先日、現在使用中の音楽制作PCソフトのセミナーに行きました。最新のソフトは想像以上に凄くて、驚くほど安いのです。
周辺機器もさらに良くなっていて、思わず「欲しい!」と思ってしまいました。
そこでスタッフに相談したら、「北村さんの場合、パソコンのクォリティに問題があります。」と一言。
パソコンも音楽専用に最強のスペックを揃えたつもりだけど、それも5年前、今のPCはまたまた高性能になっていて、ソフトもその速度に合わせるそうで・・・・。
だからセットでないと買えません。いつの間にかメーカーが仕組んだスパイラルにはまり込んでいたのです。
●思えば音楽制作をはじめて30年近く経ちました。
学生当時、清水から飛び降りたつもりで買った機材はもうそのかけらもありません。
カセットMTRから幅の広いオープンマルチ~デジタルテープ~ハードディスクレコーディング、アナログエフェクターからデジタルへ、 ミキサーもアナログの大型からデジタルへ・・・・常に時代の最先端をと思い、大きなお金も使ってきました。
僕の半生(反省)は楽器代を支払うための時間だったのかもしれません。
●2000年頃から革命的な変化がありました。 音楽制作の主なものは大抵パソコンで作れるようになったのです。
僕が何十年もかかって揃えた機材はすべてPCソフトの中に入っています。
それは大きな機材は不要になったということを意味します。
「ここまで設備投資した機材はなかなか捨てられない・・・。」そんな気持ちゆえにパソコンミュージックに乗り遅れたのです。
自宅スタジオの機材の山はモノによっては希少価値があるものもありますが、殆どが二束三文。だいたい買った時の1/20くらいでしょうか・・・。
スタジオラックに収められた昔の機材は飾りにしておくには場所をとりすぎるようになりました。
「時は金なり。」思い切るときは思いきらないと・・・・。古い機材を墓場まで持ってはいけませんから、そんなことより大事ことはいい音楽を作ることです。
生きている時間が、そして歌うことが出来る時間が何より大切です。
有名なハードロックバンド、昔のアナログ機器でこれからは録音するそうです、デジタルは使用しないとか‥‥
まあ選択肢が増えたと思えば良いのでは
でも本当の理由は設備投資金が無いだけですが
情熱を注いできた機材たちが
じゃまになるのは悲しいですね。
機械だから宿命ですね。