
オルガンには欠かせないレスリースピーカー
オルガン弾きなら誰もが一度は所有したいなあとは思うものですが、やはりその大きさや重さからなかなか手が出るものではありませんね。
長年音楽に携わっているとリース物やスタジオ設置の実機にて振れる機会はあったものの、逆にその運搬や設置の大変さをよく知ってるだけにポータブルタイプやシュミレーターでやり過ごしてきたのが現実であります。
実際手に入れたところで日本の住宅事情では自宅で鳴らすことすらままならないでしょう。
幸いにして脱集合住宅を果たした自分はまだその敷居は低いとは言え、まあ出物があれば考えるか程度に思っておりましたら…
里親募集で出品されていたのがこの子であります。
Leslie 147
レスリースピーカーの中でも最もメジャーな機種でなかなかの美品。
お手頃な価格でしかも出品されてる方はうちから車で30分くらいのところにお住まいのご様子。
しかもフォン→6pinの変換機までお付けしてくれるとのこと。
もうあれこれ良い条件が揃ってしまいまして、これはイっとけ!と天使の(悪魔の?)囁きが…
前オーナーさんは複数のレスリーを所有されていらっしゃったようで、筋金入りのオルガン弾きとお見受け致しました。
いろいろ気を使って頂きありがとうございました。


↑ レスリー147の真空管と前オーナー様のお手製変換機
真空管デカ!4本も!
やっぱり火が入るってのはいいですね。
エネルギーを感じます。
しかもファースト/スロー切替スイッチ付きのこの素晴らしい変換機は自作だそうで恐れ入ります。
コンボプリアンプのように増幅機能は無いそうですが、幸い現在使用中のKORG BX-3にはプリアンプモードで結構大きめに出力できるのでしばらくは問題無さそうであります。


そしてやはりその大きさ!
67.6kgだそうで、自分の体重より重いので絶対に宙には浮きませんから。
Rhodesと同じですが片側を地に着け、片側を持ち上げるの繰り返しで積み降ろしするわけですね。
中は結構スッカスカですからやはりこの木製の筐体が重いのか…
しかし、中身は高速回転する訳ですからヘビィな筐体でなければすっ飛んでしまうかもしれません。
でもこのボディ故のセクシャルな低音がたまりませんよ。
この低音はCDやYouTubeなどでプレイされてる音源を聞いても伝わりません。
空気から体に伝わる振動なのでそんじょそこらのオーディオでは再生できないのであります。
JazzオルガンのCDなどを聞いてお気に召した方が初めてライブに足を運び、その実機から放たれるベース音を聞いたら間違いなくぶったまげることでしょう。
しかも迫力がありつつも何とも嫌みのない心地よい低音の音色なんですよね…。
もうね心地よすぎて…眠くなります…きっとα波が…Zzz
実際、ホーン部だけを取り出したHAMMONDのLeslie 2101を今まで使用しておりましたが決定的な違いはこの低音であります。
運搬方法やメンバーの説得など課題はありますが(笑)大切にしていきたいと思います。
