ちょっと出かけるという感覚がだいたい100キロ圏内、ちょっと山に登って来るという感覚が往復300キロ圏で、しっかり縦走して来るよと言えば往復で5~600キロは走ってる感じ、これが成人して40年は続いてる。
100キロ圏内ならばそのまんまの格好でサンダル履き、そんなご近所ウロウロということだ。
この10年、車で走ってる距離は月への距離を折り返している。
成人してからだと2往復して折り返しているか・・・数字で残ってるだけでそんな感じ。
よく運転してる方だろうが・・・俺の世代にはもっとツワモノはいる。
犬や猫でもアクセルを踏めばスピードは出るが、ブレーキすらペダルをなるべく踏まないで、地球の重力と太陽の熱を利用して運転するようになってる連中は、いがいに多い。
オストメイトは、その日常に使ってる装具類の購入に際して、公費補助が9割くらい出るけんども、それ以外にも自家用車の年税額免除だとか高速道路料金半額だとか、JRの遠距離割引や駐車場やスキー場・ロープウエイ・公共プールや公共施設の入場料・入館料が無料になったり半額になったりと、いろんな割引を受けることが出来る。
俺のように健常者と変わらないようなとこまで復帰して行動範囲も戻ってくると、障害者手帳が水戸黄門の印籠のような役割を果たしてくれるようになる。
転んでもタダでは起きない、そういうことだ。
同行者もおなじ扱いということも多く、一緒にいると介護者ということで良いことも多い。
日常の生活では面倒は増えてしまってるが、それをこなしておれば愉しく笑えることも多い。
毎週あちこちに長距離を走って出掛けてる俺なんかは、相当にその経済的な負担が減っている。
この年末年始も片道1000キロ、広島まで車で出掛けておったが、片道の高速道路運賃は7000円にもいかなかったから、ガソリン代を足しても随分と安く移動出来てる。
オストメイトはどんどん行動しなさい! そういうことだ。
オストメイトになった人たちにはそんな情報が少ないから、俺んとこに遊びに来る人たちには教えてあげてる。
病院や専門看護のWOCなんかでは教えてはくれないことだ。
民間の施設でも表示はしてなくとも聞けば良いことがあったりすることは多い。
遠慮などまるでしない俺なんかは、行く先々で普通に・・・障害者なんだけどもよ、なんか割引あんの? ・・・と、笑いながら聞いておるがよ。
普通に規則であるものなら、それを利用するのは当たり前のこと、遠慮などはいらんがな。
お礼は大声で、偉そうにはしない、これさえしておればなんの不愉快なこともないばかりか、プラスアルファまでついてきたりするし、楽しい知り合いが出来てしまったり・・・。
退院してから障害者だと広言して生きて居ると、そういうことにも慣れてくる。
俺は退院して傷の治療をまだやっておった簡易パウチの3か月後くらいから温泉には浸かるようになってるが、裸になって腹の袋を見せるのが苦痛、そういうオストメイトは多いだろうが、自意識過剰なだけで、そんなもん他人はそこまで気にしてやしない。
コソコソするから凝視される、堂々と笑っておればなんということもない。
温泉や大浴場やプールの更衣室などでは隠すこともせずに準備して入り出て来ても乾かしてるが、中の見えないパウチなのは言うまでもないマナーだろうし、スイム・ラップ(水泳用腹巻)で包んでしまうのも当たり前のこと。
同行者なんかが居ってもすぐに慣れてしまってて、普通になってる。
腹に袋のついてるちょっと変わったオジサン、そんなことだ。
まだまだ生きて行く気があるのならば、の話だがね。