新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

セイタカシギ 頭掻き

2015-05-15 17:46:55 | セイタカシギ科
 セイタカシギ 学名・Himantopus himantopus 英名・Black-winged Stilt

 セイタカシギは,名前のとおり背が高く足の非常に長いシギです.その長い足を使って,頭を掻く仕草を観察できました.
 セイタカシギは,足が長いので直接的に頭を掻くと思いますよね.でも,実際は,「間接頭掻き」でした.翼を下げ,その翼越しに足を伸ばして頭を掻いていました.なぜそんな面倒くさいことをするのでしょう.セイタカシギに聞いたら,きっとこう答えるんでしょうね.「昔からみんなこうやって頭を掻いてます」って.短足の僕には,長い足を見せ付けるわざとらしい振る舞いにしか見えないけどなー.

 鳥類の頭を掻く方法には,直接的に足で頭を掻く「直接頭掻き」と,翼を下げ,その翼の上から足を伸ばして頭を掻く「間接頭掻き」が知られています.足の長い鳥は「直接頭掻き」を,足の短い鳥は「間接頭掻き」をすることが多く,その鳥が属する科や種ごとに決まっているそうです.セイタカシギが属するセイタカシギ科に近縁のシギ科の鳥たちは,「直接頭掻き」をします.また,同じく近縁のチドリ科の鳥たちは,「間接頭掻き」をします.シギ科の鳥たちには,足の長い種が多いのですが,中には足が短めに見えるキョウジョシギなども含まれています.チドリ科の鳥たちは,他の鳥に比べ足が短いようには見えません.どういうことなのでしょうか? きっと,セイタカシギ科やチドリ科の鳥たちの祖先は足が短く,シギ科の鳥たちの祖先は足が長かったのでしょう.

 ここからは,僕の妄想です.昔,セイタカシギの祖先は,足が短かったために,足の長いシギ科の祖先が,水や泥の深い場所で餌を採るのを指(足?)をくわえて見ていました.「長い足があれば,もう少し楽に暮らせるのに」と思い続ける毎日だったのです.そして,足を長くする努力を続けました.親から子へ,子から孫へとその願いが受け継がれ,現在の長い足につながったのです.それを進化といいます.セイタカシギの「頭掻き」から妄想進化論へと発展させてしまいました.

セイタカシギ.
撮影日時 2015.05.05 撮影場所 新潟県新発田市


セイタカシギ.
撮影日時 2015.05.05 撮影場所 新潟県新発田市


セイタカシギ.
撮影日時 2015.05.05 撮影場所 新潟県新発田市


セイタカシギ.
撮影日時 2015.05.05 撮影場所 新潟県新発田市


セイタカシギ.
撮影日時 2015.05.05 撮影場所 新潟県新発田市


セイタカシギ.
撮影日時 2015.05.05 撮影場所 新潟県新発田市

粟島再訪 2015-4 総集編

2015-05-15 08:48:30 | 新潟の探鳥地
 2015年5月5日~7日,野鳥観察のため日本海に浮かぶ粟島を再訪しました.今回は,その総集編です.
 結論から言うと,今年の春の粟島は絶不調でした.再訪中,シマゴマ,ニシイワツバメ,キマユホオジロ,マミジロなどの情報を頂きましたが,すべて出会うことができませんでした.かろうじてコホオアカを発見できたのですが,遠い上に枝被りでご紹介できるような画像ではありません.女神は,微笑むどころか振り向いてもくれなかったのです.
 
ツグミ.公園や畑などで見ることができました.粟島で,それも何の変哲もないツグミの画像をトップで紹介することになるとは! 
撮影日時 2015.05.06 撮影場所 新潟県・粟島


ヒヨドリ.島の先端に集結したヒヨドリの群れは,意を決したように飛び立ちますが,ハヤブサの襲撃を恐れ,すぐに島に戻ってきます.何度も飛び立ちを繰り返した後,島を離れるのですが,果たして無事に旅を終えることができたでしょうか.
撮影日時 2015.05.06 撮影場所 新潟県・粟島


ウミウの集団繁殖地.立島の断崖の上で繁殖しています.白いところで黒い点に見えるのがウミウです.
撮影日時 2015.05.06 撮影場所 新潟県・粟島


オオミズナギドリの巣穴.オオミズナギドリは,丸山の斜面に巣穴を掘り,繁殖しています.
撮影日時 2015.05.06 撮影場所 新潟県・粟島


オオミズナギドリ.滑翔.
撮影日時 2015.05.07 撮影場所 新潟県・粟島航路


オオミズナギドリ.滑翔.
撮影日時 2015.05.07 撮影場所 新潟県・粟島航路


ムネアカタヒバリ.畑の畦で採餌していました.
撮影日時 2015.05.07 撮影場所 新潟県・粟島


センダイムシクイ.
撮影日時 2015.05.07 撮影場所 新潟県・粟島


コルリ 雄.
撮影日時 2015.05.07 撮影場所 新潟県・粟島


 5月5日~7日に観察された野鳥は,次のとおりでした.
 マガモ,カルガモ,キジバト,アオバト,オオハム(粟島航路),オオミズナギドリ,ヒメウ,ウミウ,アオサギ,ダイサギ,ツツドリ,ウミネコ,オオセグロカモメ,ウミスズメ(粟島航路),ウトウ(粟島航路),トビ,ハヤブサ,モズ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ヤマガラ,シジュウカラ,ツバメ,ヒヨドリ,ウグイス,エゾムシクイ,センダイムシクイ,メジロ,コムクドリ,クロツグミ,マミチャジナイ,アカハラ,ツグミ,コルリ,ジョウビタキ,ノビタキ,イソヒヨドリ,キビタキ,オオルリ,スズメ,キセキレイ,ハクセキレイ,ビンズイ,ムネアカタヒバリ,アトリ,カワラヒワ,イカル,ホオジロ,ホオアカ,コホオアカ,カシラダカ,アオジ(全52種)