油屋種吉の独り言

オリジナルの小説や随筆をのせます。

皇后さまも、とてもお悲しみに。

2013-10-21 15:26:05 | 小説

 伊豆大島の空は、どんよりして、今日も、雲が
たれこめている。
 さらに強大な台風の接近が、報告されていては、
住んでいる人々の心は、休まらないだろう。

 
 土石流の勢いは、すさまじかった。
 たくさんの人が亡くなり、未だに行方不明の人
がおられる。

 犠牲になられた方に哀悼のまことをささげると
ともに、被害にあわれた方に、お見舞い申し上げ
ます。

 常日頃から、自分の身は、自分で守るといった
心がけでいたほうがいいことを、思い知らされた。

 今までの報道をかえりみると、どうやら大島町
の防災意識にも、大きな課題があるようだ。
 緊急時のトップの危機感の欠如が、思われてな
らなかった。

 皇族方も、心を痛めておられるようで、とりわ
け、満七十九歳になられた皇后美智子さまが、大
変悲しんでおられると聞く。

 古来、日本は八百万の神々がおわす土地である。
 神様とて、このところの災害に、頭を悩ませて
おられることだろう。

 一日も早く、お天気が回復し、救出作業が進む
ことを祈ってやまない。 

 自衛隊員の方々の奮闘ぶりに、頭がさがる。

 東日本大震災に際して、身を粉にして、救出作
業にあたられたことを思い出した。

 今回は、重機が思うように、使えないと聞く。
 ほとんど手作業での作業らしい。
  
 何メートルにも、積み重なったがれきの上を、声
をからして、見つからない家族を、探し求める人の
気持ちは、いかばかりであろう。
 
 たつまきにせよ、台風にせよ、このところ、自然
の猛々しさが、痛いほどに感じられ、言うべきことを
失くしてしまう。

 地球の温暖化。
 その言葉が、課題となって、久しい。
 人類の英知を結集して、できるだけ早く、住みよく
して、いきたいものである。

 事態は、日に日に、深刻さを増している。
 
 早く、穏かな自然が訪れることを願ってやまない。 
 
 

 






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Yちゃんを、絶対に忘れない。

2013-10-03 10:26:04 | 日記

 今年の末で、もう、八年にもなる。
 日光市(旧今市市)の大沢小学一年生の女子児童が、
下校途中に誘拐され、翌日、茨城県で、遺体で発見さ
れた。
 胸を、何か所も刺されていたと聞く。

 なんとも、いたましいと言うしかない。
 私など、子どもとかかわる仕事をしているから、一
日としてこの事件を忘れたことはない。
 ご両親の嘆きは、いかばかりだろう。
 ご存命なら、十五歳になる。

 今、書きはじめた拙作「ポケット一杯のラブ」の登
場人物、木下まどかとだいたい同い年である。
 私のjukuの生徒にも、一歳年下の女の子がいる。
 Yちゃんも生きておれば、この子くらいに成長して
いたのにと、悔しくてならない。
 
 この一文を書こうと思ったのは、みなさんに、この
事件を決して忘れて欲しくなかったからである。
 お忙しい毎日でしょうが、頭の片隅にしまってお
いてもらいたいと切に願っている。
 みんなが覚えていることで、いつか必ず、手掛かり
が見つかると信じるからである。
 他には、何らの他意はないことを、お断りしておく。

 これだけの犯罪にもかかわらず、手掛かりが見つか
らない。
 衣服やランドセル等、身につけていた物が失われ
たままだ。 
 警察の方のご努力も、未だに報われないようで、残
念なことである。
 
 この事件の後、この県のみならず、全国で、生徒を
守ろうという意識が強くなった。
 当然である。
 
 登下校の際は、必ず「見守り隊」の方たちが、児童の
列につくようになった。
 
 一日も早く、犯人が見つかればと願う。

 寄り道できる自由さえ、子どもには許されない。
 以前のように、大人が気楽に話しかけることすら、
出来なくなってきている。
 外出するにも、誰かといっしょである。
 異常と言えば、異常な事態である。
 子供たちが、昔のように自由に野原で遊べる環境を、
大人は作ってやらなければならないだろう。
 
 現場近くに、私も足を運んだ。
 木々がうっそうと立ち並ぶ。
 人気のない林の中である。

 連れ去られるとき、Yちゃんは何を思っただろう。
 さぞかし怖かっただろう。
 大粒の涙を流したであろう。
 
 まったく、残念でならない。
 微力ながら、物書きの想像力で、犯人像に執念でせまっ
て行きたいと思っている。
 


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