カピバラさんの2泊3日(6)

2017-08-04 21:26:46 | 童話
『水浴びができる所が有るの?』
『うん、近くに川が有るんだよ。』
『行きたい、行きたい。』
『それでは、宿題を早く終わらせなさい。』
『はぁ~い。』
僕と男の子で一緒に宿題をやりました。
宿題が終ったので、僕達4匹と、この家の3匹の全員で水浴びに行く事にしました。水浴びのできる川はすぐ近くにありました。

『うわっ、冷たい。』
『綺麗な水ね。』
『水の中に入ろうよ。』みんな大騒ぎをしました。
『あっ、痛い。』僕は大きさ石の上から落ちてお尻をぶつけてしまいました。
『石の上には苔が生えているので、滑るから気を付けなさい。』
『はぁ~い。』僕はぶつけたお尻を擦りながら返事をしました。

『あっ、お魚がいる。』
『イワナだよ。綺麗な水の中にしかいないんだ。』
『僕は金魚と熱帯魚しか見た事が無いよ。』
『イワナが何か言っているよ。』
『知らないカピバラだけど友達かい?と言っているんだよ。』
『そう、友達だよ。と言って。』
『イワナ以外は、どんな魚が居るの?』
『アユもいるよ。それから、魚ではないけれど、山椒魚も居るんだ。』
『凄いね、いっぱい居るんだね。』
『うん、水が綺麗だからね。』
『みんな帰るよ。』お父さんが高い岩の上から僕達を呼びました。
『よく体を拭きなさい。』とお母さんがみんなにタオルを渡してくれたので、みんなで体を拭きっこしてから帰る用意をしました。そして、みんなで並んで帰りました。
『楽しかったね。』
『そうだね。』
『帰ったら夕ご飯だね。』
『いっぱい遊んだからお腹が減ったね。』
『そうだね、沢山食べようね。』
『うん、そうだね。』

僕達が家に着くと、飼い主さんのおばさんが、
『楽しかった?良かったね。さあご飯よ。』
と、昨日の夕食と同じ美味しい草と野菜を用意してくれていました。
また僕達は、モシャモシャモシャ、コリコリコリと食べてお腹がいっぱいになりました。
『ねぇ、お風呂から出て牛乳を飲んだら花火をしようか?』
『うん、花火をしたい。』
『じぁ、早くお風呂に入ろう。』
そして、みんなでお風呂に入ってから、牛乳を飲みましだ。
『今日の牛乳も美味しいねぇ。』
『そうだねぇ。』

『外が暗くなったので花火をやるよ。』
『どんな花火があるの?』
『線香花火と手にもってシュゥシュゥというのがあるよ。』
『私は線香花火がいい。』
『僕はシュゥシュゥというのがいいなぁ。』
『僕もシュゥシュゥというのにする。』
『綺麗だね。』
『そうね。』
『もう終ってしまった。』

お母さんが『もう寝るのだから歯を磨いてきなさい。』
『はぁ~い。』
『明日はもう帰るのだね。』
『そうね、楽しい事はすぐ終るわね。』
そして、僕達は明日の用意をしてから、藁を敷いた箱の中で、グ~、グ~。>