ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

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折原一 「天井裏の散歩者」 読了

2020年05月31日 14時16分01秒 | 読書
こんにちは、ジニーです。


今日は朝から雨ですね。
先ほど買い物に出たときは少し光もさして、
晴れてきそうな感じでしたが、結局雨ですね。


さて、5月の読書。
2冊目は折原一さんの「天井裏の散歩者」です。

ずっと読んでみたい作家さんの一人でもあった、折原一さん。
ホント、今更ですが、ようやく初めて手に取りました。

折原一さんの作品を手に取るにあたり、いろんなサイトで
どれが評価が高いのかを見ていったのですが、
その中で本作は、割と高い評価でしたので、決めました。

物語は、とあるボロアパートを舞台に繰り広げられます。
ベテラン推理作家小宮山泰三。
この大家が数々の作品を生み出し、いまも住みついているそのボロアパート、その名は「幸福荘」。

この幸福荘に新しい入居者がやってきます。
新しい生活を始める部屋に入ると、そこには一つのワープロとフロッピーディスクが。
小宮山泰三からの入居祝いであるそのワープロを起動し、フロッピーディスクを覗いてみると、
そこには、この幸福荘を舞台とした殺人事件の小説が入っていた。

という流れで物語は始まっていきます。
文書は全部で6つ、時間系列でしたためられているのですが、そこにいつも絡んでいるのが、
2020号室の住人、南野はるか。
彼女をめぐって、繰り広げられる事件。
このアパートには、ろくでなししか集まらないんです。
読んでいるうちに、そんな感想を持つほど、本当にしょうもない人ばかりが出てくる。
なんだこのアパートは!?w

文書には一つ一つに最後はどんでん返しのような結末がありますが、
なんというのでしょうか、ちょっと軽い。

ただ、最後の最後で一つの結末に収束していくのですが、
ここが折原一さんの「叙述トリックの名手」と言われるゆえんですね、
ぐいぐいとこれまでの経過が逆流していくような形で収束していきます。

長い長いプロローグといった感じでしょうか。


ただ、個人的にはもっと深く味わいのある叙述トリックを期待していたところもあり、
次回以降、手に取る作品に期待してみたいと思います。


コメント
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