ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

クールビズからニート

2005-09-09 22:08:17 | Weblog
 この目で確認て、何でもって訳にはいかないでしょう、当たり前になって
いること(らしい)でもね。ええ、もちろんイメージはわくものもあるけれど、
昔から「聞くと見るとでは大違い」という事も結構ある世間ですものね。

今年の『流行語大賞』なんて、下らない催し物をやるけど、今年の大賞は、
『クールビズ』でしょうねえ。新聞に、その言葉が登場し出して、縮めるこ
とを得意とする日本人だから、まあ、出てきても可笑しくはないのでしょうが、
正直言って、私は好きじゃあない、クールビズ。

国鉄からJRになって、国有鉄道は『国電』だったから、それに匹敵するような
愛称(?)をで、お偉方が集まってつけたそれが『E電』だったような記憶だ
けど、それが遣われた(言われた)記憶はないわね。
なんでもアルファベットにすればカッコいい!って思う薄っぺらな人間が多すぎる。
中部国際空港をセントなんとか、挙句、合併した市町村の新しい名前も、それと
同じに、なんて。良識人がいたから、その案は採用されなかったみたいだけど。

新興住宅地は、もうあきれ果てる「〇〇が丘」のオンパレード。
南巨摩群が南アルプス市になったの? 薄っぺらよねえ、おつむの中身が。
歴史も文化もな~んにも知らない、知ろうとしない人々。遠い時代の、生活に密
着した、あるいは粋な町、通り、橋名。
それを、この昭和・平成に、どれほどいたぶって、なきものにしてきたか。

そんなご時世の、クールビズの傾向やいかに?
私が見た結果、70~80%のサラリーマン達が、背広未着用だったわね。
電車内の温度も、いつもの年より高め設定のようだったけれど、不快ではない空気。
地球温暖化の結果でもある大型ハリケーン、台風の出現と聞けば、格好云々は言っ
ていられない緊急、必須事項の省エネなのよね。

バスと電車。自家用車はなるべく使わない。
便利・簡単を拒否。ククク・・、私の望むところよ。
何事も意識しなきゃ、・・・・・・・・あ~あ、でも変なご時世になっちゃった
わねェ。意識して、食べましょう、歩きましょう、座りましょう、寝ましょう、
なんか、ヘンな世の中でしょう?アッ、もちろん意識して呼吸も、よ。そして、
いっつも何かに怯えて暮らしてる。そんな風に見えない?

戦後の教育の弊害が、ニートを産んじゃったのよ。
『なんでも平等』。バカァ言っちゃいけないよ。それは机上の話。
競争のない社会なんてありゃあしないのよ。それをやったのが共産主義社会だって?
それでどうなったの? 音を立てて壊れたじゃない。どれほど粛清をやってきた?
ささいなことでも、無意識下でも、人は競争するのよ。耳障りのいい言葉にわが身
を預け、意欲も、挑戦も、決断も、人に委ねて、「面倒臭い」って、子どもを大量
生産しちゃった。

私達は、試験結果を廊下に張り出されてきた世代よ。もちろん、恥ずかしいし、そ
の時はめげる。けれど、音楽なら、体育なら、社会の白地図書きは得意、元素記号
を覚えさせたら、右に出る人はいないとか、様々な得意分野の評価が自信につなが
ったのも事実。競争がない社会なんてないのだから、訓練と鍛錬は小さいうちから
経験させなきゃいけない。
人は「違って当たり前」それが個性。「人まねするな!」を教えなきゃね。

それを悪しき平等なんて器に入れようとしたから、自分を好きになれない、可哀想
な子供達を作ってしまったのよ。大人の罪は重いし大きいわ。

ダニーボーイ

2005-09-09 08:01:38 | Weblog
 髪の毛をひっつめにして、少しずっしりとした風のザックを背負い、
彼は新宿の雑踏の中から現れました。5ヶ月ぶりの再会で、しかも2回しか
会っていない間柄。グアテマラで、日本人が経営する民宿で1回。
私が借りていた家で、夜中までオシャベリ1回。その後は、太平洋を挟んだ
メイル交換が時々。
その彼は、中米を陸路南下、そして一気にアルゼンチンまで飛んで、南極に
もっとも近いというアルゼンチンの、最端の島から、当初の予定通りイース
ター島のモアイ達に会って、そのチリから北上。

今や、世界中を回る日本人も少なくなく、旅行記もあまた出ているけれど、
知らない人の話より、知り合いのそれのほうが、もっともっと面白いという
ものよね。私は、グアテマラで生活をしていて、旅行、観光はなしだったか
ら、彼と会う、旅行話を聞けるを、楽しみにしていたのです。
雑踏が苦手の私が、イソイソと出てきて、何かって言うと、すぐテレビの
中継地点になる、新宿駅南口で待ち合わせ。メイルで、いでたちの説明。
何しろもの凄い人々の往来なのですもの。

 手近のカフェに入って、分厚~いアルバムをザックの中から取り出して、
1冊目は、スタートとなったメキシコの写真から。このメキシコでは、淡い
恋も生まれたけれど、さっさと同国人(ドイツ)にさらわれちゃったそう。
「ドイツ人?まずそう」
「いえ、それが小柄で髪の毛は黒く、可愛い子だったのですよ」
たった1日だけの恋物語も聞かせてもらったり、解説つきの被写体が、生き
生きとしてくる旅物語。

昔、義兄の中国人が
「レイコサン、お金持ちになったらナスカの地上絵を見に行こうね」
って、言ってたのよ。もちろん、
「行こう!」

そのナスカは、お金持ちにならずとも、それしか売りがないその地だから、
観光客を乗せたセスナ機は頻繁に飛ぶのですって。手ごろな金額よ。彼が
写したその地上絵は、
白っぽい線が何本か写ってただけ。
「感想は?」
「ああ、これね。です」
ですって。

ある所で、現地の女性とすれ違った時、
「ダニエル?」
って。
又、中米では、何回もパスポートの提示を求められ、知り合った人たちも
「なに人?」
「ハポネス(日本人)」
「じゃ、お母さんは?」
「もちろん、ハポネサ」
こんな光景の中の彼は、そのダニエル話を同宿の外国人たちに話して大受け。
その後、行く先々で、見知らぬ旅行者達が、
「君なんだね、ダニエルって」
ってことになって、かなり有名な話になってたというお話。

今回、初めてお顔をジックリ見せてもらって、
「ねえ、本当に純粋?」
「ええ、そうですよ」
「ちょっと、お母様の写真をもう一回見せて」
今回の旅で出会った人たちの顔写真。最後にご両親のお顔も。お美しいお母様
のお顔は、
「ウ~ン、やっぱり入ってるわねえ。何しろ外国とご縁の深いお家ですものね」
「フフ、そう思いますか?あんまり詳しく家系のことは知らないのですよ」
「決まりだわね。今後はダニーって呼ぼう!」
「ええ、自分でも悪くないなって、思うようになってるのですよ」
純粋日本人のご面相に外国人名をつけて呼び合ってる、すこうし脳みそが薄い
知り合いも居るけど、彼には日本名も悪くはないけど、ダニエル、ダニーのほ
うがお似合いの顔かたち。

今後の仕事、本、(期せずしてお互いに『ゲバラ』の本を読んでたのにはちょ
っと驚いたけど)、インドの占い者の話って、気が付いたら6時間は経ってた
のよ。もちろん、レストランに場所換えして、ランチも取ったけど、その間も
お話が途絶える事はなかったわね。

今は亡き『龍角散』の社長が言ってたし、我が母も。少なくとも前後10才は
違う友人を持ちなさいって。
ダニー?軽~く、親子ほどの違いはあるわね。
「厭じゃない?」
「いいえ、年令が違う人とお話するのって、僕好きなんです」
とても仲の良いご両親ですって。そんな親御さんに育てられたダニーは、幸せな
男の子だと思います。ネ?

「インドの占い者は、来る人の運命を当てるんですって」
「ええ、知ってるわ。世界中の人って聞いてたけど、それは不可能よね」
「そこへ行く人。来る人がわかるって、すごいですよね」
「ええ。自分のちっぽけな世界観から外れている人、事っていっぱいあるわ。
だから、バカにはしない。しかも、インドよ。哲学と神秘の国ですものねえ」
「行こうかなあ」
「その時は、一声かけてね。タージマハールに行って、その占い者に会うってね」

やっぱり今日も幸せな1日でした。