脚本 藤本有紀
演出 柴田岳志
制作統括 磯智明
音楽 吉松隆
語り 岡田将生
出演 松山ケンイチ/中井貴一/上川隆也/藤木直人/玉木宏/豊原功補/大東駿介/佐戸井けん太/藤本隆宏/三上博史/檀れい/りょう/国広富之/井浦新/阿部サダヲ/尾美としのり/堀部圭亮
第5回 「海賊討伐」 関東16.0%
1135年、朝廷では藤原忠実(國村隼)ら貴族たちが集まり瀬戸内海を荒らす海賊対策の会議に追われていた。通憲(阿部サダヲ)は自分のことしか考えぬ貴族たちにあきれ果てる。海賊討伐には源氏をと推挙する忠実を尻目に、鳥羽院(三上博史)は重用する忠盛(中井貴一)に海賊追討を命じる。初陣となった清盛(松山ケンイチ)は勇んで西海に出陣するが、清盛たち平氏軍の前に現れたのは見たこともないような巨大な海賊船だった。
いやぁ・・!面白いっ
かように面白き人間ドラマであるのに、何ゆえ視聴率は低迷しておるのか、不思議でおじゃる・・・
平家に新しい命が誕生し、和やかな輪ができていたが、気になりながら素直にその輪に入れぬ清盛、
心優しきわんぱく少年清盛。そこを察して平五郎を上手く手渡す母宗子。
今回も、平家の家族のシーンは、どこを取っても全てがよかった
ある日またしても出くわした清盛と頼朝。いがみ合う二人に義清(藤木直人)は志を問う。
一応この時まだ清盛17歳、義朝は、、子供です
飢饉を好機と言い放ち、「王家に武士の力を見せ付けたい」とする義朝は、
「面白う生きたい」という清盛の言葉にまたしてもキレて飛び掛っていくのですが、
この時、お前だって出世を望んでいるから文も武も磨いているのだろうという清盛に、
「どんな世であっても美しく生きたい」と義清はいうのですね・・・。
3人の性格が如実に露われ、端的に語られているシーンでした。
朝廷では頑として崇徳帝に権力を譲ろうとしない鳥羽上皇は、璋子への屈折した感情に振り回され、
まだ純粋に璋子を気遣った帝の言葉に剰じ、「たっぷりと」可愛がって貰ったなどと言うに及んで
「そなたはヒトではない・もののけだ」とまたしてもズタズタに切り裂かれてしまうのです。
そう、璋子は天子の皮を着たオニです
そんな発狂寸前の上皇の前に現れた得子(なりこ:松雪泰子)は、傷ついた上皇の力になれる女として下さいと、
あっという間に妃となっていくのです。
京を守るのも重要な仕事だと言われ、海賊討伐に同行できなかった家盛と母のシーンも
誰もが気になっていた忠盛と宗子の結びつきを自然に明かす、いいシーンとなりました。
平氏一行が安芸(広島)の宿営地に着き海賊討伐の話し合いの席で、元漁師の鱸丸が進言すると
侍大将・忠清は鱸丸を恫喝。これに日頃大人しい清盛の乳父・盛康が取り成すが、これに忠正が侮辱。
そこで清盛はガマンできず忠盛に掴みかかる。
一同が引いた後、忠正は清盛が平氏の血を引かぬばかりか白河の血を引く赤子の時から
「お前が禍(わざわい)の種としか思えない」と責めるのでした。。。
本人にもどうすることも出来ないその出生に、またしても打ち据えられる清盛・・・
で、「なんでもよーい」の高階通憲との2度目の出会いのシーンとなるのですが、
ここはもう、泣けました・・・
ヒトは誰でも、知らぬうちに重き荷を背負わされているものだと言い、
それでもそなたはその物の怪が如きお方の血という重き荷を背負うて、そして、それを与えられたということは、そなたにそれだけの力があるということじゃ。
その禍々しくも輝かしき定めを背負うて道を切り開き、生きて行く力じゃ。と、
禍となるも、宝となるもそなた次第だという通憲の言葉は温かく清盛の心に沁みていったでしょう。
本人の知らぬところで、重き荷は肩に担がされているかも知れないけれど、
こうして本人も知らぬところで彼の存在を知り解ってくれる人物もいて、
救われる思いのいいシーンでした。
で、気を取り直した清盛、元気に海賊討伐は次回です!
わんぱくであるけれど、真に心根は優しく、配下への思いやりと男気に厚い。
少年清盛、進化中~
活き活きとして、時に繊細な少年時代を演じる松ケンがグッド音楽もgood
楽しみに次週を待ちましょう
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