3.ラントランジット~ラン~ゴール
トランジションエリアでは、再びマイゾーンにラックにかけてからランに向かいます。となりの初老の方は今からバイクに向かう様子で、怪我するから焦りなさんなと声をかけられました。自転車のロスのためかなりのいっぱいいっぱい状態な私は、軽く会釈しかできずに、あとからちょと後悔。今日二本目のアミノバイタルゼリー100gを4秒ほどで流し込み、ヘルメットを帽子に換えてすぐランのスタートへ向かいます。いったん海辺に出てから、ランコースに向かいます。実際のコースに入る前に、手前のトイレに駆け込んで一服。実はスタート前一時間の間に三回トイレにいくほど緊張気味だったりしたのですが、結果としてレース中はこのワンストップピットのみと理想の展開。まあプロとかアイアンマンとかになると、この辺の作戦について記名付きの活字にはしにくい事情をちらりと聞いたこともありますがそれはまたの機会に。この第二トランジットを3'13にてランに入ります。
最後のラン10kmはホノルル市街東隣のカピオラニ公園と一部海岸道路を二周するコース。このあたりになると午前八時を回ってじりじりとした日差しになりはじめます。たかだか10kmという距離なのですが万全を期して長袖のTシャツです。この装いは、マラソン選手とかと比べてみても明らかに異端なんですけど、ランニング中の日焼けによる体力減と水分蒸発を避けるためにあえて選択しました。まだ日本は四月で、暑さ対策ができていないことも加味しての選択です。他にも、腕の部分焼け防止・いつものウェア・オリエンテーリングやってた学生時代からの習慣などの理由があったりします。と、たいして無い知恵を振り絞って偉そうにチョイスしてましたが、、、当然のことながら、そんな格好したやつなぞ誰一人としていませんでしたよ。ガイジンさんなんて三分の一くらいは上半身裸だし。まああとのツアー会社主催パーティーでの大会写真とか見るときの本人確認が容易でしたけど。
と、ランのスタートとなります。眩しい日差しをものともせず、好調な走りです。4km通過時19'24と結構ないいペース。しかし、先程のバイクで後半相当無理をしたツケなのか、あるいは三種目続けてというのが初めてだったせいか、このあたりから足が非常に重くなってきてしまいます。5km24'55とこの時点ではキロ5分ペースを保っているものの、もはやそれが続かないのも明らかでした。腕を振ろうにも脚だけでなく全身が重く、前になかなか進みません。7km通過時にはすでに37'を過ぎており、明らかなペースダウンとなりました。
一周5kmのうちの後半1.5kmくらいは沿道にギャラリーがたくさんいる状態で、一周目は声援に対して手を振り返したりガッツポーズしたりとと余裕しゃくしゃくの反応ができていましたが、二周目は完全に下を向いて走っている状態でした。力を振り絞ってもキロ6分が精一杯な中、残り1km時点で48'を超えてしまってたはずです。正確なラップすら取れていない点からも、疲弊ぶりが類推可能かと思います。残りわずか、たったの1kmなのに、刻一刻と強さを増す日差しが脚に絡み付いているかのように、両脚が前に出ません。完全にスタミナ切れです。しかし、ふと見上げた視界の先かすかにゴールが見えてきました。
根拠なく力湧いてきた気がしました。
もうあとは無我夢中でゴールに駆け込むのみ。一歩一歩歩くようなスピードで前に進み、ラン54'33、トータル2:49'48のタイムでゴールイン!しました。
と、美談がましく書いていますが、ゴールゲートのまさに1mほど手前にAVA(※6)のカメラマンがいたので、間抜けにもわざわざ止まってポーズ作って写真取ってもらってました。たぶんこれがなければ、あと4秒ほど速かったかもしれません。何してんだか、私。
ゴールして、三時間切ったことよりもまず、とりあえずは無傷で無事に51.5kmを回れたことにかなり安堵しました。全身に体の疲労がありますが、全く準備なしに臨んだ淀川ハーフマラソンとかに比べると、普通に歩けるだけ全然ましです。このあとは、二時間くらいかけてクールダウンや日焼けなどしてまったりとハワイの日差しを満喫してすごしました。
(明日に続きます)
(※6)JAL系列会社の旅行代理店。今回ここからのツアー参加でしたが、バスによる下見・自転車無料運搬・自転車無償メンテや交流パーティなど細かなサービスが今回いい感じでした。