今の時期、庭に出るとアリたちがエサを探して一生懸命?地上を歩き回っている。
イソップ童話の「アリとキリギリス」でも知られているように、アリは働き者の
代表のように言われていますが・・
実は働きアリの2割はサボっているって知ってましたか!(>_<)。
ルドベキアの花の蜜を集めに来た?アリさん。
でもちょっと待ってください、ご存知のようにアリの巣は地下にあり実は巣のコロニー
には、地上でエサ探しの仕事をしているアリの何十倍もの働きアリがいるそうです。
私たちは通常地上にエサ探しの仕事に出てきているアリだけを見ているわけですから、
そりゃあ皆んな一生懸命働いているように思うわけです。。
しかし地下の巣の中にいる、その他たくさんのアリもみんな働いているのでしょうか?
巣を丸ごと飼育して観察した研究によると驚いたことにある瞬間、巣の中の7割ほどの
働きアリは「何もしていない」ことが実証されたそうです。
そこで、ある瞬間だけの観察ではずっと働いていないとは言えないので、個体を識別して
ある個体を継続的にずっと観察した結果・・ ず~~ッ と 働かないという不届き者!の
働きアリが存在することがわかったそうです。
1ヶ月以上観察を続けても、大体2割くらいのアリは「何もしていない!」と見なせる、
と言う研究結果だったそうです。
案外働きアリは、働き者では無かったわけですね...(^_^;)
ポーチュラカの花の水滴に来た小さなアリ。
こういった働かないアリは、コロニーを維持するために必要な労働をほとんど行わず、
自分の体を舐めたり、目的も無く歩き回ったり、ただボーッとして動かないそうです。
”ボーッと生きてんじゃないよ!” とNHKのチコちゃんに叱られそうですネ。(笑)
じゃあこのようなアリたちは、自分がサボりたくて働かない「怠け者」なのでしょうか?
この働いていない2割のアリは単なる怠け者で、穀潰し的な存在なのでしょうか?
コロニーがこなさなければならない仕事は、女王や幼虫卵の世話、食料集め、巣の拡張や
補修、仲間の世話など、色々な事をやらなければならない上、仕事の一部はいつ何時どの
くらいの量が 必要になるか?わかりません。
突発的に生じた仕事もこなせないとコロニーにとって大きなダメージとなる場合もあります。
例えばエサ探しの場合など、セミの死骸など大きなエサが見つかった場合など、多数のアリ
でエサを回収しなければなりませんが、総ての個体が働いていて、手の空いた個体がいない
と、エサを回収するためのメンバーを集めることができません。
大きな餌(カメムシ?)を必死で巣穴へと運ぶアリ、こんな時は仲間の助けが必要です。
そのような場合に備えて「そのとき」が来たらすぐに対応できる「余力と」として、
一見無駄に見える働かないアリにも、存在する意義があると言えます。
ではよく働くアリと働かないアリの違いは何?と言うと、「仕事に対する腰の軽さ」の
個体差だそうです。(この辺は私たち人間社会でも全く同じですね!(^_^;))
幼虫がたくさんいて、みんなが腹を空かせている時は、たくさんのアリが働いて幼虫に
エサをやる必要がありますが、幼虫が満腹している時はそれほど多くのアリが働く必要
はありません。
つまり、幼虫のだす「エサをくれ!」と言う刺激が強くなるに従って、あまり働かない
「腰の重い」アリたちも順次働き出して、幼虫にエサを与え始めるそうです。。
ずっと働かないアリは、何も好んで働かない怠け者ではなく働きたいけど鈍すぎて?
つまり腰が重すぎて仕事にありつけない?個体だと言えますが、コロニーのいざ鎌倉!
の場合に備える意味では存在する意義がある!と言えます。
遊びのないハンドルは危険で、のりしろの無い工作は壊れやすいように・・
自然界を観察していれば、一見無駄に見えるような存在たちにもそれぞれに存在する
意味があるように・・
私たち人間も無駄な人生など一つも無く、それぞれこの世にに生きている意味がある
と言えるのではないでしょうか?。
よく、この蟻さんのお話を聞くたび、職場でも思い当たる部分が多くて笑ってしまうのでした。
何処かで読んだお話には、サボらない勤勉な働きアリだけを集めても、今度はその勤勉な筈のウチの約2割はサボりだす…というもの。
生き物って、形を成すものって本当に不思議ですよね^^
同じような人ばかりの集団では変化や危機に対応出来ない場合もあり、
いざという時に備えて一見無駄に見える人も組織の維持には必要という事で、
その割合はアリさんも人間も同じで、約2割と言うことですね!(笑)