木下寄席 きおろしよせ

生で落語を聴く会

馬治の柳田格之進

2016-12-25 02:09:32 | 2018日記
鈴本演芸場下席、特別企画公演柳田格之進を聴く会に行った。
三遊亭歌奴「佐野山」、柳亭燕路「出来心」(短く切って花色木綿前でオチ)、古今亭菊之丞「替わり目」、柳家小里ん「悋気の独楽」
春風亭一朝「太鼓腹」そして、金原亭馬治「柳田格之進」

「柳田格之進」は格之進の娘の扱いに噺家の工夫がある。
ひとつ間違えば、陰気で嫌な後味の悪い噺になるからだ。
志ん朝は無理やりハッピーエンドにした。番頭と結婚させた。
志の輔は娘には触れなかった。そして、馬治バージョンは、屋敷に引きこもる、引きこもりに。
自害バージョンもあったような気もする。馬治バージョンがリアリティがある。
45分の話をだれることなく、客を引き付けた。
特記すべきは情景描写の上手さだ。長屋と碁会所、越後屋の離れ、お客が清々しく感じたように、
格之進の気持ちもわかる。浪人ながら武士の凛とした様子も出ていた。

龍志「文七元結」

2016-12-25 00:01:46 | 2018日記
続々・浅草で龍志を聴く会「立川龍志、高座納め」に行く。
師走の浅草は賑わっていが、クリスマスイブって感じはなかったね。
場所は六区の東洋館である。まず、食事を浅草2丁目食堂で食べる。
鯖の煮つけ・わかめの酢の物・おでんの大根とたまご、外せないのはポテトサラダ、小ライスで800円台。
好みで選べ、懐にもやさしい。こうした食堂が少なくなったが、ここ六区には大通りにデンとある。
匂いだけの田原町の焼きそばよりは。朝からてんぷらじゃなかったら、下町天丼「秋光」だろう。
浅草の数ある天ぷら屋で、新参者(土手の伊勢屋の5代目)ながらダントツです。

前座 柳家小多け「道灌」 お囃子 松本優子
立川龍志「宗論」師匠にしては、随分はじけていた。この噺はこれぐらいバカバカしくてよいなぁ。
立川龍志「富久」季節ものだね。久蔵の軽さ・情けなさがうまい。
柳家小里ん「にらみ返し」借金取りの噺はこの時期によく聞くが、生ならでわの噺。
小里ん師匠の顔芸が凄い。客の笑いが止まらないときた。
仲入
おたのしみの演目が龍志「文七元結」だった。落語って江戸(または上方)のものだよね。長兵衛があらためて教えてくれる。

隠居の身だもの、落語で師走らしさを感じながら、取り立てのないのをちょっぴりもの足り……

12/22 立川流日本橋亭

2016-12-22 22:52:02 | 2018日記
毎月二回開催の日本橋亭の昼席、立川流寄席へ行った。
出口A10へ行く前に、時間があったから三越の地下売り場に寄る。
榮太樓の三越限定「みたらし大福」を買った。これがうまいのだ。
仲入で食べるもよし、土産でも好。日持ちがしない。
志ら玉師匠じゃないが、和菓子屋の回し者ではありません。

開演時間より早めに前座があがった。
立川談笑一門の笑ん「子ほめ」、立川談四楼一門のだん子「転失気」。
立川吉笑「ひとり相撲」、立川志のぽん「くも駕籠」、土橋亭里う馬「味噌蔵」 仲入
立川志獅丸「ざる屋」、立川談修「つる」、立川志遊「笑い茸」

志遊師匠の「笑い茸」あまり聞かない噺で、おかしみをこらえながらも、笑っちゃう可笑しさ。
吉笑さんはこの「ひとり相撲」を再三高座にかけていて、完成度を高めているのか。
志獅丸さんは野太い、いい声だ。二つ目と思うが、高座の落ち着き、貫禄がすごい。
談修師匠の「つる」、バカバカしくて、つい笑っちゃう。よく笑う客がいて、つい誘われて笑っちゃうね。
落語の本来の笑いかも。何も考えず、笑う、よい年の瀬だ。

12月15日上野広小路亭夜席

2016-12-15 23:51:47 | 2018日記
前座 笑ん「道灌」
立川こはる「権助魚」
立川志獅丸「猫の皿」
立川しらら「狸の札」
立川志ら乃「反対車」
立川談修「芝浜」

今夜は客が少なかった。ここだけ見ていると、落語ブームとは縁遠い。
宣伝活動をして欲しい。立地は良いが、信号待ちで、視線の先には古くなった提燈が見えるだけ。
大きな看板は見上げないと気付かない。入口は狭く、初めては入りずらい。
この入り口には、落語を聴くわくわく感はない。
せめて提燈をはっきり目立たせてほしい。

この入りでも、トリの談修師匠はきっちり「芝浜」を聴かせてくれる。
12月号京成らいんの「プラットフォームで会いましょう」に、立川談修師匠の記事があった。
今後の落語家としての信念、目標などがあれば教えてください、の質問に、
この師匠らしい言葉があった。これは、京成電鉄の駅で無料配布しているので、
是非読んでほしい。

オイコノミアの花緑

2016-12-14 23:08:48 | 2018日記
NHKのオイコノミアを見て、驚いた。落語がここまできたのか。

柳家花緑さんは小さん師匠の孫、最年少真打ちだそうだ。
現代の、そして未来の落語、グローバル化する落語、
椅子に腰かけ、洋服姿で落語を語る、花緑師匠。
テレビでは噺の内容はわからなかったが、当然古典落語のはずはない。
江戸時代がそうであったように、今を話す。お客と同じ服を着て、お客と変わらぬ生活を話すのか。
現代は江戸時代ほど簡単な図式ではないと思う。
一度、花緑師匠の落語を聴いてみたいものだ。

落語を聴き始めてすぐの頃、立川談四楼師匠の「人情八百屋」を聴いた。
一昔前は普通にあった感情だったな。今は我が子すら育てない風もある。
ぼて振りの貧しい八百屋の行為に、人を思うことに、今も昔もないと涙した。
自分の人生を肯定されたようで、ホッとした覚えがある。
力がなくったって、自分のやれることをやればいい。

お知らせ 木下寄席

2016-12-14 00:26:43 | 木下寄席
4月予定の木下寄席は会場の予約が1月5日以降になります。
日曜日を予定しています。日にちが決まらないと、噺家さんとの交渉ができません。
噺家さんの来年のスケジュールが出始めています。
且つ、昇進する噺家さんもいます。昇進披露の会とぶつかりたくないなぁ。
もどかしい限りです。もうしばらくお待ちください。

12月13日立川流夜席

2016-12-13 23:08:54 | 2018日記
12月立川流夜席の3日目、

前座 立川仮面女子改め立川かしめ「孝行糖」
立川こしらの弟子だ。志らく師匠の孫弟子になる。
立川笑二「元犬」さすが談笑の弟子だ。ただの「元犬」ではなかった。
        古典をいじって、はっと言わせる。にくいね!
        オチまで気が抜けぬ。いかに客を楽しませるかを、常に考えているように見える。
        力もついてきて楽しみだ。
立川こはる「桑名船」
立川龍志「紙入れ」
立川小談志「蔵前駕籠」
立川雲水「立ち切り」

馬治の芝浜

2016-12-13 00:15:59 | 2018日記
地元印西の噺家金原亭馬治さんが、鈴本演芸場でトリをつとめた。
芝浜である。立川流と趣がだいぶ違う。古今亭志ん朝と同じである。
他は柳家甚語楼「猫と金魚」達者な話しぶりだ。
春風亭一朝「強情灸」
橘屋文蔵「時そば」
春風亭柳朝「宗論」
会社関係の団体客が結構居て、ほぼ満員だ。

へっつい幽霊

2016-12-11 22:25:21 | 2018日記
NHKの日本の話芸で桂文珍「へっつい幽霊」を聴いた。
上方も東京もこの噺の大筋は変わらない。
米朝も談志も志ん朝も、死に方がふぐに当たるか、溝に落っこちて死ぬかくらいの違い。
2007年の海老名の高座で談志が、オチをいじったが、変わらなかった。
今年、談笑独演会でこの「へっつい幽霊」を演じたとき、人情噺に仕立上げていた。
面白かった。改作というのかわからないが、もう一度是非聞きたいものだ。
談笑の「へっつい幽霊」を聴いてからは、誰のものも、物足りなさを感じてしまう。
同じ落語を同じ噺家が演じても、お客によって少し変えることはある。
落語とはライブに例えられる。観客のいない落語が面白いはずはない。
生で落語を聴く会の存在こそ、このライブ感を大切にしたいという思い。
落語が好きな客を集めて、ライブ感で木下寄席を作っていきたいものだ。

本 談春 古往今来

2016-12-09 22:51:06 | 情報 X
平成26年9月に新潮社から出版された本、
「談春 古往今来」を読んで、談春の家元談志への深い”愛”を感じ、涙する。
師弟関係の、常人には計り知れない絆はなんだろう。
談志の凄さも弱さも知って、それでいて、家元を思い続けるのは、やはり”愛”だ。
談志が志の輔・志らく・談春・談笑を育てたようにと、自身も使命を持ちながら、
育った弟子はこはるだけだ。談春の隠れた優しさを、前座が分かればなぁ。
相当悪い言葉に騙されるな、新弟子よ。
前座とは矛盾や理不尽に耐えることだそうだ。噺家の世界は面白い。


師走の悩み

2016-12-09 14:13:24 | 2018日記
落語の師走模様は、掛け払いに頭を悩ませるはっさんや熊公でおなじみだ。
「芝浜」の取りに行くとかぁあるけど、掛取りなしは珍しい。
今や掛取りに頭を悩ますことはなくなった。
しかし、例のクリスマスが健在で、この時期、クリスマスプレゼントが悩ましい。
長屋のご隠居なら、ちょっとはりこんだ茶か、羊羹でも贈るがいい。
普段世話になっている兄貴分には、酒だ。
シンプルでいいなぁ。
孫ほど歳の離れた人へ何を贈ろうか。
ネットで喜ばれるプレゼントランキングを見ても、参考にならず、うじうじ悩む。

そういえば、掛取り人の趣味に合わせて追っ払う「掛取り万歳」はこの時期の落語だ。
まだ聞いていない。これを聴かなきゃ、年が越せねえ。

第2回木下寄席について

2016-12-08 00:49:34 | 木下寄席
旗揚げ公演で、次回は春ですと予告しました。
ぎりぎり春4月を検討中。
前回の反省も総括も、身には似合わないので次に行きます。
会員と検討を重ねています。12月下旬に場所の予約ができます。
予約が出来次第師匠との交渉に入ります。
次回も、真打ち・二つ目・前座の三人を呼ぶ予定です。
回を重ねれば、いろいろ工夫をします。
まだ、2回目です。オーソドックスな会にします。
今月下旬には詳細が決まります。
ご期待ください。

今日(7日)の立川流日暮里寄席

2016-12-07 22:44:11 | 2018日記
前座は立川談四楼の五番目の弟子語楼
語楼「手紙無筆」
志の彦「元犬」なかなか聞く機会の少ない噺家である。
らく兵「転失気」前座ネタでもあるが、二つ目ともなると違うなぁ。当然か。
談之助
土橋亭里う馬「味噌蔵」
仲入
こはる「風呂敷」
談修「看板のピン」登場人物のメリハリがいいね。
ぜん馬「淀五郎」大ネタをたっぷり。噺を楽しんでいる高座は客をも巻き込む。
拍手が続いたね。九時半を過ぎた。

今日の立川流日暮里寄席

2016-12-06 23:31:47 | 情報 X
前座 只四楼「つる」前座も1年になるそうだ。この人の「元犬」も好きだが、
「つる」は今までで一番よかった。「幾度も言うと恥ずかしい」と、本当に恥ずかしいかも。
めげずにやって可笑しい。これからは、今までで一番良かった、ばかりになってほしい。
寸志 新作か タイトル不明。初めてで、タイトル分かりませんでした。
談吉「千早ふる」
志遊「講談 忠臣蔵義士討ち入り」タイトルが不確かです。
ぜん馬「天災」
仲入
三四楼「時そば」
志ら玉「六尺棒」
談四楼「鼠穴」大ネタで締めくくった。お客も満足。

明日は立川志の彦・らく兵・談之助・里う馬・こはる・談修・ぜん馬

日暮里駅南口からすぐ、ホテルラングウッド4階サニーホールコンサートサロン
18:00開場です。

韓国料理「まだん」

2016-12-06 00:14:47 | 情報 X
内幸町ホールへ落語を聴きに行かれる方へおススメです。
内幸町ホール近くの、JRの高架下にこの店があります。
ただ、道路に面しておらず、一本内へはいったところ。
一本入ると、店らしい店がほとんど無い。
ちょっと、ディープな空間が広がっている。
TVで本格的な韓国料理で値段も手ごろと、以前紹介されていたのを思い出した。
一度行ってみたかった。今日の「らく次・志らべの真打ちはどっち!?」
を一緒したサークル会員と食べたが、おいしかった。
落語会に、こんな楽しみもある。