誰にでも、一生忘れられない人がいる。
原題 STEALING HOME
製作年度 1988年
上映時間 99分
脚本 スティーヴン・カンプマン/ウィル・アルディス
監督 スティーヴン・カンプマン/ウィル・アルディス
音楽 デヴィッド・フォスター
出演 マーク・ハーモン/ジョディ・フォスター/ハロルド・ライミス/ブレア・ブラウン/リチャード・ジェンキンス/クリスティーン・ジョーンズ/ヘレン・ハント
1960年代半ば。フィラデルフィアで高校生活を送るビリーは、優しい母と、熱狂的な野球ファンの父の愛に育まれていた。早熟の女友達にセックスを学び、悪友との友情も築いてきた。だが、彼の心に一生忘れられない思い出を刻んだのは、従姉のケイティーだった。…時は経ち、プロ野球選手としても落ちぶれたビリーの元に、ケイティーが自殺したという訃報が入る。彼は、失意の中、彼女とともに過ごした故郷へと向かう。ビリーにとっては一番輝いていた青春の日々への旅立ちでもあった。
ジョディ・フォスターのみずみずしい笑顔が印象的な、ノスタルジックな青春ドラマ。
少年の日の夢を叶えて、プロ野球選手として活躍していたビリーも、今はすっかり怠惰な生活を送っていた。
そんなある日、従妹が彼に遺言を残して自殺したと言う知らせが―。
遺骨の安置場所を彼に託すというのだ。
物語は、彼が小学生のある日に遡る。
年上のちょっとキケンな匂いを振りまく従姉のケイティーと、それに抵抗しきれないビリー。
そんな関係は高校生になると少し変化する。
相変わらず純情な少年、マークと、年の割りに全てを知ってしまったかのような、傷つかずにいられないケイティー。
姉とも、遊び相手とも違う、特別な理解を持った二人だったが、
その夏は・・・喜びと共に、深い悲しみもまた彼に訪れる―。そして……
回想シーンのビリー少年(ウィリアム・マクナマラ)と、J・フォスターがいいです。
年が離れている為に、
近すぎて、遠い、ふたり。。
切なくほろ苦い爽やか過ぎる離れ。
ああ、、それなのに、
現代のマークのシーンは、ちょっとドタバタ感があり、残念。
それでも、落ちぶれてヤル気をなくしていた彼の心が、
ケイティーの残した難問が解けた時に一瞬で変わり、後味のよいラストではある。
原題のSTEALING HOME(スティーリングホーム) は、野球用語。
原題も、本編を観終わった後だとかなりいい。
あの最高に幸せだった夏の日と、
別人のような中年の魂に火がついたその日。
ストレートな原題は、この作品が所謂再生モノであるとこを主張しているけれど、
邦題の方は、終盤の中年ビリーのくだりはバッサリ切って捨てた洒落たタイトルになっている。
イメージとしては、私はやはり邦題の方がしっくりくるかな。
どちらにしても、これは男性目線の初恋物語。男性の青春ラブストーリーだと思います