「明烏」の場面を思い起こして欲しい。うぶな若旦那を吉原に泊めた翌朝のこと。
落語家は吉原の朝「せいせきの悪かった者が起こし番」と言って、歯磨きの所作をする。この場面は江戸っ子の粋を表している。
歯磨き売りは三都ともに小間物売りが扱っていたが、京坂では歯磨きだけを売り歩くことはなかった。
歯磨き売りは江戸の名物といっていい。毎朝早く歯磨きを入れた箱を、緋縮緬の紐で肩にかけ「お早う」と言って売り歩く。
特に、芝居で四代目菊五郎が歯磨き売りになったことから、急に人気が出た。
歯を白くするため房州砂の入った歯磨きを使って、歯が減るほどにこすった。歯磨きを使うかどうかで、田舎者か江戸っ子がわかるとまで言った。
薦っ被りも歯が白くなれば一人前、とさえ言った。
「明烏」は町の札付きの遊び人源兵衛と太助ならではの、朝の場面です。
落語家は吉原の朝「せいせきの悪かった者が起こし番」と言って、歯磨きの所作をする。この場面は江戸っ子の粋を表している。
歯磨き売りは三都ともに小間物売りが扱っていたが、京坂では歯磨きだけを売り歩くことはなかった。
歯磨き売りは江戸の名物といっていい。毎朝早く歯磨きを入れた箱を、緋縮緬の紐で肩にかけ「お早う」と言って売り歩く。
特に、芝居で四代目菊五郎が歯磨き売りになったことから、急に人気が出た。
歯を白くするため房州砂の入った歯磨きを使って、歯が減るほどにこすった。歯磨きを使うかどうかで、田舎者か江戸っ子がわかるとまで言った。
薦っ被りも歯が白くなれば一人前、とさえ言った。
「明烏」は町の札付きの遊び人源兵衛と太助ならではの、朝の場面です。