食べ物の題ばかりになりますが、私の二大好物です。小さい頃から好きなものは、まずは日本舞踊、編み物、とうもろこし、大人になってビールなんです。だからどうしたって話ですが、この二大好物にドクターストップがかかってしまったのです。先週からお腹の調子がおかしく長引くのでお医者様に行ったら、「ウィルス性の胃腸炎」だそうで、今流行しているそうです。先生がおっしゃるには「おかゆ等で腸を労わってください。アルコールなど論外です!」食べる楽しみが無いって毎日がつまらないですねえ。病気知らずで来た私には応えます。体重減もなくまあ元気なのを幸いといたしましょう
北海道の友人から生きた毛蟹が届きました。動く毛蟹をゆでるのはかわいそうでしたが、食べてみたらかわいそうも何もなく、「美味!」お味噌のところがまったく生臭みがなく、身離れがよくて。日本舞踊のお稽古のない日にちを指定したお届けなので、プール帰りの母も招待しておいたのですが、中はむしゃぶりつく為、皆無言、合間に「美味しい」というばかり。美味しいもの食べるのって幸せですねえ。
父鯉男が亡くなって早いものでもう一年になります。一周忌の法要を古くからのお弟子さんと近しい親戚で済ませました。明るかった父の法要らしく、不謹慎なようですが思い出話に笑いが出るほどで、良い集まりだったと思います。北千住のお寺の門はたいそうりっぱで雨が降ってきたので駆け出すと、高弟のU子さんが思わず「門の外にはー」「はは、丑松ね」「この頃の人はそう言っても解んないのよねえ」(清元 三千歳 の一節です)そんな会話になんで父が居ないんだろうと不思議な位、亡くなった実感がありません。この一年母と私は、父が亡くなって密葬し、浴衣浚い、本葬、そして追善の会とそれはそれは忙しくする事で、悲しみを紛らわせて来たようです。正に日本舞踊に救われました。多分父もそう望んでるでしょうから
この所鯉男会の報告でお稽古場の様子を書いていませんでした。会が終わったのでのんびりムードです。会に出演した方は写真の焼き増しも終わり、余韻も冷めて来たようです。出なかった方は各自仕事や家のことが忙しく出演できなかった訳で、その事でお忙しそうです。就活やすでに就職して配属になった方、結婚で引越しの方色々ですが、とにかく続ける事が大事です。細く長く楽しみましょうね。
小野の小町と見まごうばかりの美女、お梶は薄い掛けを頭から被り、お茶を持って登場します。弥が上にも期待が高まる登場の仕方です。そして喜撰法師に掛けを取られるとお茶を茶托から落とし零すという演出なのですが、実はこのお茶セットは糸でくっついている小道具で決してがしゃんと下に落ちないようになっています。子供の頃この仕掛けにとっても興味を持ったのを覚えています。
雪の節分に転倒、膝の骨にヒビが入り、ギブスをはめて、何としても会までには治すと固い意志の元、リハビリに努め、完全復帰です。弟から「お袋本当に怪我してたの?」と言われるくらいでした。75歳の年齢を考えると尚、立派です。
喜撰を素踊りにしますので、舞台面はとりのこの屏風です。屏風の使い分けは金は華やかで格調あるご祝儀もの、銀は抑えたご祝儀ものや鷺娘などの素踊りに、そしてとりのこはぐっと砕けた粋な素踊りに使います。今回は真ん中に桜の木を配し、最後の演目にふさわしい華やかさを演出しました。追善だって暗くしないのが日本舞踊の業界?いえいえ父鯉男が明るい人でしたから。
帯しろ裸と言いますが、帯を解くという意味は、、、よく時代劇で悪代官が娘の帯を持ち、娘が「アレー」と言いながらくるくるしますが、まさにそんな感じの日本舞踊です。U子さんを語る時、必ず年齢の話になり(あまりに若くて実年齢を忘れたかのようなので)其の若々しさと日本舞踊の中での色っぽさに驚くとなるわけですが、今回は踊っているようで芝居で芝居のようで踊ってとなると、立ったり座ったりが多いのです。それも自然にしなくてはいけません。その立ち居振る舞いで色っぽいわけですから、どっこいしょじゃないんです。舞台の上の擬似恋愛?これも若さの秘訣ですよね、U子さん。