関係でいられるのだろうか。 
   そのときそこ にいなかった者たちは、 
   そのときそこ にあったできごとに
   ついて、今後とも無記憶でいられるものだろうか。
   なにかが、ぶりかえしはしないのか。
   いま、ひょっとしたら、大変なことがぶりかえしつつあるのではないか。
   記憶の堰(せき)が決壊し、氾濫することはないのだろうか。

(10)街にはどこかにかならず異形の人がいた。底に車輪をつけたミカン箱や
    リンゴ箱にのり、両手にもった棒で地面をかき、人ごみをこいでいく、
    下肢を失ったひと。ヒロポン中毒者。
    母子の物乞い。気の触れた物乞いもいた。駅前には、白い浴衣のような
    病衣を着て軍帽をかぶった傷痍(しょうい)軍人がいて、
    軍歌「戦友」をアコーディオンで弾いたり、ハーモニカで吹いたりしていた。
    「ここは御国を何百里 離れて遠き満州の 赤い夕陽に照らされて 
    ともは野末(のずえ)の石の下……」。
    かれらには四角い「影」と似たつよい磁力があった。眼光が鋭かった。
    白衣がめくれると義足や義手がむきだされる。
    地べたにすわっておじぎしつづける男もいた。
    両親も親戚もかれらと目をあわせようとはしなかった。
    「ニセモノだ」「ニッポンジンはあんなことをしない」「朝鮮人だ」――。
    白衣の者らには聞こえぬように、吐きすてるように言い、
    わたしの手をつよくひいてとおりすぎた。

    後年聞いたのだが、わたしが二歳の夏、天皇ヒロヒトが「巡幸」と称し、
    故郷をおとずれて、ひとこと「あっそう……」と言ったらしい。
    傷痍軍人たちや異形のひとびは事前にどこかにおいはらわれたという。

(11)わたしはほんとうにものを知らない。むかしもいまも。
    あまりにも不勉強で無知である。
    そうおもい知らされたことがこれまでにいくたびもあるけれども、
    「大日本傷痍軍人歌」のときもそうだった。
    その作詞者が「春よ来い」とおなじであったこともわれしらずかるく息を
    のんだが、さらに、作詞者はすなわち相馬御風(そうまぎょふう)であり、
    早稲田大学校歌「都の西北」を作詞したひとでもあるとおしえられた
    ときにはかるい眩暈(めまい)さえおぼえた。・・・

    「大日本傷痍軍人歌」と「都の西北」を、こころみにまぜこぜにしてみる。
    おもいつくままチャンポンにしてみる。
    「あつまり散じて 人はかわれど 仰ぐは同じき 理想の光 
     前途は遠し皇国の 使命果たさで止むべきか 大和武夫の真心の 
     一徹何か成さざらん わせだ わせだ・・・」。・・・
    だが、「都の西北」も、あまたの校歌や応援歌、寮歌、社歌、
    かつてのいちぶ労働歌とおなじく、軍歌とじつに親和的な歌だったのだ。
    いや、「都の西北」もこの国の軍歌的古層のうえにたてられた、
    軍歌と同根の歌であったと言うべきであろう。……

    にしたって、「元より君の御為に 捧し身なり生きの身の 生きの限りは
    日の本の 心の花のつわものぞ」の歌詞の、ひとをひとともおもわない卑しさ、
    下品さはどうだ。
    これを負傷した「皇軍」将兵だけでなく、朝鮮人傷痍軍人にまで
    うたわせた無神経はどうだ。
    駅頭の傷痍軍人をニセモノ→朝鮮人ときめつけた敗戦後のニッポンの
    手のつけられない差別と身勝手さはどうだ。
 
(国家総動員法を連想させる「一億総活躍社会」、いまだに「抜刀隊」が
 自衛隊・防衛大学校の観閲式の行進曲として使われいる現実、
 そして軍歌と紛う校歌や応援歌など――こうしたことが私たちに
 サブリミナル効果のようなものを、もたらしているとは考えられないだろうか)

(12)元大元帥陛下=昭和天皇はその後、原爆投下について「遺憾には思って
    いますが、こういう戦争中であることですから、どうも、広島市民に
    対しては気の毒であるが、 
    やむを得ないこと と
    私は思っています」
   (傍点〈太字を用いました〉は辺見。1975年10月31日、
    日本記者クラブ主催「昭和天皇公式記者会見」)とかたる。
    わたしは唖然とした。だが、ニッポンはそうじてとくにがく然とも
    唖然ともせず、怒りもしなかったのだ。
    ニッポンはその後も、原爆をまるで「自然災害」のごとくにかたり、
    みずからの侵略責任と相殺するかのように、原爆投下の責任を米国に
    問うことはなかった。

(こうしたことで、全てのことがうやむやにされていったのだろう。
 それにしてもこの会見が終戦直後ではなく、1975年だったとは……)

(13)いつだったか、まだ子どものころ、酔った父がとつじょ言ったことがある。
    静かな告白ではない。
    懺悔でもなかった。野蛮な怒気をふくんだ、かくしようもない、
    かくす気もない言述である。
    この記憶はまだ鮮やかだ。「朝鮮人はダメだ。あいつらは手で
    ぶんなぐってもダメだ。スリッパ(軍隊で「上靴(じょうか)」と
    よばれていた、いかにもおもそうな革製のスリッパ)で
    殴らないとダメなんだ・・・」。
    耳をうたがった。発狂したのかとおもった。
    いまでもわからないのだ。ニッポンという”事象”に伏在する病が、
    父をよくわからなかったように、よくわからない。
    わたしは父の戦争経験を忖度し、非難を抑制してきた。
    しかし、かれが激昂し、スリッパをふりあげてひとを打ちすえている
    図にはとても堪えられなかった。いまも堪えがたい。

(30年ほど前になるが、私はある県立高校で働いていた。体育館で全校集会が
 行われるので、多くの生徒たちが集まってきていた。
 体育館の入り口には体育教師が立ち、自分のサンダルの片方を脱いで、
 定刻に遅れて来る生徒たちを待ち受けていた。そして入って来るや、
 その汚れたサンダルで、男子、女子かまわず一人一人の頭を殴り始めたのだ。
 逃れる生徒もいたが、もろに殴られる生徒もいた。誰もそれを止める
 教師はいなかった。
 ALTとして働いていたアメリカ人の女性だけが、
 「テリブル!アンビリーバブル!」と言って顔を背け震えていた。
 それから数か月後、「日本の全てが私を疲れさせる」という言葉を残して、
 彼女は帰国してしまった。
 この高校は英語教育で文部省のモデル校になるなど、ごく普通の高校だった。
 私も含め、こうした暴力に対して誰も何も言えない日本人。
 見て見ぬふりをする日本人。今も学校でこのようなことが起きているのだろうか)

(14)「上靴バッチ」を朝鮮人にたいしてやった父と、それをやったことはない、
    父の長男であるわたしのかんけいとはなんなのだろうか。
    かんけいはないのか。やはり、ある、とおもう。
    わたしが想起したくなくても想起するかぎりにおいて、
    父の歴史とわたしの歴史は交叉せざるをえないのだ。
    ひとが歴史を生きるとはどういうことなのだろうか。
    歴史的時間を生きるとは。
    それは、ニッポンジンでも朝鮮人でも、韓国人でも、自己の生身を
    時間という苦痛にさらし、ひるがえって、時間という苦痛にさらされた
    他者の痛みを想像することではないのか。
    わたしの記憶と父の記憶は、傷んだ筏(いかだ)のように
    繋留されたままである。
    からだに時間の痛みとたわみを感じつつ、自他の「身体史」を生きること――
    それが歴史を生きることなのか。             ③につづく



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1★9★3★7 (イクミナ) ③

2016-05-17 06:13:50 | ⑤エッセーと物語
(15)父も、ほとんどの初年兵がそうであったように、
   「皇軍」でんとうのシゴキをうけていた。
    ビンタはしょっちゅう。左右の頬を殴打する「往復ビンタ」は日常茶飯事。
   「革帯」(ベルト)をつかうシゴキもあった。二等兵二人を相対させて
    たがいにビンタをはらせる「対抗ビンタ」もあたりまえ。……
    すこしでも手をぬきでもしたら古参兵のリンチをうける。
    兵士らはたがいにたがいをおとしめ、身体的な苦痛と屈辱感を
    味わわせることによってシステマティックにかつ徹底的に
   「個」と「私」をうばいつくし壊しつくした。
    殴られる被害者は、じゅんぐりに殴る加害者になっていった。
    きちんとそれを継承し踏襲した。そこに論理はなかった。

    「ぼくという人間の基本的権利はいっさい消滅した」という
    父の文をわたしはうたがわない。
    「あの戦争はなんだったのだろう……」とひとりごち、昭和天皇に
    問うてみたいという父の心情もわからぬではない。
    だが、これはたかのぞみだろうか、かれの自己表白には、この国ではあまりにも
    いっぱん的な、だからこそいつまでもひきずる黒い穴のように
    無神経な欠如があるとおもうのだ。それは、みずからを「加害者」ではなく、
    「被害者」の群れのなかに、ほとんどためらいもなく立たせてしまう
    作用をはたす、意識の欠落である。

(16)底知れないほど低級な、ドブからわいたような、およそ深みなど
    まったくない力に、げんざいがやすやすと支配されていること。
    世界はじつのところ、もうタガがはずれ底がぬけてしまっていること。
    かつては十年単位くらいで変貌していた世界が、いまは数カ月か
    数週間でせわしなく変容していること。世界内存在が根底から
    こわれているのかもしれないこと。
    人間が在ることの根拠(または世界の根拠)も失せていると感じられること。
    おそらく「時間」もこわれてしまっているだろうこと。
    時間は、ひょっとしたら、未来にではなく、過去にむかって逆むきに
    うつろっているかもしれないこと。……
    
    にもかかわらず、「悪」とはなにか、「善」とはなにか、「正義」とはなにか、
    「敵」とはだれか、「抑圧者」とはだれか――がよくわからないこと。
    ひとびとがそれらをかつてよりいっそうかんがえようとしなくなったこと。
    人間世界のありとある概念を、あまねく骨の髄まで浸潤しつくしているものは、
    とどのつまり、人間のためのものではなく、にもかかわらず人間たちが
    死ぬまで憑依(ひょうい)しつづける〈資本〉というまぎれもない
    最終勝者であること。
    あらゆることがふたしかななかで、それだけがたしかであること。
    この先にはまちがいなくろくでもないことしかまってはいない、
    とわたしだけではなく、多くのひとびとがかつてのどの時期よりも
    つよく確信していること。

(17)「然るに我が国の場合はこれだけの大戦争を起しながら、我こそ戦争を
     起したという意識がこれまでの所、どこにも見当たらないのである。 
     何となく 何物かに押されつつ、
     ずるずると国を挙げて戦争の渦中に突入したという
     この驚くべき事態は何を意味するか」
     (丸山眞男「超国家主義の論理と心理」1946年)。
    コノオドロクベキジタイハナニヲイミスルカ?70年間、
    オドロクベキことに、だれもついにまともに答ええなかったのだ。

(18)戦後30年の1975年10月31日、皇居「石橋の間」でおこなわれた
    天皇の記者会見ほどすごいできごとは、現代史をつうじてもなかった。……

    (問い)また陛下は、いわゆる戦争責任について、どのようにお考えに
        なっておられますか、おうかがいいたします。
    (天皇)そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面は
        あまり研究もしてないので、よくわかりませんから、
        そういう問題についてはお答えができかねます。

    爾来、このクニの記憶も思想も文学もジャーナリズムも、とろけた
    煮こごりのように意味をなくしている。

(19)(……)今次の戦争に於ける、中国や比律賓(フィリピン)での日本軍の
    暴虐な振舞についても、その責任の所在はともかく、
    直接の 下手人は一般兵隊であったという
    痛ましい事実から目を蔽ってはならぬ。
    国内では「卑しい」人民であり、営内では二等兵でも、一たび外地に赴けば、
    皇軍として究極的価値と連なる事によって限りなき優越的地位に立つ。
    市民生活に於てまた軍隊生活に於て、圧迫を移譲すべき場所を持たない大衆が、
    一たび優越的地位に立つとき、己れにのしかかっていた全重圧から
    一挙に解放されんとする爆発的な衝動に駆り立てられたのは
    怪しむに足りない。彼らの蛮行はそうした乱舞の悲しい記念碑では
    なかったか。
    (丸山眞男「超国家主義の論理と心理」『超国会主義の論理と心理 他8篇』
     岩波文庫所収)

(20)2015年げんざいのげんじつに生きるわたしも痛感しているのは
    なんともせつめいがつかないことである。南京の大虐殺はあった。
    にもかかわらず、いっぽうの当事者が「なかった」
    「それほどの数ではなかった」といいつのり、
    もしくは奈落のさまをあらかた忘れさり、
    そうするうちに忘却者も記憶者もつぎからつぎに鬼畜に入っている。
    できごとは当事者たちをうしなって虚空に宙づりになり、
    そのために、いつまでたっても終わることができない、
    永遠の「未了」状態から脱することができずにいる。
    陳英諦(堀田善衛著『時間』に出てくる主人公)は嘆息する。
    まるで2015年げんざいを予見するように。

(21)何百人という人が死んでいる――しかし何という無意味な言葉だろう。
    数は観念を消してしまうのかもしれない。この事実を、黒い眼差しで
    見てはならない。
    また、これほどの人間の死を必要とし不可避的な手段となしうべき
    目的が存在しうると考えてはならぬ。死んだのは、そしてこれから
    まだまだ死ぬのは、何万人ではない。
    一人一人が死んだのだ。一人一人の死が、何万にのぼったのだ。 
    何万と一人一人。この二つの数え方のあいだには、戦争と平和ほどの差異が、
    新聞記事と文学ほどの差がある……。(堀田善衛『時間』)……

    これは、巷間、南京の虐殺といわれているものは、じっさいには
    たいした数ではないだろうという、過小評価派への反論でもあり、
    南京大虐殺への反論であり、戦争を死者数と破壊規模だけで
    ながめる酷薄な「黒い眼差し」への根本的な否定でもあった。
    「死んだのは、そしてこれからまだまだ死ぬのは、何万人ではない、
     一人一人が死んだのだ」の指摘はじゅうだいである。
    「一人一人が死んだのだ」とは、ひとりびとりの事情(わけ)が
    問答無用とばかりに消去されたこととおなじことなのであり、
    堀田は、大量虐殺をその「大量」さゆえにいきどおるのではなく、
    おのおのが、すなわち、かならずじぶん固有のワケを負うた
    「ひとりびとり」が、細かな記憶ごと抹殺されたのに、
    ひとというものの〈ひとりびとり性〉がいつまでも無視されていることに
    臓腑もちぎれるほどふんがいしたのだった。    ④につづく



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1★9★3★7 (イクミナ) ④

2016-05-17 06:13:15 | ⑤エッセーと物語
(22)げんざいのニッポンの政治権力は、ファルスの大小はべつとして、
    体質的に ”戦争オルガスムス”をこいねがい、天皇制を天皇じしんよりも
    はるかに熱心に護持・強化したがり、さらにはそれを利活用したがってもいる、
    戦後まれにみるウルトラ右翼思想のもちぬしたちではないのか。
    かれらをなんとしてもたおさなくてはならない。けれども、
    〈なんとしてもたおさなくてはならない〉という、かつてつかいふるされた
    ことばのその貧相な語調がいやになる。

(23)安倍政権はすでに2015年5月に、じじつじょうの「独裁宣言」を
    していた、とわたしはおもう。
    首相は、集団的自衛権を行使するばあいでも「他国の領土、領海、領空に
    派兵することはない」と詭弁をろうし、民主党代表がそれなら法律に
    「派兵しない」と書きこむべきだともとめると、
    首相はたからかに言ったものだ。

    「われわれがていしゅつする法案の説明としてはまったく正しいと
     思いますよ。私は総理大臣なのですから!」。

(24)2015年夏にほぼ完成しつつあるものは安保法制だけではない。
    ニッポンとニッポンジンアイデンティティのすりかえも、
    これまでのところ成功りにすすめられている。
    そうじてニッポンとニッポンジンたちは「戦争の加害者」という
    重苦しい歴史的アイデンティティから「戦争の被害者」という
    自己認識にスムーズに転換しつつある。
    そうして記憶のブレから「反戦平和」をとなえるひとびともすくなくない。
    記憶のブレから生じたものだって「反戦平和」はわるくないけれども、
    「安らかに眠って下さい 過ちは 繰り返しませぬから」という
    原爆死没者慰霊碑前面にきざまれた不可思議な文言に象徴されるように、
    被害と加害のかんけいは「禍害」いっぱんの不幸としていっしょくたに
    融かされてしまう。

    ために、戦争法を成立させた安倍政権でも、原爆を投下しながらいちども
    公式に謝罪をしたことのない米国の大使でも、ヒロシマは
    〈だれが・だれに・なぜ〉という被害――加害――理由の、
    主体とかんけいのありようをほどよくあいまいにしてくれるし、
    「どの面さげて!」とののしられようとも、各人がいけしゃあしゃあと
    「平和の使徒」をよそおううえでまだまだ利用価値のある「場」
    なのである。
    もとより戦争においては、加害者個人が被害者個人となり、
    被害がわが加害がわに転位することはざらである。
    しかし、いったん殺されてしまった者が生きかえることは  
    どうあってもできないのだ。
    「口実をさがすためにしか歴史を学ばないのか」――『時間』の主人公、
    陳英諦は南京に侵攻してきた日本軍将校に無言でいきどおる。
    将校はいかにも惨劇をうれえるような口調で、しかし、きっぱりと言う。
    「われわれの国の総力を傾けてアジアの責任をとろうとしているのです」。
    ここには埋めようのない溝が暗々と口をひらいている。
    「口実をさがすためにしか歴史を学ばない」権力者を
    われわれはいまもいただいている。

    ニッポンとニッポンジンはいま、めぐりめぐって、ぜんたいとして
    戦争の加害者ではなく、”被害者意識”こそをもって(もたされて)
    いるようにみえる。それは官民あげての歴史の大胆かつ危険きわまる
    書きかえ、とりわけ侵略や傀儡(かいらい)政権樹立、大量殺りく、
    強制連行などの負の歴史の消去と忘却奨励が奏功したけっかでもあろう。
    が、それだけではなく、そもそも無差別に殺し、略奪し、手あたり
    しだいに強姦し、捕虜を生体解剖をしたがわの記憶よりも、いいかえれば
    加害がわよりも、それらを生身になされた被害がわの記憶のほうが、
    くらべものにならないほど圧倒的にあざやかで、ゆたかで、
    カラフルなのであり、そうしたヴィヴィッドな被害の記憶は
    代をつないでかたられていく。
    加害の記憶はどうしても継承されがたい。

    ・・・ふくむニッポンとニッポンジンは、これまでみずからを
    「戦争加害者」として認識したことがあっただろうか。そのことの
    罪と恥について身も世もなく痛哭して、被害者たちに心底わびたことが
    いちどでもあろうか。玉砕をしいられた南方戦線、おびただしい住民を
    死においやった沖縄戦の記憶が、それらの責任追及どころか、
    いつのまにかニッポンとニッポンジンの不幸な戦争の歴史、被害の記憶
    いっぱんにすりかわってしまったのはなぜなのだろうか。

(25)このクニはいまだにこんな空気と記憶のぬけがらが浮遊している。
    ニッポンはかつて、なんとなくそう なって
    しまった戦争にまきこまれる こととなり 、
    父祖たちはなんとなく兵隊に  、
    なんとなくたくさんのひとびとを殺す ことになり 、
    また、なんとなく多くのひとびとが殺される こととなり 、
    いつのまにか原爆が落とされる ことになり  、
    気がついたら、戦争がおわっていて、
    焼け野原に なっていた 。
    そうだろうか?
    なんとなく安倍政権がたんじょうすることとなり、
    なんとなく秘密保護法がとおることとなり、
    なんとなく武器輸出三原則がへんこうされて防衛装備移転三原則になり、
    いつのまにか憲法が有名無実と化することとあいなり、
    ハッと気がついたら、戦争法案が可決されるということに
    なっていた――ように、ニッポンのこんにちは、
   「 なってしまった 」のだろうか。

    ふたたび丸山眞男をひく。「これだけの大戦争を起しながら、
    我こそ戦争を起したという意識がこれまでの所、
    どこにも見当たらないのである。
    何となく 何物かに押されつつ、
    ずるずると国を挙げて戦争の渦中に突入したというこの驚くべき事態は
    何を意味するのか」。
    どのような苦痛や犠牲があっても、この問いにだけは必死で答える
    ひつようがあった。
    「この驚くべき事態」の意味は、ほかのなにをおいても、
    解明されなければならなかった。
    70年というじゅうぶんすぎる時間があったのに、しかし、
    それはなされはしなかった。
    ベリベリと皮膚をはがされたじぶんの顔を正視せずにすますように、
    わたし(たち)はこの問いに答えようと苦悶することさえなかった。

(26)だとしたら、安倍晋三なるナラズモノは、いったいなにから生まれ、
    なににささえられ、戦争法案はなぜいともかんたんに可決されたのか。
    「この驚くべき事態」は、じつは、なんとなくそう 
    なって しまったのではない。
    ひとびとは歴史(「つぎつぎになりゆくいきほひ」)にずるずると
    押され、引きずりまわされ、悪政にむりやり組みこまれてしまったかに
    みえて、じっさいには、その局面局面で、権力や権威に目がくらみ、
    多数者やつよいものにおりあいをつけ、おべんちゃらをいい、
    弱いものをおしのけ、あるいは高踏を気取ったり、周りを忖度したりして、
    いま、ここで、ぜひにもなすべき行動と発言をひかえ、知らずには
    すませられないはずのものを知らずにすませ、けっきょく、
    ナラズモノ政治がはびこるこんにちがきてしまったのだが、
    それはこんにちのように なってしまった  
    のではなく、わたし(たち)がずるずるとこんにちを
   「 つくった 」と
    いうべきではないのか。 (引用ここまで)


(若い頃に観た『プラトーン』のテレビ放送があったので、録画して観ることに
 した。だが、ものの10分も経たないうちに息苦しくなってきた。
 何度も何度も観ようとするのだが、体が受け付けない。
 ベトナムの民と、中国の民がダブって見えてしまうのだ。結局、録画は削除した。
 『1★9★3★7 (イクミナ)』が、私の中に化学変化を引き起こしたのだろうか)

 ここ数年、自分は歴史の転換点に立っているという思いを強くしている。
 こんな理不尽なことが大手を振ってまかり通ってしまおうとしているのに、
 私の周りの人たちは誰も何も言わない。危機感すらないように見える。
 「政治の話はタブー」という社会通念がはびこっているのだろうか。
 「女はちょっとくらいバカで可愛い方がいい」「政治の話をする女は生意気だ」……
 こんな前近代的な考えに、今も女性自身が捉われているのだろうか。

 私は政権のバックにいるであろう、目に見えないものが怖い。
 サイバー攻撃は数知れず、それに対して守ってくれる組織というものが私にはない。
 それでも、辺見さんがお書きのように、今ここでおかしいと感じながら何もせずに、
 何も言わないでいたら、それはおかしなものに加担してしまうことになる――
 という思いを、一層、強くした。

 無知は怖い。何も知らずに平気で生きてきてしまった自分が怖い。
 次に堀田善衛著『時間』を読もうと思うのだが、読み通せるかは自信がない)
       ↓
http://www.amazon.co.jp/%E6%99%82%E9%96%93-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%A0%80%E7%94%B0-%E5%96%84%E8%A1%9E/dp/4006022719/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1463607500&sr=1-1&keywords=%E5%A0%80%E7%94%B0%E5%96%84%E8%A1%9B 

追記
加害国ニッポンの作家、堀田善衛がひきうけ、みずからが塑像した中国人・陳英諦に
仮託するかたちで、惨劇を活写し、ひとはここまで獣性をあらわにできうるものか、
ニッポンジンとはなにか、歴史とはなにか――を縦横に思索させたのである。 
(辺見庸さんが『時代』の解説を書いています。その一部を引用しました)

主人公を加害者ではなく、被害者という形を取ったからなのかは分らないが、
一気に読み通しました。
主人公が思索する場面や美しく詩的描写が多く、また作者の歴史観・哲学などが窺えて
案じていたような残虐なシーンでたじろぐようなことはありませんでした。
1955年新潮社から出版されたものが、2015年11月17日第1刷発行で
岩波書店から出ています。今、読むべき本だと思いました。
(2016年5月30日 記)

 
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選挙行こうよ!! (98)

2016-05-13 09:09:07 | ②一市民運動
(1069)「国防を考えれば、原発は不要 5月14日 川名ゆうじ BLOGOS」

http://blogos.com/article/175536/

(1070)「自民内で『敵基地攻撃能力を』 『専守防衛』逸脱の恐れ 5月16日 東京新聞」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201605/CK2016051602000119.html

(1071)「内田樹の研究室  電通は日本のメディアを支配しているのか?」

http://blog.tatsuru.com/2016/05/15_0947.php

●以前、自民党の選挙スタッフに電通の社員がいると聞いたことがあるが、
 ここまでメディアを牛耳っていたとは!
 これではいくら原発反対運動をしても、報道されないはずだ。
 メーカーだったら不買運動ができるが、どうしたらよいのだろう?
 日本にとって重大なことなので、ブックマークにも引用させて頂きます。

(1072)「防衛省と研究協力が急増 『軍学共同』15年度23件 
     5月16日 東京新聞 TOKYO Web」

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016051690070218.html

(1073)「東京五輪が中止になった場合に備えて2020年ロンドンオリンピック案が浮上!
     英紙が報道!『イスタンブール等は準備が間に合わない』
     5月16日 真実を探すブログ」

http://saigaijyouhou.com/blog-entry-11538.html

●東北の復興もままならぬ中、2020年の東京オリンピックが決まりました。
 その時、「なんで今なの? 資材が高騰し、人手不足になるのは目に見えているのに、
 と思いました。
 しかも「汚染水はアンダー・コントロール」と嘘をついてまで……。
 廃炉作業も行き詰まりを見せている今、初心に帰って軌道修正をしませんか。
 日本にとって今、何が大事で何をすべきなのかをきちんと考えることが、
 国際社会における日本の責任である、と私は考えます。

(1074)「『東京五輪中止、ロンドン開催』の可能性が本格浮上。
     もはや 『誰も望まない五輪』への変貌と、森喜朗会長の「戯言」
     5月17日 ビジネスジャーナル」

http://news.nifty.com/cs/economy/economyalldetail/bizjournal-22964/1.htm


(1075)「オリンピック招致をめぐる疑惑はサミット前に真相解明を 
     5月17日 玉木雄一郎 BLOGOS」

http://blogos.com/article/175726/

(1076)「2・2億円は氷山の一角か JOCが五輪招致で使った“ウラ金”
     5月18日 日刊ゲンダイDIGITAL」 

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/181565/1

(1077)「【超特大ブーメラン】安倍総理が国会で自分は”立法府の長”と宣言!
     『山尾さん議会の運営を勉強してくださいよ。議会では私は立法府の長ですよ』
     5月17日 健康になるためのブログ (動画あり)」

http://健康法.jp/archives/17125

(1078)「安倍首相『私は立法府の長』 衆院予算委、混同し発言か 5月18日 
     朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ5L6H5HJ5LULFA03N.html

●ただただ唖然!

(1079)「安倍首相が中学生以下の間違い『立法府の長』発言ー閣僚、
     与党幹部の認識も問われる 5月19日 志葉玲」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20160519-00057846/

(1080)「子の将来思い歩む 平和行進最終日 安保法反対訴え 5月16日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-279841.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook




(1081)「20110312福島第一原子炉から放出された放射能雲大気中拡散」

https://www.youtube.com/watch?v=gndJUWSq5IQ&app=desktop

●2015年3月11日の私のブログ「秘密にしなければならない理由」で、
 2015年3月7日「報道特集」で放送された「東日本大震災直後に ”トモダチ作戦 ” に
 参加した原子力空母「ロナルド・レーガン」の乗組員の訴訟」を取り上げています。
 (1081)のYou Tubeを見ると、いかに大量の放射性プルームが太平洋に
 流れて行ったかが分ります。

http://blog.goo.ne.jp/keichan1192/e/85d50541de0169d2db795660c3324900


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選挙行こうよ!! (97)

2016-05-12 16:12:53 | ②一市民運動
(1058)「ビキニ被爆の国家賠償請求を高知地裁へ提訴 原告45人に 
      5月9日 高知新聞」

https://www.kochinews.co.jp/article/20302/

(1059)「ビキニ被曝、国を提訴 元船員ら『健康問題を放置』 5月9日 朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ546D5TJ54PTIL01F.html

●1954年3月~5月にマーシャル諸島で6回の水爆実験があり、周辺海域にいた
 数多くの日本の漁船が被曝した。このことを政府は62年もの間、隠し通してきた。
 船が築地に入ると、マグロには放射線測定器があてられて廃棄処分になったが、
 人間の体を詳しく調べようとはしなかったという。
 62年もの歳月を思うと、言葉もありません。
 福島第一原発事故でも、放射能拡散予測システム『SPEEDI』の情報を隠し通した。
 国は人間の命を何と思っているのか!
 下の動画を何度でも載せます。
 
※2014年8月9日と10日の私のブログ、「水爆実験 60年目の真実 1と2」に
 山下正寿さんのことを載せています。
 下のURLから、2014年8月6日、NHKスペシャル「水爆実験 60年目の真実
 ~ヒロシマが迫る"埋もれた被ばく" 」を観ることができます。
                    ↓
http://www.dailymotion.com/video/x22y5eo_%E6%B0%B4%E7%88%86%E5%AE%9F%E9%A8%93-%EF%BC%96%EF%BC%90%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E3%83%92%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%81%8C%E8%BF%AB%E3%82%8B-%E5%9F%8B%E3%82%82%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%A2%AB%E3%81%B0%E3%81%8F_news

(1060)「大分でも申し立てへ 運転差し止め 伊方原発 5月13日 大分合同新聞」

https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/05/13/003718918

(1061)「市民団体『NHK会長辞任を』 5月10日 朝日新聞デジタル」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12348138.html?_requesturl=articles%2FDA3S12348138.html&rm=150

●最近はNHK「ニュース7」を観ないようにしているのだが、もしやと思って観ていた。
 やはり――(1061)の「東京五輪招致巡り裏金報道」の報道はなかった!
 これで 公共放送 と
 言えるのだろうか?
 民放は放送していたが・・・。
 羽田空港に入り込んだ犬のニュースの方が大事なのか?
 国民はなぜこんなに高い放送受信料を払っていると思っているのか!
          ↓
http://pid.nhk.or.jp/jushinryo/

(1062)「東京五輪招致巡り裏金報道 英紙『1.6億円支払い』 5月12日 
     朝日新聞デジタル」

http://digital.asahi.com/articles/ASJ5D31TWJ5DUHBI00V.html?rm=380

(1063)「東京五輪招致で1億6千万円の“裏金”に「電通も関与」とイギリス紙報道!
     だが国内メディアは一言も電通に触れず 5月12日 LITERA」

http://lite-ra.com/2016/05/post-2239.html

(1064)「五輪=招致はクリーンに行われたと認識、英紙報道で官房長官 
     5月12日 REUTER」

http://jp.reuters.com/article/tokyo-olympic-suga-idJPKCN0Y306O

●たとえ黒であっても――政権が白と言えば白なんです!
              ――黒ではなく白と認識しています!

 こんなことが国内でまかり通ってしまう不可思議!
 そして海外でも通用すると思っている(?)不可思議!
 教育上、良くないよね~!
 
(1065)「新書『日本会議の研究』、日本会議が出版停止求める 5月11日 
     朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/ASJ5C4CB7J5CUCVL00F.html

※ベストセラー1位です。(紀伊国屋書店)
              ↓
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784594074760

http://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594074760
         
(1066)「ヘイトスピーチ法案 参院委で可決、今国会で成立へ 5月12日 毎日新聞」

http://mainichi.jp/articles/20160513/k00/00m/010/001000c

●なぜ禁止規定や罰則がないの? 片手落ちでは?

(1067)「きょうから平和行進 反戦、沖縄から訴え 5月13日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-277960.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

(1068)「解釈で憲法9条を壊すな!
     【拡散希望】『明日を決めるのは私たち - 政治を変えよう!
     6.5全国総がかり大行動』6月5日(日)14時~15時半 
     国会議事堂周辺~霞ヶ関周辺」

http://sogakari.com/?p=1831
          ↓

(画像と文はお借りしました)
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歴史の後戻り

2016-05-10 16:24:05 | ②一市民運動
(1053)「教職員の政治活動に罰則 自民、特例法改正案、秋の臨時国会にも提出 
     5月10日 産経ニュース」

http://www.sankei.com/politics/news/160510/plt1605100003-n1.html

●私はこの記事を読んで、烈しい憤りを覚えた。
 なぜこの政権は、国を自分たちの思い通りに変えようとするのか?
 物事を広く知ろうともせずに単純化し、深く考えようともせずに単一視する。
 自分たちに都合のいいように取捨選択し、それ以外のものを排斥しようとする。
 教育の場は、国に都合の良い人材作りを目指すところではない。
 もっと豊かで、もっと自由でゆとりのある、たくさん間違えてたくさん学ぶ、
 間違えても後戻りの許される、試行錯誤のできる、どこからも圧力を受けない 
   のはずだ。

 奇しくも、5月3日の朝日新聞の「社説」と「オピニオン&フォーラム 9条 
 立憲主義のピース(憲法を考える)」では、第一次安倍政権の下で成立した
 「教育基本法の改正」を取り上げていた。
 現政権が行っている教育への介入は、この「教育基本法の改正」から始まっていたのだ。

 福島第一原発事故が起きて、第二次安倍政権が成立(2012年12月26日)するまで、
 私は殆ど政治に興味がなかった。
 「教育基本法の改正」については分らないので、「埼玉弁護士会」のブログから引用させて
 頂きます。
 
(1054)教育基本法改正法案に反対する総会決議 2006年5月20日 埼玉弁護士会」

http://www.saiben.or.jp/proclamation/view/28

(1055)「(社説)個人と国家と憲法と 歴史の後戻りはさせない 5月3日 
      朝日新聞デジタル」

http://www.asahi.com/articles/DA3S12339741.html

※社説の一部を引用させて頂きます。

「10年前にさかのぼる。
 憲法と同じ年に施行され、『教育の憲法』と言われた教育基本法が、
 初めて、そして全文が改正された。
 『戦後レジームからの脱却』を掲げて政権についたばかりの安倍首相が、
 最重要課題としていた。
 『我が国と郷土を愛する』『公共の精神に基づき、社会の発展に寄与する』。
 改正法には、個人や他国の尊重に加え、こうした態度を養うという道徳規範が
 『教育の目標』として列挙された。
 教育行政と学校現場との関係にかかわる条文も改められ、『個』よりも『公』重視、
 行政を律する法から国民に指図する法へとその性格が変わった、といわれた。

 安倍首相は当時、教育基本法を改正しても 
 『 国家管理を強めることにはならない 』 と国会で答弁していた。
 ところが、下野をへて政権に復帰した安倍氏は、『改正教育基本法の精神』を前面に掲げ、
 新たな教育政策を次々と繰り出している。

 その最たるものが、教科書検定の新しいルールだ。
 改正法で新たに盛り込まれた『教育の目標』に照らし『重大な欠陥』があれば
 不合格にできる。政府見解がある事柄には、それに基づいた記述を求める。

 高校の教科書に初めて適用された今年の検定では、戦後補償や世論が割れる
 集団的自衛権の行使容認などで、政権の主張が反映された記述になった。

 また、文科相による国立大への『国旗・国歌』の要請は、学問の自由や大学の自治にかかわる
 問題だが、そのきっかけは『教育基本法の方針にのっとって正しく実施されるべきだ』との
 首相の国会答弁だった。

 ■前面にせり出す国家

 自民党が12年にまとめた憲法改正草案は、改正教育基本法のめざす方向と一致する。
 草案では国家が過剰なまでに前面にせり出す。後退するのは個人の自由や権利だ。

 草案前文の憲法制定の目的は『良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため』だ。
 現憲法の「自由の確保」や「不戦」とは様変わりだ。

 また、『日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重する
 とともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する』と規定する。
 一方で、国民の自由や権利の行使には『常に公益及び公の秩序に反してはならない』
 (12条)との枠をはめている」 (引用ここまで)

(1056)「(憲法を考える)9条、立憲主義のピース 寄稿、憲法学者・石川健治
     5月3日 朝日新聞デジタル」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12339723.html?rm=150

※オピニオンの最後の部分を引用させて頂きます。

「こうした文脈で注意されるのが、第1次安倍政権の教育基本法改正による
 『愛国心』教育の強調である。国を愛するというのは自然な感情であり、
 否定のしようがない。
 しかし、それを国家が強要するのはまた別の話であって、ある特定の価値によって、
 しかも命を懸けるに値する公を染め上げようというのであれば、
 それは日本の立憲主義にとって致命傷になる。現代版『立憲非立憲』の戦線は、
 ここにもあるのである」 (引用ここまで)

●「教育基本法の改正」も、10年経って効いてきた。
 「安保法制」などが効いてくるのは、はたしていつのことになるのか?
 ここで踏み止まらせないと、大変な世の中を子や孫の世代に遺すことになる。

(1057)「(書評)『シニア左翼とは何か』 小林哲夫〈著〉 5月8日 朝日新聞デジタル」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12345581.html?rm=150

※一部を引用させて頂きます。

「『シニア左翼とは何か』
 昨年夏から秋にかけて、国会前には連日のように安保関連法案に反対する人々が集まった。
 そこで注目されたのはSEALDs(シールズ)と呼ばれる大学生たちであったが、
 人数では60代以上の世代の方がまさっていた。……
 彼らの多くは、1952年の血のメーデー事件、60年安保闘争、
 60年代末の大学闘争などのいずれかに関わった体験をもっている」 (引用ここまで)

 もう一つの分類があると思います。
 私のような、学生時代はノンポリで、それからもずっと政治に無関心で来てしまった
 シニアです。
 無関心がこのような社会を作ってしまったという後悔から、今、自分に何が出来るのかを
 模索しているシニアのことです。
 


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選挙行こうよ!! (96)

2016-05-08 17:23:09 | ②一市民運動
(1044)「<社説>報道の自由 過度な忖度を排したい 
      5月7日 琉球新報」

http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-274066.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

●外国メディアの情報の方が、日本の現状が解かるという 悲劇  必読です!


(1045)「『勝ちたいなら市民が頑張れ』 亀井氏が集会でげき 
      5月8日 カナロコ by 神奈川新聞」

http://news.nifty.com/cs/domestic/governmentdetail/kanaloco-170880/1.htm

(1046)「小林節氏ら参院選出馬へ 『安保法廃止』で政治団体設立 
     5月9日 朝日新聞デジタル」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160509-00000008-asahi-pol

(1047)「小林節氏『第三の』」 政治団体「国民怒りの声」を設立 
     5月10日 東京新聞 TOKYO Web」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201605/CK2016051002000134.html

(1048)「小林節氏が政治団体 少数精鋭プロ集団で安倍打倒の現実味
     5月11日 日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/181002/1

(1049)「国民怒りの声」(URLをコピペすると、不正な・・・の警告が出て
     リンクできませんでした)
                    ↓




◎絶対に勝ちたい! 絶対に勝つ! ネットで DONATION  少額ですが喜んで!

 民進党を応援したい気持ちはあるのだが、川内原発の停止を要求しなかったり、
 アメリカでどなたかが「共産党が自らの判断で候補者を出していないに
 すぎない」と発言したり、出端(ではな)をくじかれることがある。
 私は安保法廃止と、原発の再稼働の差し止め、これだけは譲れません。

 先日、NHKの番組でベニシアさんが琵琶湖の周りで暮らす人たちの生活を
 特集していました。先祖から受け継いだ水を大切にして、子孫にも遺したいと
 いう気持ちが充分に伝わってきました。
 でも、原発事故が起きたら一瞬で、それまでの生活は奪われてしまうのです。
 生活が根こそぎ奪われてしまうのです。
 福島第一原発から200キロ離れたわが町にある手賀沼は、市民にとても
 愛されています。最近は誰も口にしませんが、沼の中にはホット・スポットが
 存在します。今は漁に出ることが出来ませんし、食べることも出来ません。
 汚染された状態がこれからどれだけ続くのかは、誰にも分らないのです。 

(1050)「性的少数者へ理解を 東京・代々木公園でパレード 5000人が参加」

http://mainichi.jp/articles/20160508/mog/00m/040/001000c

(1051)「T-ns SOWLいいね!【安倍政権の退陣を求める国会前抗議行動】
     5/13 19:00〜 @国会正門前北庭エリア
     ゲストスピーチ
    〈民進党〉山尾しおり
    〈共産党〉小池晃(調整中)」
          ↓



(1052)「戦争をさせない1000人委員会 ‏
     【明日を決めるのは私たち、です!】戦争法廃止!安倍政権退陣!
     5.19総がかり集会 5月19日(木)18時30分~@
     議員会館前/主催:総がかり行動実行委員会」

http://sogakari.com/?p=1827
                    ↓

(画像と文はお借りしました)


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選挙行こうよ!! (95)

2016-05-07 10:34:23 | ②一市民運動
(1034)「安保関連法 10代のグループ、国会前で集会 5月6日 毎日新聞
     安全保障関連法に反対する10代のグループ
     「T−nsSOWL(ティーンズソウル)」が
     6日夜、東京・永田町の国会前で集会を開き、同法の廃止や安倍政権の
     退陣を訴えた。(動画あり)」

http://mainichi.jp/articles/20160507/k00/00m/040/098000c

※こうした記事が、朝日新聞ではめっきり減ったように感じる。
 今ほど憲法が注目される時代はない。
 こうした中での今年の憲法記念日は、様々なところで集会が開かれた。
 5月4日の朝日新聞の一面の写真は、大勢の人々が集まっている写真だが、
 なんと「築地ありがとう まつり」のものだった。
 更に、「憲法改正の是非 正面から」という記事も、改憲派・護憲派のまさに両論併記、
 左右対称の気の配りようだ。

 5月3日の「座標軸」や「社説」、「オピニオン&フォーラムの石川健治さんの寄稿と
 5月4日の谷口真由美さんのご意見、そして5月5日の森本あんりさんのご意見」、
 5月4日の「憲法を考えるの中野晃一さんと内田樹さんのご意見」など、
 とても充実した内容だった。

 だが何か引っかかるものがある。
 新聞は up-to-date なものだ。
 今、実際に何が起きているのか、
 憲法記念日にはどんな人が、どんな思いで集まり、何を訴えたのか、
 こうした生の声が、朝日新聞からは伝わって来ない。
 いろいろな意見や説を読むことはもちろん、新聞を読む楽しみの一つである。
 だが紙面から人々の息吹が感じられないのでは、ある特定の人々にしか受け入れられなく
 なるのではないだろうか? (老婆心ながら・・・)

(1035)「サミット中、福島第一の廃炉作業休止…テロ警戒 5月7日 YOMIURI ONLINE」

http://www.yomiuri.co.jp/national/20160507-OYT1T50080.html

※サミット期間中はテロを警戒して、廃炉作業を中止するという。
 はたしてそれだけの理由だろうか?
 テロを警戒するのであれば、もっと近くの原発の方が危ないと思う。
 私には、原子炉建屋の解体作業などで放射性物質が飛び散ることで
 放射線量の値が上がることを懸念しているように思えてならない。
 では、2020年のオリンピック期間中も、廃炉作業を中止するのであろうか?
 廃炉作業は喫緊の課題で、待ったなしのはずだ。
 その作業を一時的にせよ、止めても大丈夫なのだろうか?
 安倍政権はどっちを向いて政治を行っているのか、と言いたくもなる。

 万が一にも――臭いものには蓋をするというように、外国のメディアの人たちに
 廃炉作業の現実を見せたくないという意識が働いたとしたら――
 これは絶対にあってはならないことだ。
 廃炉には福島はもちろん、日本いや地球の命がかかっているのだから。
                    
(1036)「160306 NHKスペシャル『被曝(ひばく)の森~原発事故 5年目の記録~』

https://www.youtube.com/watch?v=6_zHrhS1eE8

◎録画してあったNHKスペシャル「被曝の森」を観た。
 猿やツバメに、チェルノブイリで見られたような放射線の影響が出ていた。
 長い時間をかけて幅広く調査することが、日本の義務だと思った。
 こうした良質な番組を観るとほっとする。
 放射線と真摯に向き合う科学者やスタッフの姿に、ひさびさに心が洗われる思いだ。

(1037)「プーチンにもあしらわれ 安倍首相“線香花火”訪ロの無意味 
     5月7日 日刊ゲンダイ DIGITAL」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/180887/1

●一生懸命やっている人に日本人は弱い。中身がどうあれ……。

(1038)「『戦争は人が止められる』 新宿で『ママの会』60人が訴え
     5月6日 東京新聞 夕刊」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016050602000044.html

(1039)「参院選 岐阜城北高の生徒が曲作り『選挙に行こう』 1月28日 毎日新聞」

http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160129/k00/00m/040/021000c

(1040)「謝罪文に支援者苦言も 甘利氏が計る政界復帰のタイミング 5月8日 
     日刊ゲンダイ」

http://news.nifty.com/cs/domestic/governmentdetail/gendai-318082/1.htm

(1041)「室井佑月 甘利大臣辞任に『小沢一郎さんのときと、えらい違いだ』 
     2月26日号 週刊朝日」

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20160219-2016021700111/1.htm

(1042)「参院選で改憲阻止 民進・山尾氏が演説 5月8日 カナロコ by 神奈川新聞」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160508-00009048-kana-l14

(1043)「SEALDs 【告知です!!】 #拡散希望 #一緒に歩こう
     『7月参院選 投票に行こうよデモ』
      日時:5月15日(日)16:45~
      コース:新宿中央公園 水の広場出発 、新宿駅周辺」
                    ↓

(画像と文はお借りしました)

 
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