足立区で都内男性で最高齢の111歳とされる男性が白骨死体で発見された。
その後、杉並区でも住民票上113歳の女性がやはりゆくへが分かっていないとのことである。
それが端緒となって、全国で100歳以上の高齢者の行方不明が相次いで明らかになった。
行方不明となっている100歳以上の人たちの状況は様々であると思う。
足立区の例も杉並区の例も詐欺事件が絡んでいて、関係する家族の反社会的行為は許せない。
足立区の場合は本人が死亡したにもかかわらず死亡届を出さず、年金を不正に受給していたのであるが、杉並区の場合は本人が失踪して生死不明の状況で遺族年金に当たる「扶助料」を受給していたわけである。
両者は同じように見えるが、その本質はだいぶ違うような気がする。
足立区の場合は、本人が死亡しているにもかかわらず、その事実を秘匿し、年金を詐取していたものであるのに対し、杉並区の場合は、本人が失踪し、その後、どのようにして生きているのか、どのように死んでいったのか不明である。113歳ということから、生存の確率は極めて低いと思われる。
ふと無縁社会という言葉が思い出された。
今年初め、NHKで放映され、ネット上でも若い人の間で反響が大きく、再び製作された無縁社会をテーマにした番組を録画しておいた。時間がなく見ていなかったVTRを見た。
多くの100歳以上の行方不明の報道に接するとき、夫々に、様々な状況にあるのだろうが、無縁社会の表れの一つの側面を見るような気がする。