【岩手県、気仙地方に一足早い春の訪れを告げる第10回つばきまつり(同実行委主催)は21日、大船渡市末崎町の「世界の椿(つばき)館・碁石」で開幕した。世界13カ国の260種、約400本のツバキが、来場者の目と心を和ませている。】
椿といえば、「釜山港へ帰れ」(昭和58年) 三佳令二訳詞・黄善雨作詞/作曲 渥美二郎 :歌 を思い浮かべる。「 椿咲く春なのに 貴方は帰らない たたずむ釜山港に 涙の雨が降る あついその胸に 顔うずめて もいちど幸せ 噛みしめたいのよ トラワヨ プサンハンエ ...」というのがあるが、本当は兄弟のことを思う歌だったが、訳詩がすばらしく、花(なんの花なんでしょう)に椿をあてたことがぴったりときている。そして、港に来て、恋人をいつまでも待つ彼女の哀れが共感を呼ぶ。
原詩の直訳は「花咲く冬柏島に春は来たけれど、兄弟が発った釜山港にはかもめだけが悲しく鳴いている。五六島へ帰って行く連絡船のたびに、身をよじって呼んでみても応えのないわが兄弟よ。帰れ、釜山港へ、懐かしい兄弟よ」ですから、日本でのヒットは、メロディとともに訳詩が大いに役立っている。
さて、武士の世界では、椿はその花がポトリと落ちることから、切腹を連想すると忌み嫌われているという説があるが、そんなことはありません。派手な花なのに、侘び寂びをも感じさせることから、武士の婚礼や慶事にも使われました。律宗でも長寿、結縁(けちえん)をあらわす吉祥花です。
俳人、蕪村に音の聞こえる秀句がある。物音の聞こえない、冬の静かな佇まいの中に、「ポトリ」が聞こえるから不思議です。「古井戸の くらきに落つる 椿かな」蕪村
椿といえば、「釜山港へ帰れ」(昭和58年) 三佳令二訳詞・黄善雨作詞/作曲 渥美二郎 :歌 を思い浮かべる。「 椿咲く春なのに 貴方は帰らない たたずむ釜山港に 涙の雨が降る あついその胸に 顔うずめて もいちど幸せ 噛みしめたいのよ トラワヨ プサンハンエ ...」というのがあるが、本当は兄弟のことを思う歌だったが、訳詩がすばらしく、花(なんの花なんでしょう)に椿をあてたことがぴったりときている。そして、港に来て、恋人をいつまでも待つ彼女の哀れが共感を呼ぶ。
原詩の直訳は「花咲く冬柏島に春は来たけれど、兄弟が発った釜山港にはかもめだけが悲しく鳴いている。五六島へ帰って行く連絡船のたびに、身をよじって呼んでみても応えのないわが兄弟よ。帰れ、釜山港へ、懐かしい兄弟よ」ですから、日本でのヒットは、メロディとともに訳詩が大いに役立っている。
さて、武士の世界では、椿はその花がポトリと落ちることから、切腹を連想すると忌み嫌われているという説があるが、そんなことはありません。派手な花なのに、侘び寂びをも感じさせることから、武士の婚礼や慶事にも使われました。律宗でも長寿、結縁(けちえん)をあらわす吉祥花です。
俳人、蕪村に音の聞こえる秀句がある。物音の聞こえない、冬の静かな佇まいの中に、「ポトリ」が聞こえるから不思議です。「古井戸の くらきに落つる 椿かな」蕪村