
Roland D-50(Dの後に「-」が入りますから!)
先日、ジャンクでD-550を数千円で仕入れた旨を書きましたが、やはりそのすばらしい出音に惚れ込み鍵盤付きの本家D-50(Dの後に「-」が入りますから)を手に入れたくなりました。
この時代のデジタルシンセは美品でも2~3万円、オークションではそれ以下も珍しくはありません。
でも当時は30万クラスの楽器ですからその出音は今でも十分通用します。
今回はオークションで音が出ないという状態のものをゲット。
十中八九、バックアップ電池が消耗しプリセット音色が飛んじゃってる状態と睨み落札してみるとやはりその通り。
電池を替えてネット上に転がってるプリセット音色のデータを流し込めば、ほら復活!

と、思いきや!…
むむぅ…鍵盤が数カ所反応しない…
接点も磨いたがダメ…こりゃ基盤上のパーツが逝っちゃってるぽい…
あきらめてRolandに修理に出すかと問い合わせてみるも、
「すいません…もう20年前の商品でパーツがすでに…」
な、なんと修理不可能とな!
いやいや、ここまでやっておいて、ああそうですかとはいきませんよ。
だったらもう一台ジャンク品拾ってきてパーツ取りしてやろうやないかい、われ

…ということで壊れたD-50が二台に…D-550も合わせるとほぼ3台?…



分解は結構楽な方です。鍵盤のユニットなんてネジ6箇所のみ。
今回は鍵盤丸ごとと、若干パネルのスイッチ類で効きにくいとこがあったので具合のいい方に。
ベンダーも動きのスムーズな方に取り替えました。


更に鍵盤も手あかやヤニでばっちいので全部外して洗浄してしまいましょう。


製造の時期の違いからかメイン基盤の造りが若干両機で異なっていました。
使われている集積回路も違う物のようで、左の基盤の方はトランスポーズ値を鍵盤で指定できるのに比べ、右の基盤ではパネルのスイッチからしかできなかったりと多少機能にも違いが見られましたので(ただ壊れてるだけかもしれませんが)左の基盤を取り付けることにしました。

そして組み上がった二個いちのD-50
このバックライト式ではなく自光式の文字が見やすくていいんですよね。


このD-50、よく聴く好きなミュージシャン達もこぞって使っており当時は憧れのシンセでしたが、DX7と真っ向勝負した機種だけあってその出音は時代を超えて、または他の後続機種にサンプリングされつつも使われ続けています。
サンプリングされたPCM素材とアナログ的なDCO+フィルターの組み合わせは正にハイブリット。
やはり録音された素材のみのサンプリング音源と違い、今そこでオシレーターが発振しているという根本的に違う何かがあります。
そしてまた初期状態のプリセットの音色がすばらしい!
特にシンセブラス、フルート系は秀逸!後継機種のお手本になったになったであろうキラキラ系やかすれたボイス系とのレイヤー音色も正に元祖!
何故こうも有機的な音色プログラミングができるのだろうか。
プリンスもスティングもそのまんま使ってましたからね。エンヤのあの曲のピチカート音色もまんま入っております。
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