般若心経

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2022-03-27 | Weblog

 「君死にたまふことなかれ」

 春のテレビ、ラジオ番組編成時期になりました。番組の変更に伴い放送局のアナウンサー、キャスターの異動の発表が続きました。
 夕方のローカル番組でおなじみだったNHK岡山放送局女性アナウンサーが広島に転勤になりました。岡山では3年間の勤務だったそうです。
 25日には45年間続いたABCラジオ「おはようパーソナリティ道上洋三です」が最終回を迎えました。クラリネットポルカのオープニング、現役の頃、通勤途上でいつも聞いており、張りのある声で毎朝の元気をもらっていました。
 NHKラジオ『マイあさ!』のサタデーエッセーを6年間務められたタレント・エッセイストの小島慶子さんが26日をもって引退されました。
26日のお話は
「ロシアのウクライナ侵攻で私たちができること、3つ」でした。
1.国連UNHCR協会等人道支援をしている団体に寄付をすること
2.いろいろなニュースをすぐにシェアしないこと、確かめること
3.戦争をしている為政者とその国の人を同一視しないこと
ロシアの人すべてが戦争に参加、賛成している訳ではない
そして最後に小島さんは最近思い出す歌として次の2つの歌をネットで検索して読んでくださいと話されました。
 与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」 戦地で戦っている弟を想って書いた歌
宇多田ヒカル 「あなた」 傍から見たら平凡な人々の平凡な生活であってもその人にとっては本当にかけがえのない、ときには命を差し出しても守りたい生活である 


  君死にたまふことなかれ   
    (旅順の攻圍軍にある弟宗七を歎きて)  
      與 謝 野 晶 子

  ああ、弟よ、君を泣く、
  君死にたまふことなかれ。
  末に生れし君なれば
  親のなさけは勝りしも、
  親は刃(やいば)をにぎらせて
  人を殺せと敎へしや、
  人を殺して死ねよとて
  廿四(にじふし)までを育てしや。

  堺の街のあきびとの
  老舗(しにせ)を誇るあるじにて、
  親の名を繼ぐ君なれば、
  君死にたまふことなかれ。
  旅順の城はほろぶとも、
  ほろびずとても、何事ぞ、
  君は知らじな、あきびとの
  家の習ひに無きことを。

  君死にたまふことなかれ。
  すめらみことは、戰ひに
  おほみづからは出でまさね、
  互(かたみ)に人の血を流し、
  獸の道に死ねよとは、
  死ぬるを人の譽れとは、
  おほみこころの深ければ
  もとより如何で思(おぼ)されん。

  ああ、弟よ、戰ひに
  君死にたまふことなかれ。
  過ぎにし秋を父君に
  おくれたまへる母君は、
  歎きのなかに、いたましく、
  我子を召され、家を守(も)り、
  安しと聞ける大御代(おほみよ)も
  母の白髮(しらが)は増さりゆく。

  暖簾(のれん)のかげに伏して泣く
  あえかに若き新妻を
  君忘るるや、思へるや。
  十月(とつき)も添はで別れたる
  少女(をとめ)ごころを思ひみよ。
  この世ひとりの君ならで
  ああまた誰を頼むべき。
  君死にたまふことなかれ。





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