だれよりも恐れられ、だれよりも崇められた男。
原題 J. EDGAR
製作年度 2011年
上映時間 137分
脚本 ダスティン・ランス・ブラック
監督 クリント・イーストウッド
出演 レオナルド・ディカプリオ/ナオミ・ワッツ/アーミー・ハマー/ジョシュ・ルーカス/ジュディ・デンチ/ケン・ハワード/エド・ウェストウィック
半世紀もアメリカを裏で支配した謎多き男の真実。
1924年にFBI初代長官に任命されたジョン・エドガー・フーバー(レオナルド・ディカプリオ)は、歴代の大統領に仕え、数々の戦争をくぐり抜け、半世紀にわたって法の番人としてアメリカをコントロールしてきた。しかし、フーバーには絶対に人に知られてはならない秘密があった……。
ちょっと遅れましたが、イーストウッド監督作品のディカプリオ、観てきました。
アメリカの正義、FBIに君臨し続けた男の半生を描くというものだけに、伝記モノにありがちなゆるさは無く、
アメリカを襲う犯罪と戦いながら、
一方で、吃音の内気な青年であり、秘密を抱えて生涯を独身で過ごす虚構の人生でもあった権力者の物語。
ディカプリオはその複雑な男の心理を、22歳から77歳までを熱演。見応えがありました!
物語は人生の終盤に差し掛かった70代のフーバーが、回顧録作成の為に、
自身が関わってきたアメリカの事件を部下に口述するという形で、時代を行き来する展開。
フーバーの歴史は取りも直さずFBIの歴史。アメリカを揺るがした事件に関わり、
捜査の近代化を図りながら、アメリカを守るという信念の下、要人たちの秘密を握り50年も権力を手放さない男。
その為にルーズベルトは彼に逆らえずJ・F・ケネディは彼の監視下に置かれ、
ニクソンにとって彼はこの世でいちばん邪魔な存在となった―・・・
そんな男が、
鏡に向かって呪文を唱えるが如きの、己を奮い立たせる「英国王のスピーチ」もどきの姿や
決して誰も見ることのなかったであろう倒錯者を窺わせるシーンも含めて、
ヒトの秘密の上に優位に立ちながらも、秘密を持つものの哀しさとか孤独も描かれて、
潔癖症で自己愛が強く、正義の名の下に権力を握り続けた男の禁断の部分にも踏み込んだ描写がなされます。
この実際の、アメリカの犯罪の歴史に君臨するFBIの功労者を、こんな風に見せる。
やっぱりある意味、イーストウッドは凄いです。
でも、話題の老けメイクもさすがだったけど、やっぱりレオの演技は凄いです
イーストウッド監督がレオに関する記事で、こう言っています。
「レオは枠から飛び出し、いつも違う役を求めてきた。彼は演技というプロセスに惚れ込んでいて、自分の能力を伸ばそうとしている」。
そこにお互い、共感し惹かれあいもしたのでしょう。記事全文はコチラ
特にジョン・エドガー・フーバー長官に関心がなくても、FBIが関与してきたアメリカの犯罪史としても、
アメリカの正義といわれた男のドラマとしても、
興味を持って観ることが出来る作品だと思います。
でも、どちらかと言うと男性にオススメかな~。私は結構好きでした
気がつかなかったけど(笑)言われてみればその通りですね。
kiraさんレオくんファンだからきっと尚更頑張りみれて良かったでしょう
もうちょっとこの人物を知りたいと思えたり、内容的に惹き込まれる作りにして欲しかったナぁってちょっと思っちゃった
レオもいろんな役に挑戦してますね。
自ら監督にやりたいと電話したというだけありますね。
演技もとても素晴らしかったです♪
日本人に馴染みのない人物であるだけに、
女性には感情的にも余りフィットしないという気がしてましたが
レビューにもそれが表われていたと思います
ゲイネタが多かったらどうしよう~とか、心配しながらでしたが(笑)
やはりイーストウッド監督は上品でした
migちゃんも言ってたように、映画的盛り上がりがないカンジは受けましたが、
結構好きなテイストだったのよー
でも、若い時代は少なくて残念~~
最近のイーストウッド監督作品は、ちょっと余り惹かれなかったので、
渋くて濃密な男のドラマが、レオの演技で興味深く観れたので満足です♪
国家に向ける愛、自己愛、母への愛に、そして・・・と、
やはりこれも男の愛のドラマでしたね
レオ君、アカデミーノミネート逃したのが不思議。
今年の男優陣はそれ以上なのかな(苦笑)
一人の人物像が分かりやすく表現されてる作品でした。
しいて言えば、老けメイクのレベルが低かったな~ここに違和感持つと物語に入れなくなっちゃう。
イヤ、、判りませんが・・・
ナオミとアーミー・ハマーの老けメイクはわざと?でしょ?(苦笑)
それにしても、その老人部分がけっこう長いのは
想定外でした
殆ど事件としては知ってたものばかりなので、やはりレオの演技と
その私的な描写がけっこう興味深かったので良かったかな~