仕事を休んで山や海に出掛けるときは、だいたい往復で4~500キロは走ってくる。
片道100キロくらいの近場であっても、同じ道は通らないように遠回りして、退屈なドライブは避けてる。
目的はドライブではなくって、山に登ったり海で泳いだり魚を釣ったり古い城址を確認したり、イロイロだけんども、それでもなんか面白いことないかと同じ道は通らずに戻ってくる。
若い頃は毎週のことだから高速料金を使わぬようにと、東京から新潟・福島あたりは延々と下道を走っておったために、いまでも渋滞のう回路はナビなんかよりも俺の白髪頭のほうが遥かに詳しい。
そうやって人生61年で、すでにお月さまへの2往復と半分はハンドルを握って来てる。
想えば凄い距離を走って来てる。
バブルで億単位の儲けが出てるときには5台くらいの車を持ったりして、乗り換えて走ってきた。
レーシング・ジャガーやらの高級外車は、せっせと走ったら値崩れする前に売ってしまってる。
結局は、山奥でトラブルが起きても自分で解決できる国産の、メンテナンスの楽な車だけが残ってる。
ここ10年くらいは前後左右に他車のいない状況で走ることが多くなってるから、若い頃のようにガンガン山道を攻めることもなくなった。
どうぞお先に! と山道では道を譲ってばかりになってる。
そうやって獣たちが出てくるのを愉しんでたり、景色を満喫することばかりになった。
登山や遠泳とおんなじで、おなじ人間と競ったり意識したりの馬鹿騒ぎには、まったく興味を持てないまんまだ。
同行者がおれば・・・俺がここに一緒にいる、それでお前さんたちの幸せは十分だろう・・・そう想っている。
歴史や風土史についても、豊富なことだから、半端なバスガイドよりも詳しいし、愉快なアクシデントも笑って愉しんでる。
人間の世界で一番、贅沢な人生だと、想ってる。
この連休では、1000キロは走って来たな。