薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木を読んで、そういえばこの本が話題になったなぁと思い出したので読んでみた。ただ単に不倫つながりなだけですが。
前のパートナーが聞いてきた(学生時代の先生から聞いたらしい)話では「普通の暮らしをしている女性が、突然、深く、恋に落ちてしまうことがある。そして、それが自分に起こるかもと思えるから、こんなに話題になった。」という解説だった。
自分のなかで、一番印象に残ったのは、彼女が責任を全うしたことだ。
前半は、出会った瞬間から激しい恋に落ちる唐突さに、少しついていけなかった。
後半の、責任と恋との葛藤に揺れる様子、そしてその後の人生が、哀しく美しい純愛物語でした。
こうした物語を読むと不安になります。自分は毎日の生活に目を向けているので、不倫をされてしまうだろうと感じてしまうから。毎日の生活を築くのは一苦労です。そこに一所懸命になっていると、詩や絵画や写真などの芸術を引っさげた優男が、女性をかっさらっていってしまう。毎日の生活があるからこそ、恋も成り立つものであるはずなのに、いいところだけも持っていかれたように思ってしまうのは考え過ぎでしょうか。カッコイイ男がやっぱりもてて、そうでない自分は、どうしたら良いのか、途方に暮れてしまうのです。それでも、自分が格好良くなろうとは思えないのは、怠慢なのでしょうか。
この話では、家族を捨ててとはなりませんでしたが、「おまえにも自分の夢があったことはわかっている。わたしがそれを与えられなかったのが残念だ。」と言った、旦那の気持ちの方に共感してしまうのです。
前のパートナーが聞いてきた(学生時代の先生から聞いたらしい)話では「普通の暮らしをしている女性が、突然、深く、恋に落ちてしまうことがある。そして、それが自分に起こるかもと思えるから、こんなに話題になった。」という解説だった。
自分のなかで、一番印象に残ったのは、彼女が責任を全うしたことだ。
…けれども、わたしには忌々しい責任がある。リチャードに対する、子供たちに対する責任が。…
わたしはとてもあなたが欲しい、あなたといっしょにいたい、あなたの一部になりたい。でも、それと同じくらい、自分の責任の重さを感じている。…
…わたしの責任を放棄させないで。そんなことをして、後悔しながら生きることはできないわ。もしもいま出ていったら、わたしは自分を責めるでしょう。そして、そのことで、あなたが愛してくれた女とは別人になってしまうにちがいないわ
前半は、出会った瞬間から激しい恋に落ちる唐突さに、少しついていけなかった。
後半の、責任と恋との葛藤に揺れる様子、そしてその後の人生が、哀しく美しい純愛物語でした。
こうした物語を読むと不安になります。自分は毎日の生活に目を向けているので、不倫をされてしまうだろうと感じてしまうから。毎日の生活を築くのは一苦労です。そこに一所懸命になっていると、詩や絵画や写真などの芸術を引っさげた優男が、女性をかっさらっていってしまう。毎日の生活があるからこそ、恋も成り立つものであるはずなのに、いいところだけも持っていかれたように思ってしまうのは考え過ぎでしょうか。カッコイイ男がやっぱりもてて、そうでない自分は、どうしたら良いのか、途方に暮れてしまうのです。それでも、自分が格好良くなろうとは思えないのは、怠慢なのでしょうか。
この話では、家族を捨ててとはなりませんでしたが、「おまえにも自分の夢があったことはわかっている。わたしがそれを与えられなかったのが残念だ。」と言った、旦那の気持ちの方に共感してしまうのです。