演目の設定に合わせ、大道具や小道具に合わせ、一人、一人に似合うものを、決めていきます。
道成寺や鷺娘はある程度古典の決まった衣装ですが、それでも選択できる着物はあります。
引き抜いた後を白の着物にするなら、前ははっきりした色にする。それとも最初は淡い色にして引き抜きの後は?迷います。
事前に寸法取りをした時のことを覚えてくれている衣装さんが4~5枚の候補を出しておいてくれます。その中から選ぶのですが、「あの方は大柄だったからこちらの模様の方が映えます」とか「華やかなのはこちら、品格ならこちら、お師匠さんのお好みでどちらでもよろしいかと思います」とアドバイスを下さいます。
大変な作業ながら、奇麗な着物に囲まれて、お弟子さんに似合うだろうと想像しながらなので楽しいお仕事です。