銅が栄養素?
先週のこと、新聞に『栄養素を、読んで「力」にしませんか。』という全面広告が載っていました。
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体に必要な亜鉛、イソフラボン、カルシウムなど20の栄養素についてその役割と含まれている食品が並んでいます。この栄養素の中に銅が掲げられていました。銅が体に必要な栄養素?
実は私、昨年わが家の水道工事をするまで、銅は緑青を発生するため体によくないものだと思っていました。小学校の頃、銅が酸化して発生する緑青は有毒であると習った覚えがあります。銅の鍋やおろし金、湯豆腐すくいなどが錫でメッキされているのはそのためだと教わりました。また当時ニュースになっていた足尾銅山鉱毒事件が、銅は有毒であるというイメージをより一層強くしたのではないかと思います。
昨年の水道工事の際、温水パイプに銅管を使用するというので、銅は有毒ではないかと水道屋さんに聞いてみました。すると「温水はボイラーに一度貯められた水なので、飲用ではない」という話でした。そのとき水道屋さんは銅の有毒性を否定はしませんでした。飲用ではなくとも毎日顔や手を洗い、お風呂につかります。銅のパイプを通ったお湯を使っていて大丈夫だろうか、ネットで調べると日本銅センターのホームページにその答えがありました。
http://www.jcda.or.jp/feature/tabid/87/Default.aspx
ここに緑青は猛毒というは全くの誤解であると書かれていました。
誤解を生んだ原因は
『昭和時代の小学校の理科の教科書には「銅のサビの一種である緑青には毒性がある」と書かれていました。 また当時の百科事典にも緑青は「有毒」と書かれており、これらを通じて習った知識が長い間信じられてきたようです』
だそうです。
今では緑青が無害であるということは大学での実証実験の結果で明らかにされ、厚労省も認めています。
ということで昨年、銅は毒ではない、体に有害な物質ではないということは分かったのですが、先週の新聞を見るまで、まさか銅が体に必要な栄養素の一つであるとは思ってもみませんでした。
新聞の栄養素一覧の銅の項には
「銅は貧血対策、免疫力の維持、骨の健康、コラーゲン合成など大切な栄養素です」
と説明があります。今さらながら考えを新たにしました。
なお新聞には栄養素として、イソフラボン、コラーゲン、セラミド、DHA&EPA、ルテインなどが掲げられています。これらの名は折り込み広告などで、お肌に良いとかパソコンのブルーライトから目を守るなどと大きな活字で見かけることがあります。 栄養素といえば脂肪、蛋白、炭水化物が三大栄養素、それにビタミン、ミネラルを加えたのが五大栄養素、その程度の知識しか持ちあわせていませんでしたが、最近の小中学生は、イソフラボンとかコラーゲンとかこれらも栄養素として勉強しているのでしょうか。ふと聞いてみたくなりました。
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