一年前

7月11日（日）
彼の玄関前で合掌して海老川の向こう岸へ回った。
あいつの住まいが見える。角の3階
ベランダから漁船が見え、ハゼ釣りの人がいる。
昨年6月初旬、「俺に癌の疑いがある」
喉が痛くて食べ物が飲み込めないので近くの病院で診察したら
癌の疑いがあるので柏の国立癌センター行け」と言われた。
それから7月初旬、食道癌であると告げられた」
結果を聞かされてヤケクソで柏駅ビルで昼時に大ジョッキビール3杯
チュウハイ4杯飲んだ。
利根川に飛び込んで自殺してやろうと思った。
私の事務所に柏癌センターの診察結果を言いにきた。
その時から1年が経過した。
私はネットで調べた。
食道癌が深刻な癌であると知った。
要因は強い酒と煙草が主因
そして家庭料理を食べないこと。
あいつは朝食抜き、昼はビールに餃子
午後3時から居酒屋でチュウハイと少しのつまみ
煙草はショートホープ40本から60本
運動はしない。
57歳で早期退職、独身
食道癌にまっしぐら。
7月下旬に丹澤にハイキングに行くことを楽しみしていた。
しかしこの事態で彼は迷惑かけると遠慮したのだ。
暫くして私にも体調に緊急事態が持ち上がった。
病院での私の診察結果は
大腸にポリープがあり肛門近くなので手術しなければならない。
互いに9月下旬から別々の病院へ同時期入院することになった。
昨年7月から私達二人は1年余心身共に命運を賭けることになっていった。