悪に裁きを下す、
美しき殺人者
製作年度 2013年
上映時間 125分 映倫 PG12
原作 首藤瓜於『脳男』(講談社刊)
脚本 真辺克彦 、成島出
監督 瀧本智行
出演 生田斗真/松雪泰子/江口洋介/二階堂ふみ/染谷将太/太田莉菜/大和田健介/光石研/甲本雅裕/小澤征悦/石橋蓮司/夏八木勲
第46回江戸川乱歩賞を受賞した首藤瓜於の小説を原作に、高い知能と、驚異的な肉体を兼ね備えるも、人間らしい感情はない謎めいた男・脳男をめぐるバイオレンス・ミステリー
残忍な手口の無差別連続爆破事件を追う刑事の茶屋(江口洋介)は犯人の居所を突き止めるが、身柄を確保できたのは身元不明の鈴木一郎(生田斗真)だけ。共犯者と見なされた一郎は犯行が常軌を逸したものだったため、精神鑑定を受けることに。担当となった精神科医・鷲谷真梨子(松雪泰子)は感情を表さない一郎に興味を持ち、彼の過去を調べ始めるが……。
これはかなりハードでグロテスクな場面もあったのですが、
大丈夫でした。
てか、面白かったです
先に公開された「悪の教典」(未アップ)の蓮実を思い出される方は多いと思いますが、
誰の為に殺人を繰り返すのか?というところで決定的にこの2人の主人公は違っていて、、
恐らくは、クライマックスでの気持ちの入り方がまるで違ってくるのだと思います。
むしろ、緑川の方が、冷酷なサイコ、ハスミンのオンナ版といえるでしょう。
瞬きナッシングの生田斗真くん、カッコよかったです
江口くんの茶屋は、、アリなの?松田勇作をパロってる風にしか見えず
凄くデキナイ刑事にしかみえなかったけど、いいのか?(笑)
眉なしの二階堂ふみちゃんと、どこか栗山千明似の太田莉菜サン、すんごい事になってます
ファンの方はご注意(笑)
私としては好きな「イキガミ」の監督作品だったので、
この物語に、残虐性も、必要不可欠なものであると信じて、犯人への怒りを膨らませつつ
エグイ場面は目を逸らしながらもついて行きました。
そして、
誰もが信じる「自分の正義」にも落とし穴があり、
「人間らしさ」が、時に真実を見過ごす欠点にもなるのだという事実に向き合い、
それでも、痛みを感じないという事のこの上ない残酷さに、観る方が痛みを感じられ、
心がない脳男に心の種が芽吹くことを信じたくなる―。
キーワードは
袖を隠す 痛みを感じない といったところかな。
エンディングのキング・クリムゾン「21世紀のスキッツォイド・マン」がかなり合ってたわ~
King Crimson - 21st Century Schizoid Man Including Mirrors (studio version)
かなり“イタイ”映画でしたね~
牛タンを食べるときに手が止まるかも(笑)
二階堂ふみチャンが、出演映画の数が増えるごとに、
ますます上手になって来ましたね!
斗真クンの瞬きナッシングも魅力的でした。
鈴木一郎の人格を表すいい演出だったと思いました。
クリムゾンの音も良かったですね~♪
そうですよね~
多分しばらくはデメそうです~(笑)
二階堂ふみちゃんの役は、原作では中年男性だったと思うのですが、
映画ならではの色彩を意識しての変更なんでしょうかね?
痛みを感じない鈴木一郎をみてるだけで、痛みを知る恐怖、感じられないことの恐怖は
しっかり伝わってきましたね。
クリムゾンあんなに合うなんて思わなかった~~
邦画なのにハードなトーンを最後まで崩さなかったのは珍しいなと。
生田斗真は静かな演技でしたが、微妙なところ(ほんとに目の力を入れる、抜く)といったところまでコントロールしていてスゴいと思いました。
鈴木一郎も印象的でしたが、相手となる緑川も存在感がありました。
女ハスミン・・・、楽しみながら殺すというより、殺さずにはおられないという狂気が感じられる二階堂さんの演技でした。
闇の正義の番人的脳男には、
ホントは善側の茶屋や、鷲谷より共感を覚えてしまいました
なので、
ソレを狙っていたかのようなラストにも満足です。
今回もsetで登場の、二階堂さんと染谷くん。いつもながらうまいですよねぇぇ~