柴崎市民体育館の前に江口週の作品がある。
私の現職時代のライフワークであった「文化行政」に一つが、「まちじゅうが美術館」、特に、彫刻に力を入れた。
彫刻は絵画と違い、野外に展示され、単に見るだけではなく、触れることもでき、街の景色の一部となり、町の品格も高めることができる。
そこで、彫刻を中心に進めていこうと考えた。
何時ごろから始めたかは定かではない。
ただ分かることは、「彫刻のあるまちづくり」を提唱し、実現した、最初の作品が、今は、トポスの前にある、御正進の作品「ラ ファミリア=家族」であることは間違いない。
この作品は立川市のHPによれば、平成元年の3月となっている。
従って、「彫刻のあるまちづくり」を提案したのはそれから2~3年前であろう。
当時、ウイルで開催されていた、三多摩50人展のメンバーでもあり、油絵を描いていた、広報課長とともに知恵を出し合いながら推進した。
優れた、彫刻のある街にするためには、オリジナル作品であること、場所にあった作品であること等であった。
そこで、既に、彫刻のあるまちづくりを実現している先進市が幾つかあった、立川市にとって一番適切な市を選び、視察することとした。
その市は碧南市であった。
柴崎市民体育館にある、江口週の作品「再び翔べるかー柱上の鳥」である。
もともとは木彫であり、これはブロンズ化したもの。
江口週は京都出身で、東京芸大卒業。現代日本彫刻展大賞、平櫛田中賞、中原悌二郎賞優秀賞などを受賞している。江口週は漂流と原型の連作等でで有名な木彫作家である。
余談だが、平櫛田中の記念館はその終焉の地である小平市の玉川上水の傍にある。
木彫の著名な作家である平櫛田中の作品も面白い。一見の価値がある。
今後、彫刻についても載せていきたいと思い、カテゴリーに彫刻を加えた。