脚本 藤本有紀
演出 柴田岳志
制作統括 磯智明
音楽 吉松隆
語り 岡田将生
出演 松山ケンイチ/中井貴一/深田恭子/上川隆也/藤木直人/加藤あい/豊原功補/佐戸井けん太/平田満/檀れい/りょう/井浦新/尾美としのり/加藤浩次/松雪泰子
第7回 「光らない君」14.4%
海賊討伐をへて、清盛(松山ケンイチ)は従四位下の位を得て出世する。そんなある日、清盛は下級貴族・高階基章(平田満)とその娘・明子(加藤あい)と出会う。基章は、ひと目で清盛が気に入り、明子を嫁にもらってくれないかと勧める。はかなげな明子に心ひかれた清盛は、義清(藤木直人)に頼み、恋の歌を明子に送る。一方明子は、清盛のことを琵琶の弟子・時子(深田恭子)に相談していた。
今回は清盛の初恋から、その相手・明子との結婚に至るまでに、
清盛の結婚が平氏における勢力拡大に繋がらなかった事への平氏一門の微妙な心の影を追っていました。
出会ったその日のうちに娘を貰ってくれという高階基章は、ずうずうしいと言うか非常識。
そんな父をたしなめる明子は、身分違いの結婚に自分の幸せはないのではと尻込みしつつ・・
琵琶の弟子でもある時子に結婚話を打ち明けていたのですね。
同じ頃清盛は義清に恋の歌を代筆して貰う作戦に出ていましたが、
連れない明子の返歌に「恋のかけひき」が性に合わない、清盛倒れるの図がツボりました(笑)
そして・・姫皇女を出産したばかりの得子のもとに、璋子が祝いの品を持って参じますが、
心の無いお方も、得子相手だと普通にイヤミな母親におなりになったと見えますが、
無神経に得々と自分の皇子の子育て話をきかされ、激怒のあまり得子は鳥羽院のもとへ押しかけ
昼間っから院を押し倒すのでした・・・
さて、夢見る中2女子の時子は、自分が応援する明子の光る君が、
先日スズメをみつけて夢にひたろうとしたのを台無しにした無頼の男と知って
明子を応援する気持ちがドーンと引いてしまいますが、
清盛と明子のリアル恋を目撃、衝撃を受けるのですね・・・
文学を解さない清盛が、文のやり取りに焦れて、直接明子の所に行ったシーン。
体育会系清盛のストレートなプロポーズ篇♪
神様の引き合わせで望まれるなんて、本当に自分を想っているのか疑心暗鬼になる一生は送りたくないと断る明子。
そこで「みくびるでないっっ!!」
「俺は俺の心に従い、そなたを妻にしたいと申しておるのじゃ!!」とカッコイイ清盛くん
そうよ、そうよ~♪何れも潔い若い二人がかなりお似合い
季節の花や木の枝に文を結び、恋の歌をやりとり・・は、義清のような男子向き。
素直に自分の詩ではないと謝り、直に返事を聞きたいという清盛の
率直で誠実な生の声が明子の心を溶かしました♪
で、平家一門を前に明子との結婚の許しを願い出る清盛に、一同は苦い顔。
実は何かと平氏を引き立ててきた宗子の従兄藤原家成が、名門公家の姫との縁談を持ってきていたのですよね、、。
当時の結婚はほとんど政治。なんら得にならない明子との結婚でしたが
またしても忠盛のツルの一声で承認。
しかし、その忠盛の複雑な心中を例の遊びを せんとや 生まれけむ・・・の一節で演じる中井さんが素敵!
身分の差をものともしない清盛の恋に、昔の自分を重ね、舞子をみたものでしょうか、
それを黙ってみつめる宗子も切ないというシーンでした。
義清邸で恋文の返歌を読むオチャメな清盛くんや、
明子の家に行く道すがらの時子と清盛の出会いのシーンは、コミカルに描かれていて
男臭い前回までとはちょっと違った華やかさがあり、清盛の恋に和んだ回でした♪
さて来週は、なにかと平氏を目の敵にする藤原摂関家の次男、新たな壁となる頼長との対立が描かれるようです。
國村さんとはまた違った怖い人物、山本耕史さんとの対決が楽しみです!