京都・㐂むら(きむら)呉服店公式blog〜受け継ぐ着物

創業88年。2013年に家業を継ぐため異業種から転身。2021年に主人も加わりました。お得な商品の紹介や日常を綴ります。

和を楽しむ~京都のギャラリーをはしご!2件目

2012-07-09 22:13:34 | お出かけ
さてさてほっこりしてる間に時間もせまってきたので2件目。

新町を下り「染工房高橋徳」さんの「ギャラリーYDS」へ。(外観の撮影忘れてました。気になる方は高橋徳さんのホームページをご覧ください)

Kさんが予約してくれていた「美味しいお抹茶の点て方講習会」に参加してきました。

講師は株式会社孫右エ門代表の太田博文さん。

京都で茶葉を栽培されている方が、ほんず製法で作られた最高級の抹茶を使って、とってもクリーミーなお抹茶の点て方を教えて下さるんだとか。
一体どんなお抹茶をいただけるんでしょ?

20120708_152550.jpg

目の前に出されたのはまだお湯の入っていないお抹茶とお菓子。

このお菓子は日菓さんのお菓子で、器から発想して創作されたんだとか。
器はじまりというのがオモシロイ。

しかも1度の講習会には6名で参加なので、6種類の器とお菓子をみることができました。
こんな発想ができるなんてよほどお菓子をつくるのが好きな人じゃないと無理ですよねー。
どんな方かは知りませんが作り手のあたたかみが伝わってきます。

さていよいよお抹茶。

こんなワタシでもクリーミーなお抹茶が点てられるのでしょうか?

20120708_153449.jpg

ぬおっ!!

点った!点てましたよー!!!

小さな泡がぷつぷつ。
これがおいしー抹茶の色なのか!と衝撃!!

ひとくちいただくと・・・

ん~ まさにクリ~ミィ~~!!

ムースをいただいてるかのようなやさしい口当たり。
何度もお抹茶を飲んだことあるけど初めての体験でした!!
(点て方にご興味ある方は直に伝授いたします ムフフン♪)

ちなみに・・・

このお抹茶、市場には出回らないほど超高級で希少価値の高いものなんだとか。
お値段にするとなんと4gで1,050円!!

100グラム1,000円のお肉でも買うかどうか迷うほどなのに。
ワタシにとってはそのような物を口にできる機会に出会えたことがとても価値あることでした。

誘ってくれたKさん、そしてこの企画を主催してくださった高橋さんに感謝です。


それにしても作り手の思いは本当に熱いです!!

この熱い思いをうまく常温にしてお客さんに伝えられないか。

そんなことをいち呉服店が考えるなんておこがましいんでしょうけど、着物がかわいーからとかキッチリしたいからとかだけではない、何かもうひとつプラスして選んでほしい。

着物だって帯だって、大量生産の時代だから生地やなんかにこだわらなければ、いくらだって安くてかわいー自分好みのものがみつかる。

でもそこに作り手の熱い思いやあたたかみがある事を知ってほしい。

その存在に気づくともっと日々が楽しくなるんじゃないかと…

今回いつもとは違う休日の過ごし方をしてそんな風に思いました。


byムスメ


和を楽しむ~京都のギャラリーをはしご!1件目

2012-07-09 21:20:35 | お出かけ
今日はこのブログを作るにあたって相談にのってくれたKさんのお誘いで、「和」にちなんだ展示をはしごしてきました♪

まずは1件目。

20120708_142830.jpg

御所の西側にある弘道館
そこで7/1~7/8までおこなわれていたのが

20120708_142842.jpg

河原尚子さんの「I am your YUZEN 展」

友禅染めでは色を塗る前にハギレに試し塗りするそうなのですが、そのさまざまな色の試し塗りをドット柄ととらえ、アート作品として展示されていました。

20120708_141308.jpg

赤いカーディガンを羽織ってらっしゃる方が河原尚子さん
ワタシとはちがって大きなくりっとした目がとても印象的な方。
小柄な体から発せられるパワーを言葉ひとつひとつに丁寧に込めながら話されるのですごく魅力的でした。
おなじ女性としてあこがれますね

20120708_141436.jpg

まるいフォルムとドットがいいですよねー

20120708_141422.jpg

どこにつけて行く?と言われるとちょっと困るけど、でも見てると顔がほころびます。
この名前もないだろうなんとも言えない曖昧な色あいがステキ。
岩を原料として色を作ってきた西洋にはない色ですよねー。

ひととおり見終わったあと、弘道館の茶室でお抹茶をいただきました。

さっきまで見ていた展示の器でいただくお茶はまた格別
いつもは分かったふりで飲み終わった後に器を見るのですが、今回はおとなりの方の器まで気になるほどマジマジと見てしまいました。

そしてその茶室から眺めるお庭がまたステキ

20120708_142132.jpg

見えますか?
中央に器が展示してあります。

陶器だとなじんでしまうだろうけど、磁器だからでてくる違和感がいいんだと尚子さん。

なるほどー。
たしかに派手な色遣いでもなく派手な形をしてるワケではないけど存在感ありますねー。
アートは奥が深い!

しかし今回こういう形で友禅染に触れられてとても興味深かったです。

ワタシたち売り手が作り手と触れ合うことはなかなかありません。
特に京都は完全分業制。
かつて着物が売れていたときはそのほうが効率がよかったのかもしれませんが、今はそんな時代ではありません。

作り手・売り手がもっと寄り添って着物の良さを伝えていければいいな~。


byムスメ