産経新聞 2024・12・11
『アサド政権崩壊でシリア難民に帰国の動き 長期の避難で海外に生活基盤築き様子見も』
内戦とアサド政権の恐怖政治を恐れ国外に避難していたシリア国民の一部が帰国を始めました。
もちろん生活のこともあり、帰国できる人は限られると思います。
避難民がシリアで生活できる環境を作り出すことが、新政権の最大の課題だと思います。
記事によると・・・
2011年のシリアの人口 約2100万人
国内避難民 約760万人
国外出国者 約620万人(国連の数字は、760万人です)
少なく見積もっても人口2100万人のうち1400万人が難民化しています。
(ISが、あれほど急激に拡大した理由は、ここにありそうです。食うに困った人たちが参加したのでしょうね❓)
特に貧しい人々は、帰国しても生活の当てがないと思います。
2020年の国連のデータでは・・・
トルコに357万人、レバノンに88万人、ヨルダンに65万人、イラクに24万人、エジプトに13万人。
合計549万人(83・26%)の人々が、近隣諸国で避難生活をしています。
これだけの人々に加えて国内避難民760万人を破綻国家である新シリア政府が養うのは不可能でしょう。
何とか新政府が成功して、国内の再建が始められることを祈っています。
それにしてもこれほどの人数を、豊かとは言えない近隣の国々が保護してきたことには感心するばかりです。
それを可能にするのは、イスラムの同胞意識でしょうね。
「困った隣人は助けなければならない」
欧米も日本も、どれだけこんな意識があるのか❓
欧米は、ウクライナ難民だけはやたら親切ですね。
欧米にいるシリア難民は、たったの94万人(14・26%)です。
ウクライナ難民は、ポーランドだけで同じくらいいます。
少々避難民や移民が増えたら移民排斥運動が盛んです。
民主主義とは、大層ご立派な主義だと思います。
まあ、そのような皮肉は止めにして・・・
ウイキペデイア
【シリアの国旗】
検索すると説明と国旗の図柄が書いてあります。
短い間に国旗も変化しています。
旧シリアの国旗は、1980年から使用されてきた国旗です。
シャーム解放機構が使用してきた国旗は、1932年~1958年、1961年~1963年にかけて使用された国旗です。
シリアの人々には珍しい国旗ではなく、フランスから独立した時に、初めて使用された国旗です。
「シリアはシリア人の国だ」と言う意味が込められているのでしょうね。
内戦の過程で「民主化もどき勢力⇒山賊みたいな集団」は、どこかにいなくなりました。
アルカイダから派生したイスラム原理主義勢力が勝ち残り、新政府の主体になるのは考えさせられる部分があります。
シャーム解放機構は、アメリカやヨーロッパの複数の国そしてトルコがテロ組織に指定しています。
テロ組織が、シリア新政府を作りました。
何か認識を間違えているように思えますが❓