(昼顔ちゃん) あたしは母
(夕顔ちゃん) あたしは夜の女
(ちゃらんぽらん亀) どっちも大好き
(朝顔ちゃん) ちょいと あんたたち あたいのことお忘れじゃございませんこと 今は夏 朝顔の季節 あんたらがしゃしゃりでてる場合じゃ
ないのよ
(亀) 朝顔ちゃんおはよう
(朝顔ちゃん) 亀ちゃん おはよう 水やり忘れないでよ
(亀) は~い
(昼顔) 亀ちゃん 朝顔ちゃんにもよいしょしちゃうのかい
(亀) そ、そうではない 水やり怠っとるけん気になっちょるんじゃ
(夕顔) あたいのことも忘れないでよ
(亀) そ、そうだね
(朝顔) 夕顔ちゃん 何度も言うけど 今は夏
朝顔 スイカ そして 夕立の季節なの
(亀) お、おいらは朝立ち
(神もどきちゃん) 亀ちゃん! メッ メッ メッ
(夕顔) 亀ちゃん そんな元気もないくせに見栄はらなくていいの
(亀) そ、そうか
ちょ、ちょっと見栄はってみたかった
(夕顔) いい年なんだから若いもんとはりあっても仕方ないでしょ
(亀) それはそうだけど
(神もどきちゃん) 亀ちゃん あんたしあわせね
いろんなすてきな人に囲まれて
(亀) そ、そうかもしれん
(神もどき) ちゃんと認めなさい
(亀) いろんなすてきな人に囲まれて し、し、しあわせです
(神もどき) う~ん なんか いまいちだな
(昼顔) 亀ちゃん こっちいらっしゃい
(亀) うん
亀 昼顔ちゃんに抱っこされうっとり
(夕顔) 亀ちゃん こっちいらっしゃい
(亀) うん
亀 メロメロにされる
(夕顔) 亀ちゃんって他愛ないわね
だいたい男って他愛ない生き物なのよ
天下 国家 論じていい気になって
そのくせ なんにも出来ないのよ
大地に足ふんばって生きてないのよ
亀ちゃんなんか ちょっとした竹の囲いも
よー作りきらんで投げ出しちゃったしね
(亀) す、すまねえ
申し訳ねえ
(朝顔) そんなに亀ちゃんのこと責めないで
亀ちゃんなんの役にも立たないけど
特にじゃまっていうわけじゃないし
(夕顔) あんたが一番きついこと言ってない?
(朝顔) エヘッ
(亀) もしかして おいらみんなに弄ばれてる?
(みんな) いまごろ気がついたの?