Studioきのんち

作編曲家でOWLのキーボーディスト 木ノ下達也のブログ

直した→もっと直した

2008-02-24 01:19:36 | 楽器、PC
修理はしたものの中のツメが折れて鳴らない鍵盤があるKX88ですが、加工部品を着ければ復帰できそうなので更に修復作業をしました。
鍵盤は錘以外はツメの部分も含め完全プラスチック製なので厚手のプラ板で加工して取り付ける事にしました。
プラスチック製の箇所は瞬間接着剤がよく効きますし、ツメはスイッチに触れる程度なのでさほど強度はいりません。
重要なのはツメの長さや位置です。

Photo  <鍵盤の構造図>


加工したプラ板を取り付け更に削って微調整しました。



Ca390057 <左が本来のツメ 右が修復したもの>

これでバッチリにスイッチを作動させることができました。


後は折れて繋ぎ合わせた鍵盤の強度です。
都合三本鍵盤が同じ様な部分で折れました。鍵盤の先にかなり重い錘が着いてるのでこの部分が一番負荷がかかるのでしょう。


2 <折れた部分>

先日の修理で折れた断面は繋ぎ合わせて、とりあえず試奏した感じ大丈夫ではあったのですがやはり怖くてMAXでは弾けません。
安心して弾けるよう裏側にプラ板で補強しました。


Ca390059 <左が破損してない鍵盤 右が補強した鍵盤>

これらの作業で一番トップの「C」意外は全て復帰しました。(やれやれ=3)


このKX88、YAMAHAのME鍵盤というタイプの鍵盤ですが、これ以降PシリーズのデジタルピアノでAE鍵盤、最近ではGH鍵盤やBH鍵盤へと進化しています。
実際、ついこの前まで使っていたP-150がAE鍵盤だったのですが(主観ですが)それよりはかなり好きです。
最新のシンセにもKX顔負けのマスター機能は装備されてはいるのですがMIDI鍵盤が欲しいだけなのにシーケンサーや音源まではちょっとね…。
こういったすばらしいマスターキーボードをGH鍵盤などで生産すれば需要はあると思うんだけどな。

最近KX新シリーズが出たようで、海外では「KX8」として88鍵モデルも出ているようなのですがEXPペダルの端子もなく鍵盤もGHS鍵盤という少しグレードの低い物です。プレイヤー向けというより打ち込み向けのコンセプトのようで少し残念。

修理したり手を入れてますます愛着の湧いて来たKX88であります。


Ca390054


壊した&直した

2008-02-19 04:51:46 | インポート
やっちまた…。
搬入時にKX88を転しました(つд ` )
鍵盤高音部とサイドパネルを破損。
写真の赤枠の部分がぐっちゃりいきますた…。
(写真は修理後のもの、修理前は写真に撮るのも惨かったので…)
最近使い始めた鍵盤なので、どうやら本体のサイズや重量、バランスなどを体が覚えてなかったようですw


Ca390054b [赤枠の部分が破損 「×」は復帰できず]


幸いにも破損した鍵盤は年に1、2回使うかどうかの超高音部であったことと、基盤自体に以上はなかったのでそのままリハーサルには使用しました。
(KXの中はわずかな基盤だけでスッカラカンなのでダメージはなかった)
古い機材なのでパーツがあるかどうかもわかりませんが、そこは元プロのローディー、キーボードテクニシャンとしては直さないわけにはいきません。破損した鍵盤と無事な鍵盤を取っ替え引っ替えして端っこにダメな鍵盤をよせていきます。
テクニシャン時代は現場で折れたシンセの鍵盤などステージ裏でこういった応急処置をしたもんです。
なんだか俄然燃えてきました!
「なおしたるわ!ごらぁ」


その日の破損はその日のうちに、てなわけで粉砕でなく素直にポッキリ折れた部分(内部のツメなど)は瞬間接着剤でつなぎあわせ、乾くのを待つ間にサイドのフレームの歪みを直します。
鍵盤の構造はヤマハなら以前にもバラしたことがありますのでスムーズに解体できました。
それに昔のキーボードってパネル面がぱかっと上に開いてすぐに内部にアクセスできるものが多いので修理も楽です。

Ca390055 [音源を積んでないので中はすっからかん]


結局内部が粉砕して復帰できない鍵盤が白鍵4つ(上の写真の×マーク、うち3つはダミー状態で鳴らない)、それらをうまく右端に寄せる事ができました。
これでほぼ通常の演奏に支障はないですが、まだヤマハにパーツがあるなら取り寄せたいところです。
今度問い合わせてみよう。


忘れてはいけない物

2008-02-14 01:20:17 | インポート
2/10は八王子市南大沢のアウトレットモール「ラ・フェット多摩 南大沢」でOWLのライブでした。
前夜までの雪もやみ夜なべして作ったCD販促パネルも大事に積み込みいざ出陣したのですが現場に着いてみると…


パソコンわすれたぁ (´д`!)


Ca390031


もちろん取りに帰りましたさ。
だってこれないと歌とドラムだけのかなり斬新な音楽になってしまうじゃありませんか。


更に取りに戻る途中テルから電話で
「クリック用のイヤホンわすれたぁ (´д`!)」


Shure_scl2cl


これないとモニターにエアーでクリック出すしかないし、そうするとずーっとカチカチいってる斬新なアレンジになってしまうじゃありませんか。


これが地方公演だったりした日にゃゾッとしますわ。(!˚∀˚)
イベントはかなり押しで始まりましたが無事3ステージは終えました。
気をつけましょう、
決して忘れてはいけない物です。

Ca390047



PCを楽器に

2008-02-14 00:43:39 | 楽器、PC
先日、2/6のライブよりやってみました。
ソフトシンセのみでライブ!


そもそもOWLのライブではBassやストリングなどのパートが常にMacで再生されていますし、実際このところ楽曲やオケの制作ではソフトシンセやサンプラーを使うことがほとんどなので、じゃあライブでも同じ環境でやれればセッティングもシンプルになると考えたからです。(マスター鍵盤とPCだけ)
それにLogic Studioには「MainStage」というこれまたライブにうってつけのソフトが同胞されており、これを使ってみたかった、ってのもあります。
しかしMainStageも以前からセッティングはいろいろ試していたのですがマスター鍵盤との相性などでなかなか実用レベルまで達していませんでした。
その問題も先日KX88をマスターに導入したことで一気に解決!
ベロシティをLogicのソフトシンセ類とうまく合わせることができました。


1 Dscf0061


また、ソフトシンセとハードシンセを比較してみますと


[ソフトシンセ]
・メリット
波形容量が多い
ハードに比べて値段が安い
好きなソフトを選べる
セッティングが楽
・デメリット
PCの性能に左右される
クラッシュすることがある(不安定)


[ハードシンセ]
・メリット
基本的にクラッシュしない(安定)
・デメリット
波形容量が少ない
ソフトに比べて高価
買い替えない限り基本は変わらない
重い、かさばる
セッティングに手間がかかる
シールドなど配線が必要


などとなり、安定性さえ確保できれば断然ソフトの方が有利と考えたのが導入の切欠でもあります。
さすがにノートPC(MacBook)でオケ同期とソフトシンセの演奏ですからオケのデータ量を減らしたり(24bitを16bitに)ソフトシンセのバッファを演奏可能なギリギリまで上げたりと多少気は使いましたが本番ではトラブルもなくPiano系音色で音数が多いもの問題ありませんでした。
ただ、制作向けの音色とライブ向け機材の音色とでは中低域のコシが違いますのでこの辺が今後の調節課題かなと思っております。


<当日の音源より>
A.Piano <Embed SRC="http://kinosa.blog.ocn.ne.jp/AP.mp3" Repeat="false" Autostart="false" height="15" Width="100">

E.Piano <Embed SRC="http://kinosa.blog.ocn.ne.jp/EP.mp3" Repeat="false" Autostart="false" height="15" Width="100">

A.Guitar <Embed SRC="http://kinosa.blog.ocn.ne.jp/AG.mp3" Repeat="false" Autostart="false" height="15" Width="100">


しかし、それなりのレベルのハード機材だとかるく20万以上はしますが、ソフトだと同等かそれ以上のレベルで4,5万そこそこですからね。
ハードメーカーとしては大変でしょうがありがたい時代になったもんです。