日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

僕らの時代が逝った!

2007年07月30日 12時14分01秒 | 残日録
作家で平和運動家の「小田実(おだまこと)」さんが逝った。
「安保反対活動」や「ベ平連」や「米兵の脱走」などの活動を行っていた小田実さんが逝った。
60年代の活動から近年は、神戸大震災の救援活動などに軸足を移し随分柔らかくなった印象でした。人は、長い人生の間に世界的な政治環境も、その人を取り巻く環境も変わります。その進化が人生ですから、一つの考え方に固守する生き方は疑問も多いですから、立派な人生を終えられたと思います。
同時代に生きた活動家として思い出すのは「唐牛健太郎(からうしけんたろう)」なんて随分紆余曲折の人生だった。北海道大学入学後に始めた学生運動は、道学連委員長から全学連委員長に祭り上げられたが・・・。なんと真反対の思想の右翼の大物「田中清玄」の援助を受けていたことより・・・。次々に職業や居所を替え・・・46歳の若さで逝った(1984、昭和59年)。殻を背負って変身できなかったようだ。(田中清玄は、唐牛を同じ函館生まれという他に二人とも庶子(唐牛は芸者と客の間に生まれた)だったことで可愛がったようです。)
「田宮高麿(たみやたかまろ)」大阪市立大学入学後の学生運動は、安保闘争の終焉後もあの赤軍派結成に参加して、「ヨド号ハイジャック」によってその存在が一挙に脚光を浴びた。なぜか、「革命」という言葉に酔うような時代であり、野次馬的な喝采もあった。北朝鮮を目的地に選んだことで、思想的に凝り固まった状態に陥り、最後は北朝鮮によって粛清(1995、平成7年)されたとの指摘もあるが・・。この人も脱皮できないような環境に身を置いたことが残念な結果を招いたとも思われる。彼の言葉が聞けるなら、人生論以外に「拉致」への関わりなどの事実をありのまま語って欲しかった。