般若心経

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般若心経

2022-01-22 | Weblog

 一年が経過しました

 昨年の1月21日、生まれて初めての手術を受け、入院しました。
世の中が今年と同じく新型コロナウィルスに恐々としていたときです。
手術は頸動脈狭窄症、頸動脈が狭くなっていました。症状があったわけでもなく、将来脳梗塞のおそれがあるための予防措置でした。手術にはリスクが伴い、将来のリスクと天秤にかけ手術を選択しました。
 退院する2月5日までの16日間、ただただ単にベッドに拘束された毎日、手術による傷跡の痛みはまったくなく、ときどき見るテレビ、まとめて差し入れてくれる新聞 、前から読もうと思っていた般若心経秘鍵の本3冊に明け暮れ過ごした日々でした。
 この16日間で人生観といいますか、生活に対する考えがずいぶん変わりました。
一昨年と昨年のお正月、高校時代からの友の訃報が続き涙しました。
周りの病室に垣間見る寝たきりの人たち、朝早くからリハビリのために廊下を一歩、一歩と確かめるように歩いている人たちを見るに、無事に手術を終え、いま生あるをありがたく、一日の時のありがたさに感謝する毎日でした。
 死ねば終わり、それまでの生を大切にしよう。楽しまなくてどうする。過去の不条理、理不尽なことがらすべてをそのまま受け入れよう、それでいい。人は人、我は我、競い合う気がなくなりました。物欲、金銭に対する執着がなくなりました。
 テレビ、新聞、携帯もなく世間との接触を断ち修行するお坊さんも同じことかもしれません。違うかな? 病床だからだったのでしょうか?静かなあの2週間は、考えれば本当に贅沢な時間だったと思います。
 もう少し、年をとれば山奥の静かな温泉、または海に面した小さな宿に2週間ほどゆっくりと逗留したいと思います。
今コロナウイルス濃厚接触者の隔離期間が2週間と言われていますが、これはかんべん願いたいことです。