丹沢の山々はその岩質がもろく、いつも崩れていってる・・・20年いじょうも前からそれを歩くたんびに実感してるけんども、その地盤の生い立ちを知れば、いずれ近いうちに必ず起きるだろう南海トラフの大地震によって、大きくその山容も変えるんだろうこともわかる。
伊豆半島にある天城山もなんども登ってるが、長なんとか山とかいう山が主峰だけんども、あそこに生えてる植物は本土の山々に自生する植物とはその生い立ちが違っておって、フィリピン・プレートに載ってやって来てる。
ごっつ~ん! と、日本にぶつかって、くっついてしまってる。
伊豆半島の根っこには東名高速が走っておるが、あれはそのぶつかった部分に作った高速で、おっかないと言えばおっかない場所に作っている。
ダムや道路の工事を考える時、その今の地形だけを見て費用と工事のし易さで選んでたりするけんども、だいたいそういう場所は断層であったり、訳アリの場所が多いのは、山を長く歩く者ならばみな知っている。
・・・ということで、アップル・パイは、俺の大好物ではある。
昨日、1ホールのほとんどがリンゴで、パイの部分はごく薄い外面だけ、そういうドッシリと重いのを頂いた。
4分の1を食べたけんども、腹いっぱい、普通のご飯の1食分はあった。
地元のリンゴ園が作ってるという素朴なパイだった。
銀座にいると加工した高級品は腐るほどあるから今さら興味もないが、これはありがたいことだ。
凄いアップル・パイがあるもんだと、感心したよ。
有賀さつきさんが亡くなって1年が経つ。
まだ若い頃、大手芸能プロダクションの仕事もやってた頃、マンションを探すお手伝いをしたことがある。
なるべく他の居住者と会うことのない、そういうマンションを探しておられた。
華やかな表舞台から離れた私生活は、みなさん神経質なほどに隠されておった。
自民党の派閥のトップ連中の秘書官やらからの依頼でこっそりと探すマンションも、そうだった。
メディアで流される報道は作り物の世界の話であって、みな普通の人間だった。
最近の芸能人や政治家は、その普通を知らないのが多い。
その後に大きく道から外れるにしても、もともとは誰よりも普通だったからこそ人を惹き付ける魅力になる訳で、かくいう俺ですら、生まれは普通過ぎる家に育っている。
こういう一匹で、メディアもいっさい利用せず、興味もなく関係なしに生きて来ると、いろんな世界で有名・著名になってる同世代の女性たちにはよく・・・あなたはむかしから同じ匂いがするのよね~、ぜんぜん変わらないし、これからはなんか子供たちのために何かしたいのよね~、一緒にやらない? ・・・とか、よく誘われてる。
・・・なんだよ、脂の乗ってる美女美女の時には見向きもしなかったくせに、その美味しい頃にチョイとご馳走になりたかったな・・・笑って答えてる。
みなさん独身で、その道にすべてを賭けて生きて来た厳しいプロ・フェッショナルだけんども、60過ぎて親や身内の介護や面倒を見ることが多くなり、ハッと気が付いたように遊びに来られてる。
なかには他では絶対に喋れないだろう詳しい話になって、涙ぐんだり、みな頑張ってんだなと、感心する。
障害者になっても、ナニも変わらない元気な笑い、これが安心なんだそうな。
・・・ただの子供好きのエロジジイだよ?
・・・だから良いんじゃ~ないの?
・・・金も無いよ?
・・・資金はあたしが出すから!
みなさんその世界では超がつく有名人だから、良い話なんだろうが、なかなかね。
・・・子供って、大人が構えてなんかしようとすると、みな逃げ出すもんなんだよね
日本中で子供らのためにと色んな自由塾や民間の学校やを始めてるけんども、俺は一度に3人以上の子供とは遊べないし、それが俺の限界だとも知っている。
子供を可愛がりたいのは解るけんども、ひとりひとりの子供の個性を理解してやって、それぞれにそのペースで遊んでやって、その個性を伸ばして引き出してやることは、そんな簡単ではないんだよ。
確かに俺は自分の子供らだって一人や二人ではなく育てて来てる。
ただ、一緒に山や海という大自然の中で、弾けて日常の殻をぶち破って遊んでやることくらいしか出来ない。
そこから日常に戻って、彼や彼女らはどう生きるのか? そこまではタッチできないことだ。
日本の未来を生きる子供たちに、ナニか手をかして教えてやりたいという女性ならではの欲求は解るけんども、余計なお世話、うるせ~連中、能書きばかりの押し売り・・・そんな大人が考えてるほど、子供は弱くはないし、逆に子供を出汁にして金儲けか? くらいに笑われることの方が多いだろう。
俺の場合は遠慮なし、言いたい放題、隠すこともしない、それで大笑いして遊んでる。
それが子供だった頃の俺には、一番に良いオジサンだったからなだけ。
ナニかをやろうとしても規制や法律でガンジガラメ、だからこそ俺は手の届く範囲でしか動かない。
このままではいけないという同世代の人たちがいるのは素晴らしいことだろうが、理想と夢と現実、このギャップを埋めるには、それをやる大人自身が甘ったるい安全の中に居てはナニも出来ない。
一緒に死んでやれるのか? 親が子に対するのと同じ感情で接してやれるのか? この頃は親であってもそこまでの思いは持ってない大人も多いのが本当なんだな。
山や海で遊んでやる、そこで一緒に死ぬことになるかも知れない・・・俺はいつもそんな想いは持ってるよ。
いつ、どこで、どんな形で、野たれ死ぬかもわからない。
それはいつも覚悟して生きてなければ、誰かの為にと生きることなんざ、出来るもんでもね~がな。