山の中腹で「森の果樹園」を運営しているとは既述したかと思うが、今回は其処での作業内容についてご紹介しようかと思う。そもそもは、とある果樹栽培農家との出会いからだった。山を切り開いた現場は、結構環境的に厳しく、管理や運営作業は山を登ったり下りたり・・・・・早晩、行き詰まりの状況となり、放置状況へ。ヤブ状態となっていたのを我々が管理を引き継いだ次第。以来、20年位になるかと思うが、メンバーの入れ替わりはあっても運営は続いている。園では単一品種の果樹栽培では無く、多様な樹種が植え込まれている。柿、栗、ビワ、梅、ミカン、八朔、梨、プラム、レモン、ユズ、キウイ、等々であろうか。それに竹林も存在するので、タケノコはイノシシとの取り合いともなっている。無論、所有権は地主殿にあるので、我々は管理運用だけだが収穫は自由に一任されている。但し、「収穫」を得ようと思えば半端な作業では無い。
森の中での作業は多岐にわたるが、大別すると、植樹、草刈り、剪定、支障木の伐採、病害虫対策、肥料散布、枯れ木の処分、等々に分類されるだろうか。夏場の今頃は草刈りがメインである。元々が山地の故か、雑草の伸びは激しい。概ね月に1~2回入山しているが、とてもじゃないが作業が追いつかない。ましてや急な斜面での作業、作業の進捗にも気を遣う。事故の無いのが不思議な位だ。こうしたハードな作業の故か、若い人の新たな参加は少なく、ほぼ固定したメンバーが年齢を重ねながら細々と継続している。子狸も作業に参加しながら取材活動を続けてきたが、昨年中途で断念せざるを得なかった。残念だが、遠くからエールを送るぐらいしか実行出来なくなった。仲間達の健闘を祈るばかりである。
無論、ハードな作業ばかりでも無い。美味しい場面もあって、とりわけ収穫時は楽しみでもある。各種の果樹が実のり放題・・・・・・と言いたいが、早々甘くは無い。やはり専業農家とはいかず、程々の果実が程々に実ってくれる。それでも有り難いものだ。作業に疲れ汗ばんだ身を果樹のつまみ食いで癒やしながら、自分のベースでボチボチと作業を進めている。小鳥たちのさえずりも賑やか、時には猛禽類も空を舞う。汗を流して作業できる事が何と幸せなことか、失ってから始めて気付く貴重な現実なのかも。
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