般若心経

写経
四国八十八ヶ所

般若心経

2018-12-17 | Weblog
1995

 聖 書

 ちょっと遅い昼食をとってひと休みしているとピンポーンとチャイムが鳴りました。出てみると黒いコートを着たきちんとした身だしなみの初老の小柄な男性です。「ちょっとお時間をいただけませんか」と丁寧な話しぶり、キリスト教の話をして廻っているとのことです。ときどきキリスト教の布教のためにいろいろな人が来られますので、しばらく話を聞いていました。
 するとその男性は「聖書の中のこのような言葉をご存知ですか」といってカバンの中からスマホを取り出しポンポンと数度操作すると、画面に聖書の文面が表示されました。私の年を考慮してか文字をぐっーと拡大してくれました。そして文面を読みながらスクリーンをたどると黄色くマーカーがつけられていきます。
 以前に来られていた方はよく使い込まれた感じの革表紙の分厚い聖書や、女性の方であればきれいなカバーのかかった聖書を開いて見せてくれていました。スマホで聖書を見せてくれたのは初めてのことです。スマホであれば必要ページをすぐに開くことができるでしょうし、おそらく教会でも聖書に代わりスマホやタブレットが使用されているのではないかとその男性が帰ったあと思いました。
 前に一度ブログに書きましたが、四国八十八ヶ所で地図の代わりにスマホやタブレットを見ながら歩いている人が多くなりました。
 お経は昔、竹や木の薄い板に書かれ、それを糸でつないでいたそうです。それが紙が発明されると巻物や折りたたみのお経になりました。板から紙に代わったときには、みんないいものができた、すごく便利になったとおどろき、よろこんだことでしょう。今度は紙からディスプレイに代わり、札所でスマホやタブレットを見てお経を読む様子が見られるのもそう遠くはないのではないでしょうか。