to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ドラマ「メイドインジャパン」

2013-02-02 20:41:36 | TV dorama

円高、欧州債務危機、中国・韓国等新興国の追い上げ。
製造業が軒並み危機を迎える中、巨大電機メーカーが、「余命三か月」の倒産の危機に追い込まれた!
日本人にとって、会社とは、人とは何なのか?
「メイドインジャパン」は生き残ることができるのか?

テレビ60年記念ドラマ「メイドインジャパン
毎週土曜日 午後9時00分~10時13分 全3回

作 井上由美子
演出 黒崎 博
出演 唐沢寿明/高橋克実/吉岡秀隆/國村隼/大塚寧々/酒井美紀/マイコ/平田満/及川光博/岸部一徳

第一回の見逃し分を、本日の再放送で鑑賞。
最近のNHKドラマは凄い!
ヘタな映画より丁寧な状況描写に、スリリングで説得力のある展開、
久々、骨太な社会派ドラマ。初っ端から引き込まれました♪

タクミ電機営業部長・矢作(唐沢寿明)は異動の挨拶をすませ、とある廃工場に車を走らせる。
同じように呼び出された財務課長・柿沼(吉岡秀隆)、工場長・西山(國村隼)とともに、
会長(岸部一徳)の口から会社の余命は三か月だと聴かされ、倒産の危機を回避する為の特命を受ける。

時間が無い!早速矢作は、秘密を守れて必要な分野に実績を持ちながらも
孤立しているエキスパートを招集。「再建チーム」を結成。

直ぐに、タクミ電機が社運をかけて臨んだヤマト自動車との契約が奪われ、倒産の危機に陥ったウラに
中国企業ライシェがタクミ独自の技術を使ったものであると判明。
上海に飛んだ矢作らを待ち受けてたのは、
かつて矢作が切り捨てた開発部の迫田(高橋克実)だった……

考え抜かれ、努力して生み出し、拘り、妥協しない日本のモノ造り。
日本の高度成長を支えてきた家電メーカーの、危機を回避すべく立ち向かう男達がカッコイイ!


脚本の井上由美子さんが仰っている通り、
当初(企画段階、2年以上前)は「遠くない未来」のテーマとして考えていた製造業の危機は、
予測を越えた早さで「まさに今現在」の問題として迫ってきました
…―
タイムリーな作品であるだけに、この、瀕死の企業戦士たちがどう戦い、
どんな3ヵ月後を迎えるのか、ドキドキしながら見守りたいです。

第2回は、本日この後、夜9時00分~NHK総合で。
最終回は2月9日(土)夜9時00分~の放送です。

第2回 最終回

マリーゴールド・ホテルで会いましょう

2013-02-02 18:29:08 | the cinema (マ・ヤ行)

インドの風がささやいた。
やりたいように、やればいい。

製作年度 2011年
原題 THE BEST EXOTIC MARIGOLD HOTEL
製作国・地域 イギリス/アメリカ/アラブ首長国連邦
上映時間 124分
原作 デボラ・モガー『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(早川書房刊)
脚本 オル・パーカー
監督 ジョン・マッデン
音楽 トーマス・ニューマン
出演 ジュディ・デンチ/ビル・ナイ/ペネロープ・ウィルトン/デヴ・パテル/セリア・イムリー/ロナルド・ピックアップ/トム・ウィルキンソン/マギー・スミス
「マリーゴールド・ホテルで、穏やかで心地良い日々を-」という宣伝に魅力を感じ、イギリスからインドに移住してきたシニア世代の男女7人。夫を亡くしたイヴリン(ジュディ・デンチ)をはじめ、それぞれに事情を抱える彼らを待ち受けていたのは、おんぼろホテルと異文化の洗礼だった。そんな周りの様子を尻目にイヴリンは、街に繰り出しほどなく仕事を見つけ……。

亡夫の残した負債を返済するため家を売り払い、インドでの一人暮らしを決意したイヴリン
退職後、国内に家を買うつもりが予算の都合でインドを選んだ夫婦ダグラスジーン
ミユリエルは股関節手術が、英国は半年待ちだがインドは格安・迅速だというので渋々やってきた
独り者のノーマンは、異国での最後のロマンスを求め、
結婚と離婚を繰り返していたマッジは、孫達と別れ富豪の夫を探すために、
突然判事を辞めたグレアムは、かつてこの地に住んでいた大切な人に会う為に・・・

そもそもの、インド移住の動機の時点での想いの強さが、
到着後の彼らの行動とともに、人生をも左右することへと繋がるのだが、、、


将来は“高級ホテルになる予定”という廃墟同然のボロ・ホテル。
彼らを待っていた、やる気だけは人一倍の若き支配人ソニーのいくらでも出てくる前向き弁明。
シャワーも電話も故障。いつの間にか鳥のホテルと化した部屋にドアのない部屋。
7人の夢を打ち砕く、優雅な生活とは程遠い現実―。でも、
ソニーの言うように“最後には万事めでたし”も説得力はないが・・―
しかし、ボロホテルに籠っていても楽しくない。

先頭を切ってイヴリンは、足の踏み場もないエネルギーに溢れたジャイプールの街に出かけ、
老いと決意と、初めての冒険をブログに綴っていく。

差別意識の顕著なミユリエルは、世話を焼いてくれる身分の低い食事係の女性の心遣いに、
かつての自分を思い出し、希望を取り戻していき・・・

明るく前向きなソニーも、ボロホテルの資金集めに駆けずり回りながらも
自分もある問題を抱えていたが、ある日、その問題が到着。
7人の先行きに大きく影響する事態となるが・・?


ジャイプール行きの飛行機が突然キャンセルされ、バスとトゥクトゥク(三輪車タクシー)を乗り継いで
埃っぽく、喧噪と色彩に満ちたインドの街に飲み込まれていく序盤から、
もう、8人目のメンバーとなり(笑)逞しくも我儘な、彼らの隣にいました。

異文化に衝撃を受け、時に弱気になり、恥じ入りながらも、
若者のように、うじうじと迷い、だらだらと過ごす時間は彼らにはないの。
決断したら一歩を踏み出すのに迷いはない。残り時間はそう長くないのだから
ちょこっとユーモアを交えながらも、そこで生きる人たちと触れ合い、影響しあい
これまでの彼らの人生、掴み取ったこれからの人生を描いた素敵な作品でした


それにしてもゆるくない。シゲキに満ちた音楽とカメラワークがインドの息遣いを伝えていて、
ロケーションも良かった
これは、早々に続編制作が決定していて、大好きなヘレン・ミレンやコリン・ファースの名が挙がっているとか♪
非常に楽しみです