7月5日(木)
11時半 東銀座駅を下り、地下階段を上がると雨だ。
新橋演舞場、近くのビル6階受付に上がる。
カウンターで、「集金に参りました」と言うと
若い女性社員が、「手形支払いは午後1時からです」
廊下で待つ訳にもいかず外に出た。
小雨の中、カフェを探したが、どの店も満席。
ビルの隙間の広場には、車屋台が並び
サラリーマンが、ランチ食事を買っている。
時事通信社、朝日新聞社等
があり、ショッピング通りではなく
オフィス街。
レストランも店内はいっぱい。
ぶらぶら、ビルを見渡すと
1階に熱帯魚専門店がある。
覗くと、午後1時開店とある。
店前が、雨宿りできるスペースがある。
開店を待つ、若者、爺さんが佇んでいる。
私もビルの出っ張りに腰掛け待つことにした。
手形を受け取るのは久しぶり。
トランスの仕事先で、毎月5日が集金日で
代わりに急遽私が行くことになった。
近年 大企業が下請けに手形支払いは厳しく規制されているが
抜け道をあり、大企業が有限会社のハウスエージェントを作り
そこから、手形発行させる。
大企業は、手形発行による、フローマネーで
莫大な金利を稼ぐ。
海外輸入の弊社では、海外から既に送金済みであり
手形を受け取ると6カ月後の現金化だ。
車関連の会社と20数年続けていたのだが、ある時、それが弊社だけであったことに気付いた。
ハウスエージェントが設立時に取引したので
当時は当然と考えた。
しかし、歳月を繰り返し、従来からの取引業者は弊社だけで
新規取引先は、末締め翌月振込であった。
その後、親会社が低迷して、ハウスエージェントも解散
現在では取引はない。
待っている間に、起業して苦闘の日々を回想した。
何とか食っていける道筋が就いた頃
手形詐欺に2件引っかかった。
無知のお人好しの私に近づいたのだ。
難なく騙されたが
捕まえて、倍返しの落とし前をさせた。
その後、二人の動向を調べた
一人はやくざに追われ
もう一人は大問屋の役員が
「あの野郎を探しだして、八つ裂きにしてやる」
行方は判らず、消されたか?
長く商売をしてきたが
騙して親し気に狡猾に近づく輩はうまくひっかけて
その場は愉悦だろうが
最後は、哀れな末路の姿を見た。