8月17日 豊島公会堂で現役の本公演が開催されました。歌舞伎の代表的な三姫の一つ時姫です。難しい演目に挑戦です。時姫と局役の2名が我が西川流稽古場に鯉絵から日本舞踊を習いに通ってました。両名とも事前に十分な稽古を積むまでの時間がなくて、特に一年の局役のCちゃんは来年に向けてこれから仕込もうと思います。ただ場当たりより全員上手く出来ました。ですが、、、黒子の男子が引き抜きの時、鬘の髪の毛を一緒に引っ張ってしまい、衣装もぶっかえったけれど、鬘も飛ばしてしまったのです。

見得を決めた高綱の頭は羽二重という歌舞伎座では絶対見られない舞台となりました。偉かったのは高綱役の男子で動じることなく芝居を続け、客席から笑いは起こりませんでした。楽屋に行くと当の本人は階段にうずくまり黒子の衣装のままソメソメ泣いています。

この日のためにずっと稽古してきたんだから気持ちはわかります。でも一所懸命やった結果なんだから仕方ないでしょう。

後には国劇部で語り継がれる笑い話の一つになって良い思い出になります。忠臣蔵六段目で「勘平、血判!」と巻物を出す時、懐の中でどうやっても巻物を探せなかった事、七段目のお軽が公演前日に階段から落下、顔面が紫色に腫れあがり床山さんから四谷怪談に替えますか?と言われた一件、大道具に黒子がぶつかって倒れそうになった一件、それから、、、何せ素人の学生の芝居です、失敗を挙げたら枚挙に暇がありません。打ち上げ

で来年のリベンジ期待してるからねと言っておきました。