中脇初枝作・卯月みゆき画/福音館書店
人を受け入れることは、生きて行く上で、とても大切なこと。特別な力よりも、もっと。
「そのまんまでいいんだよ」って、なかなか言えない。それが言えなくて、私は結婚を続けられなかった。どうしたら、「わたしはずっと味方だから。」って、言えるのだろう。
祈祷師はなりたくてなるものじゃない。「こればっかりは神さまのおぼしめしだから。」田口ランディの小説に、沖縄のユタが出てくる。民宿のおばさんでもある、そのユタは、ユタになんかなりたくなかったが、逃げ切れなかったという。田口ランディの小説には、実在の人物の話が出てくる。たぶんユタの話も、実在なのだろう。
一般に言う霊のイメージって、こういうものだったろう、ということを思い出した。地縛霊とかサワリとかこっくりさんとか。
生きがい創造を読んでから、霊のイメージが変わっていた。どれが本当かはわからないけど、この本に書かれる霊はリアリティがあった。
地鎮祭で、払えない霊がいる話は、変なリアリティを持って読んだ。払えない霊はいると思うし、さぁ建てますという時に、払えないとも言えない。祈祷師さんは、建てると決める前に呼ばなきゃならいんだなぁって、変に納得した。